「アンスクーリング その2」14歳 長男編「全く勉強してないけど、高校も行かないけど、大学は行くと決めている男①」
長男は14歳です。
今年は同級生たちは受験生。
中3です。
アンスクーリングなのでフリースクールなどに通うこともなく
地元の公立中学に籍を置き、中学校とは良い関係を築いています。
通常の登校自体は一度もしたことはなく、学校から連絡をいただいては
校長室へ参じるというスタイルです。
そして近況報告を行いながら、学校としてどんな関わりが出来るかといったお話を
ご提案頂いたりしています。
中学校側の柔軟性のある対応に感謝しながら
我が家ペースのお付き合いをさせていただいています。
それ以外は全て本人の意思に基づき日々の生活が成立していきます。
先日も書いたのですが、長男の大きな特性はめちゃくちゃ早起き、ということです。
下手したら朝?深夜?3時から活動開始です。
小さい頃から生き物全般好きで、現在は鳥をベースに
野生生物や自然環境に関するところに自分の好奇心が向くようなので
それを存分に楽しむための行動が朝から始まります。
鳥を見るために、自転車で70キロ以上走る時もあります。
目的のためならちょっと無茶もするタイプです。
ゲームはしません。
外に出ていないと、少々面倒くさくなる面を持ち合わせています。
モヤモヤしている、と、見受けられます。
彼は外に出て、自然の中に身を置いている時が最もイキイキとしています。
山に入ってみたり
藪に入ってみたり
海でも川でも、まさに水を得た魚のように活発に動きます。
それはほっとけば何時間でもそうしていられる様子です。
やってみたい、とおもったらやってみたい。
そこをちょっとした理性で抑えるよりは
失敗でもいいからやってみたい、そんなタイプです。
興味は色々なものに向きます。
けれどそれは基本的には理科に通じる分野で現れます。
そして特に生物について、強く出ます。
天文学なんかも興味はあるようですが
やはりそこに生命体が存在するのかどうか、というところがポイントのようです。
ちなみに、人間にはあまり興味がないタイプです。
話が合わない人と一緒にいるくらいなら、1人の方が良いようです。
将来的には研究者になりたいそうです。
本人曰く「自分が研究していくことは何の役に立つのかもわからない研究になるだろう」ということです。
ただ、そういうものが自分にはとても面白いんだ、とも言っています。
さて、かれのもう一つの特性は、読書家であることです。
基本、常に読んでいる本が何冊かあり、一つ終わると、また次の本を読み始めます。
もう小学校か、下手したら幼稚園の頃から本を読む事について
途切れたことがないと思います。それぐらい本を読みます。
勉強も苦手ではないようです。
面白いというポイントさえ見つけて仕舞えば、イケる、と思っているようです。
私は勉強が嫌いなタイプだったので、彼の感覚はイマイチ分かりませんが
おそらくきっかけみたいなものがあれば、イケるんでしょうね。
先にも挙げたように彼は「研究者になる」と
これもうんと幼い頃から言っています。
今もその思いは変わらず、日々生きています。
いまこの国で研究者になろうとした時、「大学へ行く」というところが
どうしても欠かせないようです。
時代は変わりつつあるとは言え、息子が成人する頃までに
新しい視野で採用される研究職みたいなものができているとは考えにくいです。
その為、彼はホームスクーリングをしながら、ずっと大学受験を視野に入れています。
大学受験へのアプローチの仕方をイメージしつつ
逆算して、残された時間の有効活用の仕方を計画しているようです。
中学に行かなければ、高校へも行けません。
綿密に言えば行けないことはないのですが一般論で考えるところの
成績表があって、受験して、行く、みたいな高校への道筋は選べないということです。
そうすると大学受験への切符の手に入れ方が絞られます。
息子がまずクリアするシステムは、「高卒認定試験」です。
昔は「大検」なんていってたやつです。
この認定試験をクリアすることで、最低ラインのキップを手に入れます。
かれは今年15歳になりますが、試験自体は16歳から受験可能なので
一年後辺りでしょうか。
今年は少しずつ勉強も取り入れる予定だそうです。
でもまだまだ好奇心に基づく活動がメインのようです。
なんか軽く考えてると思いませんか?
言ってみれば高卒認定試験とは
中学3年分の範囲相当の問題が出るわけです。
合格ライン自体はハードなものではないようですが
そうとは言っても、どうなんでしょう。
実は軽くみているのは、親も一緒かもしれません。
私たち夫婦は、あまり彼のそういったことに対して心配をしていないのです。
今わかる事としての理由は二つあります。
ひとつは、結局は本人の問題なので
幸せな生き方=望む生き方=本人がやるしかない
というところが私たち夫婦の考え方の根底にあります。
ホームスクーリングを選ぶことも
アンスクーリングとして好奇心を重要視して生活することも
大学受験へのアプローチ方法を計画する事も
全ては本人次第です。
もちろん相談には乗りますが、本人がどうしたいかというところを
重要視しているので私たちが心配したり、躍起になっても
それでが良い結果に結びつくという想像はしません。
そこを息子もよくわかっていると思えます。
今後の計画についても、何度か本人なりに見直しを重ね
そのたびに現実味を帯びて目的に近付いているように感じます。
折に触れてそのような話をする機会も出てくるので
本人に任せて、彼が決めたことについて味方でいることだけが
私たち保護者にできることだと考えています。
もうひとつは、これには彼の特性が大きく貢献してきそうな予感がするのです。