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#204 『社長が求めているものを求めているか』

本日は、オーボンヴェータンオーナーシェフの河田勝彦さんの「社長が求めているものを求めているか」についてのお話です。河田さんは、世田谷区尾山台にオーボンヴュータン(AU BON VIEUX TEMPS)を構えるオーナーシェフで、日本におけるフランス伝統菓子の第一人者として知られています。

今回のお話は、仕事に対する姿勢について語られています。料理の技術より「意識」や「姿勢」が大事であると河田さんはおっしゃっていますが、おそらく「意識」が先にあって、結果として技術が磨かれていくということなんだとお話を読んで感じました。

「本人に熱い思いさえあれば、必ず技術はどんどん上達していきます」

"仕事が上達する人とそうでない人の差は「意識」でしょうね。ただ言われた仕事だけをしているか、あるいは僕と同じような気持ちで、つまり菓子屋ならシェフ、会社なら社長が求めているものを求めて仕事をしているか。やはり後者でなければおいしいお菓子は絶対に作れないし、仕事でいい結果は出せません。"
"30年近く見てきて感じるのは、いまの子は人にとても優しい。それはいいことだと思います。でも、自分にも優しんですよ。これがいけない。こんなものでいいかなって許しちゃうわけですね。妥協点が早いんです。そうやって流して仕事をする子はなかなか伸びないと思います。逆にこだわりを持っている子はどんどん成長していきますよ。"
"頑固がいけない言っているのではありません。自分に厳しく、小さなことでもとことん追求するというある種の譲れない信念を持っている。それを貫いていくことが、僕は絶対に必要だと思います。"
"いまはもう、どこのお店に行ってもいい原材料を使っています。道具も平等です。だけど、店によって味が違う。なぜか。それは作り手の思い、これしかないです。本人に熱い思いさえあれば、必ず技術はどんどん上達していきます。ですから、僕がどんなに口うるさく言ったって、結局は本人の意識次第なんです。"


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書籍『1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書』
2021/07/23『社長が求めているものを求めているか』
河田勝彦 オーボンヴェータンオーナーシェフ
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※Image by Ronald Carreño from Pixabay