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#257 『時は心のうちに からだのうちに積りゆくもの』

本日は、女優の山本富士子さんの「時は心のうちに からだのうちに積りゆくもの」についてのお話です。

"私は亡くなった主人と毎年バースデーカードを贈り合っていたんですけれども、主人は必ずそこに素敵な言葉を記してくれたんですね。その一つが砂時計の話だったんです。『産経新聞』の一面に、「朝の詩」という一般読者の方が投稿する欄があって、主人はそこへ投稿された「この秋」という詩に大変感銘を受けて、「砂時計の詩」と題してバースデーカードに引用し贈ってくれたんです。"
砂時計の詩

一トンの砂が、時を刻む砂時計があるそうです。
その砂が、音もなく巨大な容器に積もっていくさまを見ていると
時は過ぎ去るものではなく
心のうちに からだのうちに積りゆくもの
と、いうことを、実感させられるそうです。
時は過ぎ去るものではなく
心のうちに からだのうちに積りゆくもの
"私はこの言葉に出合うまでは、時は過ぎ去るものと考えていました。こうしてお話ししている時ももちろん刻々と過ぎていきます。だからこそこの一瞬一瞬を大切に、一日一日を大切に、いい刻を自分の心や体の中に積もらせていくことが大事で、それがやがて豊かな心やいい人生を紡いでいってくれる。そう受けとめて、一日一日を精いっぱい生きる、きょう一日を精いっぱい生きることの大切さを改めて実感させられました。とても感動したものですから小さな紙に書いて、お財布に入れていつも持ち歩いているんです。"


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書籍『1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書』
2021/09/14『時は心のうちに からだのうちに積りゆくもの』
山本富士子 女優
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※Photo by Kate Macate on Unsplash