見出し画像

世界から見た日本の違和感を生み出しているもの

 世界という何か一つの存在があるわけではないから、あくまでも一般論に過ぎない。それでも、他の多くの国々と日本とでは違いが多く存在する。これは当たり前だ。その良し悪しではなく、お互いの違いを認識することが、世界を知る第一歩になる。巨大かつ高速の情報網によって小さくなった今の地球上では、世界を知ることはもはや必須でもある。

 日本のここがヘン、という様な記事や番組などで様々な国の人々が登場してそれぞれの立場であげつらうのは、良くも悪くも日本的ではない。だいたいが余計なお世話な事だ。
 とはいえ、日本人である限り外からの視点を持ち得ないので、非常に有益ではある。

 外国人の意見として良く聞くのが、満員電車が信じられない、仕事を優先し過ぎ、自分の意見を持たない言わない表現しない、周りを気にし過ぎ、どんなときも笑っていて気持ち悪い、何言ってるかワカラナイ、ハッキリしない、キツネ目、カンフー、ジュウドウ、ブシ、アニメ、ツナミ。
 こうしたことは、裏を返して私たちから見れば外国人の欠点なのだが、寄ってたかって言われると、私たちの方が間違っている様に聞こえてしまう。しかし批判をネガティブにしか受け止められないのも日本人の悪いところだろう。

 外国人が日本人に対して抱く違和感の根源は、日本人なら無意識的に持っている次の様な価値観にあるのだと思う。

合理性よりも同調性
個性よりも協調性
柔軟性よりも同質性
意見よりも陰口
個人よりも集団
自由よりも束縛
後輩よりも先輩
若輩よりも年配

 敢えてこの様に文字にされると否定したいこともあるだろうが、そうしたくなる理由は分からなくもない。並べると気がつくと思うが、こうしてみるとまるで軍隊思想だ。
 これが古来の日本国の思想なのか、先般負けた日本軍の思想なのか、私には分からない。
 しかし少なくとも、江戸から明治に掛けての時代は少し違った趣きだったのでは無いだろうか。

 日本を日本たらしめている個性は、日本の良さを生み出す源泉でもあり、と同時に悪い点でもある。
 大切なのは、その特質を自らが理解して良い方向を伸ばし、悪い方向をなるべく解消すべく変化していくことだろう。

おわり

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?