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本当にやりたい仕事ってなんだ?

「本当にしたい仕事、やったかな??」
四捨五入すればもう?歳という年齢になっても、まだこんな事を言っている私は、一応「就職氷河期」と言われる時代に属する人間だ。

美大生だった当時、卒業制作の為に大学に泊まり込み、バーナーでまつ毛を燃やし、汗だくで溶接をやっていた私は、見慣れないものを目にする。

4限目、自分の汚れた作業着とは対照的に、パリッとした紺やグレーのスーツに身を包んで学校へ来た友人達を見て、初めて周りの友人達が「就職活動」をしている事を知った。

「へぇ…就職…で何それ美味しいの?」
ってぐらいにまるで興味が持てなかった。
「1999年に何かが起きると思っていたのにな。肩透かしをくらった。結局卒業もするし、社会人にもなるのか… え?誰が?私が?? 嘘でしょwww」と当時はまるで他人事のような感情しか持てなかった。これも全部ノストラのせい。
結局その後は、もちろん就職もコネもなく、バイトで貯めたお金で海外に行き、またバイトをするという生活を送った。ずっと何かに成ると執着して足掻いていた長すぎた厨二…。それも楽しかったし、今では絶対出来ない経験が出来たので就職しなかった自分の選択も間違ってなかったように思う。その後とあるきっかけで上京し、一人暮らしを始めた事が、仕事でお金を稼ぐ事をまじめに考えるきっかけになった。

現在私が出せる答えは
「本当にしたい仕事が何かは、まだわからないけど、運と縁で仕事にありつけて、おかげさまでなんとかなりました。」だ。

やりたい事がわからなければ、とりあえず目の前にある条件が良さそうな事をやってみればいいと思う。絶対そこから広がる何かがあるはず。

かく言う私も、レンタルビデオ店の店員、五つ星ホテルのベッドメイキング&清掃、ミニシアターの映写技師、レジ接客、テレビ番組制作etc…大学で学んだ事全部関係ないし今も関係ない事をやっているけど、共通して言えるのは、全て「自分のために、なっている」という事。気になる仕事はどんどんやってみたい節操がないタイプだけど、今は転職願望を抑えつつもなんとか6年続けている。これに今、占いとパン作り、陶芸が加わったりしたら良いなぁ、なんて考えている。

「全く脈絡のない人生だった」と死ぬ間際にいうのかも知れない。一貫性がない事に悩んだ時期もあったけど、だけど、脈絡のない事をいっぱいすればそのうち大きな幹になるんじゃないの?と今は楽観的に考えている。この調子でどんどん色んな仕事をすれば、100歳になる頃には、私はスーパーお婆ちゃんになっているに違いない。

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