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銀行との契約と介護事業所の経営の基本のき(僕なりの)と人事について。

今日は、銀行から借り入れを受ける契約をしてきました。


いろいろな契約書や同意書に署名と押印をするのですが、もう覚えてませんけど10枚以上あったかなぁ、全部手書きだったので大変でした。

登記書や印鑑証明書の住所と一字一句同じ住所と氏名を書かないといけないので、そういうヨコバンを作っておけばよかったみたいですが、実は会社立ち上げて事務所が決まってすぐにヨコバンは作っておいたのですが、住所の表記がちょっと違っているのでこういう大事な書類には使えないんですよね。

ですので、どうせヨコバンを作成するのであれば、登記書や印鑑証明書と全く同じ表記で作っておくのが良いです。

今回、融資を受けるにあたって改めて現状に応じた資金繰りを作り直して、それを元に返済の計画もたてましたが、有難い事に6月の今時点で7月の見込みは、新たに作った資金繰りの8月の目標を超えるペースで推移しているので、このままのペースで限界値まで突き進むのみです。

先日の研修の際にも、現状の2倍から3倍くらいの忙しさになるし、そこまでいけば黒字安定して職員みんなに利益を還元できるようになる、という話をしましたので、全員がとにかくそこに向かって頑張ろう、という姿勢になってくれていると思います。

ベテランの正職員は、基本給20万円からスタート。
新人さんは時給1000円からスタートしています。

北海道の最低賃金は、920円なんですが、できれば東京の最低賃金1072円で勝負できればなぁ・・・と思っているので、そこは経営努力でなんとか出来ないかなぁと経営が安定してからの課題と考えています。

ベテランの正職員も基本給20万円も、もうちょっと上げたい所です。
基本給の平均をみてみると、20代で21万円くらいなので、ベテラン職員ですからやはりもうちょっと・・・ですね。
そのあたり、各種手当で約10万円を追加して総支給額30万円で頑張ってもらっているので、たとえばボーナス抜きで年収450万円くらいの仕事はしてくれていると思っているので、あと7~8万円くらいは基本給をアップしてもいいかなぁと思っています。

ただ、それで赤字になっては意味がないので、そのうえで黒字化できる構造を作る必要があり、その辺のバランス調整をどうするかが僕自身の役割なんだろうと思っています。

実際、僕も含めて4人の小さな事業所ですので受け持てる限度があります。
また、目標としている件数にしても、実際に回してみないと実際の疲労感や大変さは見えてきませんので、そういう現実も踏まえた上でいろいろと軌道修正や調整が必要になってくるはずなので、そのあたりの見通しが固くなってからの利益還元になる流れを想定しています。

もう一つは処遇改善関係の加算の収入が今後入ってくるはずなので、その加算の収入は全額手当として配分する予定ですので、もしかしたら初年度頑張ってくれた分を特別手当みたいな形で配分できるかもしれません。
処遇改善の計画書では、それぞれ加算の名称での手当を創設して配分する事にしているので、それを年度末に一時金として配分するか、毎月配分するかも検討が必要ですね。

来年度以降は、これら加算が統合される話があるので、新しい制度に応じた手当なり配分の仕組みづくりも工夫しないといけなくなりそうです。

そういう意味でも、どこまで何がやれるのかという限界点までしっかり突き進む必要があると思っています。

経営の基本のき(僕なりの)

これは僕なりにこれまで介護の事業所の経営に携わってきて基本にしている事の紹介です。あまり参考にならないかもです。

なぜかというと、教えても誰もやらなかったからです。
まぁ、だから赤字になったりしたんだと思うんですけど・・・

介護事業の経営の基本は『新規を断らないで受け続ける事』だと思っています。
僕自身は、これでどの事業所も経営を上向きにしてきました。

たとえばデイサービスやデイケアなら、定員オーバーしたらいけませんので、その定員をオーバーしないように調整は必要です。

僕自身がやってたのは、過去三年間の全日程・全曜日の利用実績を出して各曜日ごとの平均値と最低値と最高値と中央値を出し、定員100%に対して平均で何%なのかを割り出し、そこから定員に対して何人の登録者があれば限りなく100%に近い実績になるか、という計算をして空き枠を把握して、それを参考に新規受け入れの対応をしてきました。
平均値というよりも最高値と中央値を重視し、空き枠を割り出すのはそういう数値も参考にしながら直近3か月くらいの実数を見て判断していました。

※ ただ、この方法は保険者によっては定員以上に契約を持っているだけでダメだ、という指導が入る可能性もあるとの事ですので要注意です。しかし、もし本当にそういう指導があるのであれば、もはや企業努力など出来ないに等しいので、そうであるのであれば基本報酬をがっつりと上げて定員80%くらいでも経営が安定するような基本報酬にしていただきたいものです。

前日や当日朝の段階で定員オーバーになりそうな日が3回(10年間の中で)ほどありましたが、それも急なキャンセルで定員オーバーになる事は一度もありませんでした。

毎月、この平均の計算は更新して常に最新の数値を元に受け入れ対応をしていました。それでも毎日満床なんて事はありませんでしたので、こういう数字を元にして見込みを出すのは有効と思っています。

それでも時によっては、これ以上受けたらヤバイ、という段階で紹介がくる事もありますが、それでも別の曜日なら受けれる等の代替え案や逆の提案をします。絶対に『いっぱいだから受けれません』みたいな断り方はしません。

ケアマネさんがせっかく当事業所に様々な期待をして紹介してくださっている利用者さんですので、何としても受けたい、というこちらの姿勢を示す事が重要と考えていますし、とりあえず別の曜日で利用してもらって、希望されていた曜日に空きができたら移動してもらう、という事もやりました。

基本的に、一度断れば紹介は来ない、と思った方がよいです。
よほど定期的にこまめに営業をかけて最新の状況や情報をケアマネさんと共有できれていれば別ですが、そうでないなら断ったらその事業所はもう一杯だ、という情報が固定されてしまって紹介されにくくなるからです。

ですので、一度断るとリカバリーの手間が大変なので個人的には受け続ける方がトータルでは手間がかからないと思っていますし、僕自身はそういう実感です。
もともとそういう調整や数字を管理する事が苦手じゃなかったので手間に感じないだけかもですが、経営改善についてこのような助言をしてもなかなか実践する管理者は少なかった(ほとんどいなかった)事を考えると、難しい問題なんだろうと思います。

幸い、事業立ち上げを一緒にしてくれているベテラン職員2名は、こういう僕の経営スタイルの元で頑張ってついてきてくれていた2人なので、現状も訪問介護のパターンで空き枠を一覧表にして、どんどんその空きを埋めていく作業を頑張ってくれています。

人事について

事業が徐々に軌道にのる方向に向かいつつ、その中で頑張ってくれている職員の姿を見て思うのは、この職員たちをちゃんと守れる経営をしなければならんな、という事です。

いろいろやりたい事や、こんな事ができればいいな、という事はありますが、まずはこのメンバーがやりがい的にもお給料的にも生活的にも満足できるような事ができる事が重要だな、と思っています。

人事が8割といいますが、本当にその通りで、ここで働く人をいかに大事にできるかが勝負かな、と思います。

大事にする、という部分では、介護現場の自立支援と同じで過保護ではいけないと思っていて、たとえば経営目標である件数に対しては、例えばそれが忙しい状況になったとしても、それ自体は当たり前である環境にした方がよいと思っています。その代わり福利厚生や給与面でフォローする感じ。

自分自身の経験上からも言える事ですが、楽な現場環境で能力を含めて成長する事はほとんどないと思っています。
あるていど過酷な環境で仕事をこなしてこその成長があるものだと思いますし、そのプロセスを経ないと到達できない視点や目線っていうのもあると思っています。要は、そこの部分を評価したい。そういう仕組みをつくりたいのが、今僕自身がやりたい事なんだろうと思っています。

ですので、楽な仕事をしていてもそこに成長は期待できないと思うので、職員個々のレベルに応じた、適切な忙しい環境を準備するのも経営者としては重要な視点なんだろうと思っています。

18人定員のデイサービスで、それまで12人くらいで一杯だ、忙しい、と言っていた集団が、16人程度の利用が当たり前の期間を1年くらい経験すると、14人の利用日だと”今日は少ないね”と言うようになるものです。
要は、そういう事なんだろうと思うんです。

低い所に合わせれば低くにしかならん。
どうせなら高い所に合わせろ。

力のある職員に助言する言葉です。

お給料で評価する事も重要ですが、やはり職員個々が成長できる環境を作ってあげる事も重要ですよね、これは両輪でやりたいなと思いました。

そして最後にもう一つ最近強く思う事が、軌道に乗った後の拡大する場合の採用についてです。

4月から開業して3か月が経過しました。
ベテラン2人の正職員は、もともと僕とも一緒に仕事をしてきて、それぞれ介護観もわかっているし、どんなケースに対してもまずは挑戦する、利用者さんの人生のために自分が何ができるか、何が足りないかを考えて工夫する事ができる職員です。
そして、どんな困難ケースに対しても諦めず時間をかけてでも信頼関係を構築できる職員でした。当然、自分自身を守るスキルもあるので、利用者さんからのハラスメントや暴力があったとしても、それが問題になるような対応をせずに躱せる・あるいは毅然とした態度で対応できる職員です。
その職員に指導を受けながら成長しているのが新人さんです。

要は、この状態が弊社の事業所のスタンダードな環境なので、この環境は絶対に崩したくないのが僕自身の本音の部分です。

ですので、採用するなら似たような価値観の人を採用するのがベストだと思いますし、ここで価値観が大きく違う人を採用するとチームが崩れてしまう可能性があるので、ちょっと気が早いですけど、次に採用する人の価値観をどのように見極めて採用につなげていくか、採用した人がチームに加わり、それがプラスに働けるような採用活動をしていきたいと、最近は時間があるとこればっかり考えるようになりました。

人事が8割。
新たな採用は本当に事業所の発展には最重要なイベントになりますので練りに練らないといかんな・・・と思いつつ、一方でもはや人手不足なので募集をかけても応募がない可能性の方が高いよなぁ・・・なんて思ったりもあるので、いろいろと難しい問題だなぁと痛感しています。

介護職員を増やしたい、という弊社の理念もありますので、来年度も業界未経験の人を採用して育成できれば・・・とは思うのですが、それもどうなるかは微妙ですが、高卒の方の採用とかも視野に入れる必要がありそうだ・・・と思って簡単に調べてみると、ちょっと結構面倒な仕組みや制度があるっぽいので、そこは簡単にはいかなさそうな感じでした。

ただ、商工会議所からの案内で中学生の職場体験受け入れ事業の募集がありましたので、職員に確認して受け入れたい、との事でしたので受け入れの応募を行いました。
職場体験に来てくれると嬉しいのですが・・・。
ちょっとでも介護の仕事に興味を持ってもらえるような職場体験についても今からしっかり準備していきたいと思います。

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