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『自分の強みは名詞ではなく動詞に存在する』

2021年11月14日にTBS系列でテレビ放送された「日曜日の初耳学」。林修先生が時代のカリスマと1対1で対談する「インタビュアー林修」は、現代最強のマーケターである森岡毅さんとの回でした。

番組前半の思考の整理メモはこちらにまとめました。

今回は番組後半に取り上げられた「強みと弱み」についての思考の整理メモです。

※2021/12/16現在もYouTubeで延長配信されていました。(自分がはじめ観た時は再生回数1万回くらいだったと思うのですが、現在166万回を超えています。すごい反響ですね!)

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後半のテーマとして「弱みを克服」vs.「強みを伸ばす」についてのお話が展開されました。

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まず自分の考え方を整理すると、結論としては「強みを伸ばすに100%集中すべし!」という考え方です。

これは自分の強みを発揮することでしか、良い成果は生まれたことがないという原経験があるからです。さらに自身の経験では自分と相手が補完関係となり、お互いの強みが発揮される状態、言い方を変えると一方の苦手をもう一方の得意で埋める関係の中で仕事をすると、お互いのパフォーマンスが最大化されて成果が生まれるという経験をこれまでに何度かしました。

若干、文脈は異なりますが、2年前にその補完関係を"パズル理論"というキーワードで整理したnoteがこちら。


今回の対談では、森岡さんが再建を担ったネスタリゾート神戸や西武ゆうえんちを例に、弱みと思っていたところを強みに変換する、文脈を変えて強みを表現するという話から、林先生が「自分が欠点と思っている所が、実は良い所」であり、その良い所を「誰かが見つけてあげる事でその人が活きる」ということをおっしゃっています。

森岡さんもその考え方に共感した上で、「(強みを見つけてあげることは)学校の先生や親が子どもにしてあげられる一番価値の高いこと」であるとおっしゃっています。

人は弱点をどのように直そうかに意識が向いてしまう。しかし、「ナスビはナスビにしかならん」のであり、「ナスビであることを誇りに思うこと」「立派なナスビにすること」が重要なアプローチであるとおっしゃっています。(「ナスビはナスビにしかならん」はとても印象に残るワーディングでした。)

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森岡さんは学生時代に、頑張っても得意にならない経験をしていて、だからこそ数学しか自信が持てるところがなかったそうです。その得意である数学を徹底的に伸ばす方に舵を切り、その徹底した先にこれまで数々の企業課題を数学的に解決してきたわけです。

いろんな科目や特性を平均率に持っていく考え方ではなく、何か一つでもいいから突き抜けているものがある方が良いというのが森岡さんと林さんの共通している考え方で、森岡さんはその理由として、

1. 弱みが強みになったのを見たことがない
2. 成果、結果、プラスの影響はその人の強みからしか出ていない

を挙げています。2の「成果、結果、プラスの影響はその人の強みからしか出ていない」はまさに自分自身の経験でもあった通りで、非常に共感する考え方です。

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「弱みを掘るという行為は、動かない定数にいつまでもチャレンジしている行為である」と森岡さんはおっしゃっていて、ここで前半で紹介された「定数と変数」(定数は「自分の力ではどうしようもない事」、変数は「どうにかしなくてはいけない事」)の話にもつながりました。

さらに、会社からの給与についても「強みと弱み」で整理されていて、

会社はその人の成果にお金を払っている
 ↓
成果は強みから出ている
 ↓
会社は強みにお金を払っている
 ↓
弱みを鍛えても給料は増えない
 ↓
強みを徹底的に磨く、磨いて磨きまくることが成果への近道である

というロジックで、強みを伸ばすことが成果を出すことを求められるビジネスパーソンにとって重要なアプローチかを証明しています。


そして最後に、林先生からこのような問いが投げかけられました。

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「得意なものがない、どうしたらいい?」


この課題や悩みを抱えている人は結構多いのではないかと個人的にも思いました。自分はよく大学生や20代の社会人の方々と定期的にお話する機会をつくっているのですが、半分以上の方がここに悩んでいる印象があります。

自分はその時に、「何している時が一番楽しいと感じるか?、もしくは自然と夢中になっていることは何か?」「相手からよくお願いされることや期待されていることは何か?」の2つの問いを投げかけて、その人の強みを探っています。(ちなみに、前者は自分主導=能動型、後者は相手主導=受動型で区分しています。)

話を戻して、森岡さんは「得意なものがない、どうしたらいい?」という問いに対して、まず「得意なことがない人じゃなくて、得意なことが分かっていない人である」と。その上で、「人と比べるから分からなくなる」ので、自分の中で好きだな、やってて面白いと感じる行為、動詞の中に属性的な強みがある、とおっしゃっていました。

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「動詞」という表現はたしかに!!と思わず声が出ました。「カバン」が好きという名詞だけでは強みは見えてこないけど、カバンを「デザインする」が好きという動詞になれば、デザインやクリエイティビティが強みかもしれない。同じように「サッカー」が好きではなく、サッカーの「作戦を考える」のが好きとなれば、分析能力やリーダーシップが強みかもしれない、ということです。

自分のしている行為(動詞)に自分の強みは存在するというのが森岡さんの考え方であり、強みはどの人にも、どの企業にも必ず存在するのではないかというのが今回の対談の中で伝わってきました。

常に強みに意識を向けてこれからも仕事に取り組みたいと思いましたし、自分はその強みを引き出す仕事、つまり、人の成長や企業の成長に関わる仕事にも引き続き関わっていきたいと改めて思いました。

前半の「定数と変数」の考え方と掛け算すると、自分でコントロールできる変数に対して自分の強みを最大限発揮し、人や企業の成長に貢献する。というのを改めて言語化することができました。

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日曜日の初耳学さん、素敵なコンテンツを配信していただき、ありがとうございます!! これからもいろんな方との対談から学びを深め、思考と行動の両方をアップデートしていきたいと思います。



※サムネイル画像:Pch.vector - jp.freepik.com によって作成されたpeople ベクトル

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