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【要約】『決定版 ハーバード流“NO”と言わせない交渉術』

社外では営業や仕事の依頼の条件交渉、社内では、頻繁に物事を進めるためのメンバーとの調整で「交渉」のをすることが多い。

最近、社内でのメンバーとの調整で、諦めて自分の意見を押し殺してしまったがために、後になって後悔することが度々あったので、本書を手にとった。

以下、参考にしたい部分を引用する。

交渉とは相手を打ち負かすことではなく、お互いの満足を目指すことだ

交渉相手に「ノー」を撤回させるには、その背後に隠されている事情について知っておこう。相手が「なぜ拒絶しているのか」を探り出すのである。

「ノー」の背後に隠された動機を見抜き、そこをうまくついていけば、必ず相手の態度を変えることができる。

相手に「ノー」と言わせない五つのステップ

第一のステップは「(相手の態度にいちいち」反応しないこと」

第二のステップは「交渉相手の武装解除」

第三のステップは「ゲームのやり方を変える」

急場しのぎの譲歩は、後で必ず高いツケとなる

自分が劇場の舞台の上で演技をしている姿をイメージして欲しい。次に、二階のバルコニーへ登ってそこから舞台を見下ろしている自分をイメージするのだ。バルコニーとは物事を客観的に観察している心理状態の例えである。

「バルコニーへ登れ」とは、自分の中の衝動や感情と距離を置いて交渉に当たれ、と言う意味である。

あなたがバルコニーに上がって、まず見極めなければならないのは、自分の目的をはっきりさせることである。(中略)「なぜ、そうしたいのか、自分が一体どんな問題を解決しようとしているのか」そういった単純な質問に対して、できるだけ具体的な答えを出すように努める

それぞれの選択肢は、「認めてもらわなければ困る」といった厳しい調子で相手側に示さないようにしたい。あくまでも具体例の一つという姿勢で提示することが大切だ。

緊迫した交渉の途中で考える余裕を作るには、「一息ついて、何も言わないこと」が一番だ。

第3代米国大統領だったトーマス・ジェファーソン(中略)「怒りを感じた時は、口を開く前に一から十まで勘定せよ。ひどく怒りを感じた時は百までだ」

行き詰まったらテープを巻き戻そう(中略)「あなたのおっしゃったことを私が正しく理解できているかどうか、もう一度確認させてください」

本当に有能な交渉者は、「ちょっと鈍い」とみられているくらいの方が、交渉を有利に進められるということを知っている。

「あなたがおっしゃることを私が正しく理解できているかどうか、確認させてくださいね」

バルコニーの上で考える時間をもっと欲しいなら、休憩時間を取るといい。(中略)少し休憩するだけでお互いが頭を冷やし、バルコニーへ身を置く機会ができる

重要な決定は、絶対にその場でするな

他人の話にきちんと耳を傾ける事は、最も簡単な情報だ。人間は誰もが他人に理解されたいと思っているのだから、その願いを叶えてあげることで、交渉を円滑に進めることができる

こちらが言葉を的確に言い換えれば、相手は自分が理解されていると言う満足感を得られるし、同時に、あなたにとっても相手の言い分を正しく把握できているかどうか、確認できるチャンスになる

相手の話に耳を傾けることができたら、次のステップは、その話の要点をつかみ、認めてあげることである。(中略)相手の話を「認めて」あげる事は、決して「同意」をすることと同じではない。「おっしゃりたいことはよくわかります」と、メッセージを送るだけでいい

意外な方法として、「先制攻撃」を仕掛けるやり方がある。相手が自分の立場を主張する前に、こちらからこう言ってしまうのだ。「もし、私があなたの立場でしたら、こう思うでしょう…」

本当の責任が相手側にあると思っても、まず、自分の非を認める。あなたの素直で腰の低い態度を見れば、相手側も自らの非について考えるだろう。

あなたの考えを相手に伝えるときには、相手を「主人公」にするのではなく、自分自身を主人公にして話をしていった方が、相手を刺激しないで済む。例えば、12時までに帰宅すると約束したのに、明け方帰ってきた十代の息子とのやりとりを考えてみよう。
「(お前は)また約束を破ったな。全く(お前は)無責任な人間だ」
「(お前は)自分のことしか考えていないのか」

「なぁ、昨日の夜、(私は)心配で眠れなかったよ。お前に何か恐ろしいことでも起こったんじゃないかと思って、(私は)気持ちがおかしくなりそうだった」

むやみに相手を責める代わりに、自分自身の感情と経験を伝えてあげるのだ。

相手に問題点へ注意を向けさせるためには、相手に直接話してみよう。(中略)より安全な方法は、相手に質問することである。

「なぜ、そうしたいのですか」
「何が問題なのですか」
「どのようなことが気にかかるのですか」

「なぜ…では無いのか」形式の質問によって、ポロリと本音が出てしまった

引用の途中で出てきた相手の話を要約し、確認する、というのはクレーム対応などを業務とするテレフォンアポインターなどがよくやっているなと思った。

予想通り、実践で非常に活かせそうな学びが満載の本だった。

余談だが、私は文庫本より、W127mm × H188mmの四六判の方が読みやすいので、文庫本ではなく、四六判を購入して読んだ。(下記のサイズ)

相手があって、すぐに実践ができないときは、今回のようにアウトプットしながら、まとめることが重要だと感じた。

今日でnote更新21日目。また、明日も更新したい。

最後までお読み頂き、有難うございました。

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