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「レゴ 競争にも模倣にも負けない世界一ブランドの育て方」を読んで・・

デンマークの玩具会社で、ブロックを使った玩具ブランド「LEGO」。デンマーク語の「Led God」=「よく遊べ」という言葉からつくった造語で、ラテン語で「私は組み立てる」という意味を持った言葉。

世界一の玩具ブランドであるLEGOを「レゴシリアスプレイ」認定ファシリテーターで編集者の蛯谷敏さんが取材して書いた本が「レゴ 競争にも模倣にも負けない世界一ブランドの育て方」です。玩具としてだけでなく、最近はビジネス向けの学びや研修のツールとして、経営戦略を構築するためのツールとしても使われているLEGOの価値について簡単にメモとして残しました。



レゴが長い時間をかけて培い、磨き上げてきた4つの強さ=価値を生み続けるための4条件

①強みに集中する:自分の強みを理解し、大胆に絞り込んだビジネスモデルを展開
②継続的にヒットを生む:継続的に成果をアウトプットする、打率を高める製品開発の仕組み
③強固なコミュニティを生かす:コミュニティを育み、繋がりを強化することでファンの知恵からヒットを開拓「レゴアイデア」
④明確な存在意義:企業の軸を社内外に伝え続ける「レゴブランドフレームワーク」




子供たちが自分で遊び方を考える「遊びのシステム」

創造力を刺激し、創造意欲を高め、モノづくりの喜びを与える玩具であるLEGOは、価値の提供方法はテクノロジーの進化によって変わっていくが、子供が魅了される本質は変わらない「ファンダメンタルパターン」を追求している。人間は手を動かしながらモノをつくることで、自分の中に内在するイメージや心理を構築することができる。

Only the best is good enough.(最高でなければ良いとは言えない。)
Learning through play(遊びながら学ぶ)




イノベーションのジレンマを回避する唯一の方策

変化に備えるために必要なことは、予測することよりも自分たちの存在意義を問い直し、変化に則した戦略を構築すること。戦略策定とは「判断基準」を決めることで、「あなたが社会に与えられる価値は何か」「あなたには変わり続ける覚悟があるだろうか」が問われている。



製品開発の過程を要素分解「イノベーションマトリックス」

「企画」「開発・製造」「マーケティング」「収益化」というステップ
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「既存のものを改善する」「組み合わせる」「まったく新たにつくる」のイノベーションの3段階

ここでのポイントは、「全てのステップにおける活動でイノベーションの要素として位置付けること」と「小さな改善も立派なイノベーションであること」の2つ。



ユーザーとの関係性の3つのステップ

①マスマーケティング:定量・定性調査によって消費者のデータを集めて、それを基に製品開発をすること
②コミュニティマーケティング・ファンマーケティング:商品・サービスに固定客がつき、より絞り込んだファンの声を拾い上げること
③ユーザーイノベーション:企業とユーザーと一体となって様々な製品開発が可能となる




創造的思考力(クリエイティブ・シンキング)

①空間認識(Spatial Ability):色や形、大きさなどを素早く正確に認識する力
②象徴的事象(Symbolic Representation):形の異なるものを自分自身のイメージするものに見立てる力
③実行機能(Executive Function):イメージしたものをどのように組み立てるか、具体的な順番を整理し、計画し、遂行していく力
④集中力(Concentration):組み立て中、気持ちを逸らさず、最後まで意識を集中させて途切れさずに作業する力
⑤自己抑制(Self Regulation):プレッシャーに負けることなく、意識を集中させて、制限時間内にものを組み立てる力
⑥協調能力(Collaboration):完成したものを周囲の人と見せ合いながら、自分の作品を客観的に説明する力

※システマティック・クリエティビティ
・既存の枠組みに縛られない創造力
・具体的に解決するための論理的な思考力

クリエイティブな人間は仕事だけでなく、人生における幸せ・ウェルビーイングのきっかけや自分の内なる声を発信できる人であり、創造力は身につけるものではなく解放するものである。



最後に・・

私たちのLabも「存在意義」というのを大事にしています。

思考と行動をデザインし創造性の探求と発見をする

この意義に基づいて、有機的につながって各々の特性と感性を最大限に活かしながら活動しています。「自分の思考と行動をデザインしたい」「考えることや行動することを研究したい」「Thinking Design Labの考え方に共感して何か一緒にやりたい」という方はぜひお気軽にお声かけください。

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