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会話のいらないコミュニティ

銭湯には、客同士の無言の連帯感がある。喋らないのに、お互いに気遣いあって空間が成り立つ。ローカルの喫茶店や赤提灯も似たような連帯感が発生する。
このような「会話が中心とならないコミュニティの場」は、日本独特である。


といった内容がLIFULL HOME'S 総研『住宅幸福論 Episode3』に掲載されていました。


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ちょうど私がいま荒川区に建てている賃貸にも、このような会話のいらないコミュニティの場を作る予定です。


単身で引っ越してくる方が町に愛着を持てる状況というのは、人とのつながりができた時だと思います。
だけど、地元の人といきなり交流をはかることはとても難しい。
だから、気負わない交流の接点を作りたいと考えました。

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例えば、屋上に作る予定のシェア菜園。
ひとりで黙々と土と向き合っても良い。同じ空間で「植物を育てる」人たちの集まりだから、会話のきっかけもある。住人だけで無く登録した地元の人も使える場にする予定です。

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(↑建築家さんがご提案くださった資料)
もうひとつは、1階の縁側つきテナント。住人も近隣の人もまざって、井戸端会議が起こるような風景を想像しています。


交流してもしなくてもいい余白、つまり関わりしろのある場として、足湯、グランピング、寄席、駄菓子屋などなど、色々考えました。その中で"日常性の高いもの”がこの菜園と縁側つきテナントでした。

なぜ日常性の高いものを選んだか。銭湯や喫茶店のように日課として使える場だからこそゆるやかなコミュニティが生まれるのではと思ったからです。
非日常的な空間は、常連とそうでない人など差が生まれやすく、敷居の高いコミュニティになってしまうのでは、と考えました。



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私がこのような賃貸を建てたいと思った理由は、「生まれ育った東京都荒川区がずっと楽しい町であって欲しい」から。

私がおばあちゃんになった時も、荒川区の素敵な景色や人が残っていたらいいなと思って、大家の活動をしています。

そのことについて詳しくは👇に書いています。


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Twitter:デザイナー大家  戸田江美

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