6/1 名前を聞いて思い浮かべる顔

 スマホのゲーム『どうぶつの森 ポケットキャンプ』の中で、(ネタバレある)どうぶつのおともだちが「○○ちゃんにプレゼントをあげたいんだけど、何を渡したらいいか迷うから、選んで!」的なことをお願いしてくることがある。こちらは「はいはい、○○ちゃんね、それだったらこれが喜ぶんじゃないのかな」というかんじでプレゼントを選んであげる。すると、場面が切り替わって、お願い元の子が、○○ちゃんにプレゼントを渡して、○○ちゃんが、趣味にばっちり合ってて喜んだり、趣味とは違うのだけれどとりあえずもらっておくね的な反応をしてくれる、という会話イベント。

 イベント自体はかんたんなものだ。相手のことを思い浮かべて、相手が喜びそうなプレゼントを選ぶ。それだけで、何も難しいことはない。だけれども、最近のわたしには、プレゼントのセンスじゃない、別の意味で試されるイベントになってしまっている。

 どうぶつの名前を、きちんと憶えていないのだ。「○○ちゃん」と言われて、「はて? 聞いたことのある名前だけれど、誰だっけな?」と記憶に定着してなかったり、「はいはい、○○ちゃんね、任せて!」と張り切ってプレゼントを選んで、いざご本人登場、という段になって、「あれ!? ○○ちゃんって、その人のことか!」と勘違いに気がついたりする。

 ついさっきは、「ロッキーにプレゼントをあげたい」と言われて、頭に浮かんだのは、『緑色のニット帽をかぶってあごひげを生やして、DJブースの前でノリノリで音楽をかけている紺色のおじさんトリ』だった。そんなおじさんには、クール系のパイプでできた家具が似合うだろう、と選んだら。ご本人登場の段で出てきたのは、『おじさんコアラ』だった。あなたがロッキーだったか! と人違いに驚いた。しかも、ロッキーは本来はグラサンをかけてライダースジャケットを着た、いかつい系おじさんだが、前回キャンプ場に来たときに、わたしスタイリングで黒ぶちめがねと半纏という『こたつが似合う、昭和のお父さんコアラ』に変身させており、そのいでたちで現れたのだった。「そうだった、こんな恰好させてたんだった!」というふたつめの驚き。いやはや。人違いをしても趣味は被っていたので、プレゼント自体は喜んでもらえた。よかった。ちなみに、『おじさんトリ』の名前は『ジョッキー』だった。ロッキーとジョッキー。ニアミス。

 もともと、人の顔と名前もなかなか覚えられなくて苦労しているのだけれど、どうぶつたちも覚えられなくなってきた。記憶力って、年をとったら低下していく一方なんだろうか。どうでもいいことはなんでかいつまでも忘れないんだけどなぁ。

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