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だれかの作ったごはん
仕事を終えてちょっと軽くゾンビになった状態で下に降りていったら、そこで思いがけず出来立てのご飯に迎えられる時。これは人生の中でかなり幸福な場面なんじゃないかと思う。
料理の内容は問わない。3分で作ったものでも、腕によりをかけたものでも、ある意味この幸福感に違いはない。ゾンビは一気に目覚め、生を取り戻す。この世に呼び戻される。ただいま!
主婦になってしまうと、悲しいかな、ゾンビを復活させる側に回
和定食とインスタントラーメンの狭間で
今日の晩御飯は焼きさばとだし巻き、紅白なますにお味噌汁、土鍋ごはん。梅干しもつけた。世間的には全く大したことないけど、イギリスでこれをやれるようになるまでに私は6年くらいかかってる。だからテーブルに並んだ品々を見て、我ながら悪くないなぁと自画自賛したりする。
そしてそのまさに次の日、同じ食卓の真ん中にはどーんと鍋が置いてあって、そこからインスタントラーメンをとりわけ、娘とふーふー言いながら食べて
種を蒔く、種を蒔く、種を蒔く
最近しきりにつぶやいている。春というのに相変わらず暗くて雨模様のイギリスで、さして楽しみにできる直近の予定も明るい将来の展望もないまま、でもとりあえずなんとか今日という1日を、この1週間を、そしたら1ヶ月をやり過ごせるのではという、暗くもないが、穏やかで充実とは到底呼べないような心持ちで。
フェイス◯ック経由で、返事を期待しないで古い古い友人にメッセージをしてみたり、ずっと好きだった漫画の作者の
ルクセンブルグのパッタイとクロアチアの寿司
寝る前に食べ物のことをよく考える。今いちばん食べたいものは何か、何をどう料理して食べるのが一番美味しいか、明日なにを作るか。もちろん、今まで食べた中でいちばん美味しかったものはなんだろうと、ふと思いを巡らすことがある。三つ星レストランや、母の味などは置いておいて、なぜか浮かぶのはこれ、ルクセンブルグのパッタイとクロアチアの寿司、なのである。
ベルギーに住んでいた頃、私はそれはそれはひどく孤独だっ