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AIと暮らす未来。 と、今。 〜プレ・シンギュラリティ時代を生きる〜

皆さんはシンギュラリティという言葉をご存知でしょうか。米の発明家カーツ・ワイル氏が唱える「2045年にAIが人類の知能を超える」という転換点の予測の
こと。現時点でその予測がどれだけ現実味があることなのか、わからないけれど、今のAI技術の進歩を見ていると、そう遠いことではないのかもしれない。

そして、それは良いこと? 悪いこと? いやいや、人間の使い方次第だよね、
なんて。

TVで見た話。                                                                                                            昨今AI兵器の開発をいろいろな国が競って進めているらしい。人道的、倫理的に
どうなのか?と、議論され、国際ルールを決めるべきだ、と言いつつ開発の
スピードがとても早く法整備が追いつかない。よって、結局は各国に委ねられて
いるのが現状だ、という話。

あるシミュレーション映像によると、軍用機から手のひらサイズの爆薬を積んだAI搭載ドローンが無数に放たれる。すると、ドローンは建物があれば壁にくっつき
爆破する。残ったドローンは建物内に侵入し人間を探し出し、追いかけまわし、
人間とともに爆発する。人間がどんな行動をとって、どんなところにいて、どう
すれば殺せるか。それをすべてAIが判断するのだ。こわっ。

変な話しちゃってごめんなさい。

例えばの話。                                                                                                             AIで生活がもっと便利に。あなたが街を歩くとしよう。「OKナントカ、うちの
子がどこにいるのか教えて」とつぶやく。するとあらゆる街角に設置されたマイクがその声を拾い音声認識、個人を特定。データから家族構成、行動パターン、過去の買い物履歴から着ている服を特定。あなたに程近いモニターが子どもを映し
だす。「◯◯公園にいますよ。」

もしくは歩きながら「OKナントカ、今夜お米を10キロ届けて」とつぶやくと、
同じようなAIの分析から一番安く、満足できる品質、そして一番都合の良い時間に自宅にお米が届く。もちろんほしかった銘柄のもの。次回購入時10%OFFのクーポンが付いてくるお店を選んだようだ。

と、いうわけで、もうわざわざスマホを持って出かける必要もない。どこかに忘れる心配もない。競ってコンセントを探す煩わしさもないのだ。街の人々のニーズはいつも満たされている。

再びTVの話。                              米シカゴの警察では、すでに犯罪防止にAIが導入されているそうだ。地域経済や過去や身内の犯罪歴データなどから「犯罪に関わる人」を予想して特定するそうだ。なにも思い当たることなどないのに、ある日突然「警察です。あなたが犯罪に関わる可能性がある。」と忠告されたりマークされたりする。ちなみに、加害者になるのか被害者になるのか、それはわからないらしい。こわっ。

GAFAなんて呼ばれる大手IT企業は便利なサービスを生み出す。と思わせ、じつは彼らがつくっているのはサービスではない。インフラだ。水や食料のように、電気やガスのように、生活に不可欠、誰もが「必要だ、手放せない」と思うものを作り出し普及させる。そして独占する。彼らは「必要だ、手放せない」と思わせることにおいてプロだ。そして、そのためにはいくらでもお金を使い、そしてお金を得る。

思えば、石油をはじめとする化石燃料も、始まりはきっと良いことだらけだったはずだ。便利以外の何物でもなかっただろう。そうして、いただける多大な恩恵に、結局依存してきた。

そして、悪い面も限界も見えている今でも、私たちはその依存から抜け出せない
ままでいるという事実。

そんな人間がここからどんな未来を描くのだろう。新たな時代はもう始まって
いる。

なんてことを考えながら、今日も私はガラケー片手に出かける。「あれ?あのお店今日やってるかな?」「最近この辺りにできたはずの映画館どこだ?」「この本
アマゾンならいくらだろう?」「あの人に送ったメール、返事来ないけれど読んでくれたのだろうか?」

その答えをすでにあなたたちは手元に持っている。

便利そうだなあ。ほしいかもなあ。iPhone。


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