見出し画像

廃屋巡り 後編

猟師会長に連れられて巡った廃屋ツアー
巡って判った現状は
これなら空き家バンクを作って若い世代を呼び込む事がギリギリ可能だという事。(老朽化の進み具合の事含め)

そもそも何故空き家が有るのに入居者がいないのか。
少なくとも僕は借りたがってる一人なんですけど…

その理由を僕は持ち主である地元の方々の
矛盾した(或いはジレンマ的な)考えによるものだと考えています。

地元住民は集落から人が減ると生活する為のコスト(お金と時間)を多く捻出しなければならなくなります。
以前にも書きましたが、ゴミ捨てから始まり消防団や道路や上下水道等の管理まで。
たとえ「公道」でも何かあった時(倒木・浸水)に市は直ぐに動かないので全て自分達で動かないといけない。

この「コスト」が自らにかかる事を地元住民は解った上で、過去に自分の子供達を集落の外に出しました。
それは前回も書いたように、子供達に対する愛情でしょう、そこまでは理解できます。

でも、その反対に地元住民がその子供達と同じ位大切にしている物が有る
それが先祖から受け継いだ土地や家です。
それはそれで今後維持していかなければいけない。

今の住民の方々は「子供達の将来」と「先祖からの恩恵」の板挟みに陥っているんです。

こうした真逆の問題を抱えながら、口では
「地域をなんとかしなきゃいけない」
と言っている。

「ダブルスタンダード」
ならぬ
「トリプルスタンダード」
になってしまっている状態

でも誰もそれは責める事はできないと思うんです。
時代の流れに翻弄されながら、子供たちの幸せのために良かれと思ってした事が、結果的に先祖の残してくれた自分たちのルーツを途絶えさせる結果になる。
それが今や皮肉な事に負のスパイラルに陥ってしまっている。

空き家や土地は持ってるけど、外の人間に貸したくない。

でもこの地域を守るためには若い人達がもっと入ってこなきゃいけない。

じゃあ自分たちの子供達は?
この地域から出た方が良いと教えてきた手前、今更帰ってこいとは言えない…

以下ループ

でも、この問題は地域を活性化させる事で全て上手く行く筈なんです。
集落に人が来るようになれば、そこに仕事が生まれて雇用に繋がり
集落出身の出て行ってしまった若い世代が戻ってくるきっかけにもなる。
そこに空き家が有れば地元で仕事をしている人に提供できて、自動的に家も維持できる。
結果的に、より地域が活性化すれば生活コストも下がるので住みやすくなる。

土地の価値(魅力)を上げる事は決して悪い事では無いはずなんです。

そのために僕たちは何ができるかを必死に考えている。
でも、地元住民の人たちにはイマイチ響いていない…

それは、僕たちのプレゼンが悪いのか
地元住民の理解力が乏しいのか
まだまだコミュニケーションが足りないのか

僕には住民の方々が何をしたいのか、イマイチよく理解できていない部分が有るのですが。

とにかく、「変えたくない、変わりたくない」という
鉄壁の壁が立ちふさがっている…
僕はそれをジンジャーエール等の特産品を作ったり、他にも色々と仕掛けを考えて、物を売った実績や他の地域からの集客を見せる事で
「こんなに需要が有るんだ」
「この地域にはこれだけの魅力が有るんだ」
というアピールをして、理解を得ようとしています。

もう、とにかく書き始めたらきりがない位の問題山積状態。

今回、廃屋問題を皮切りに問題定義しましたが
全国各地の過疎化集落は同じような問題を抱えていると思います。
しかも、僕の通っている集落はまだまだ問題が軽いかもしれない。

この先も集落の活性化に繋がる行動や考えを書き続けようと思いますし
問題点ばかりじゃない、素晴らしい土地という事の紹介も含めて発信していきたいと改めて思いました。

どこまでできるかワクワクしながら楽しんでやり続けていこうと思ってます! 

励みになりますので、良かったら応援宜しくお願いします!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?