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2ヶ月書いてふりかえり。--高橋照美の「小人閑居」(33)

二〇一七年六月三十日から、noteに移行しました。おかげさまで、5420ビュー28コメント415スキ、51フォローを頂きました。ありがとうございます。

その前はWordファイルをdropboxで知り合いに見てもらっていたので、この書きもの環境に腰が引けながら、夢中で二か月過ぎました。
ふりかえりを書きます。気づいたことが多いので、読みにくくてごめんなさい。もしも何かの検討のきっかけや参考にして頂けることがあればいいです。

◆ 反省点

・夜中二時や朝四時などの不規則時間投稿を十回ぐらいやった。現業に害。
・「パラレルキャリア」という活動にあてはまるという自覚がなかった。
・昼間の業務中「気になるなー」と思ってトイレで読む直すを四回やった。これは今後なるべく禁止。

・ぜんぶnote内で完結させる予定 → 実態はWordでだいぶ編集してからコピペしさらに修正。これは必要。 
・「仕事が遅い、手が遅い」という自分への不満を持ちがちだった。 → 1万時間費やして「そこそこレベル」にいち早く到達するという打合せを、自分の中で「スピードを上げる」という解釈に曲げていた。発酵と同じで、自分の最適速度を見つけないと歯車がかみあわない。そして「呼吸速度で打つ」みたいなスピードから上げてはいけない。

・八月第二週ごろから「スキ」がつかないと動揺する期間が二週間ほどあった。「5スキ以上で好感を持って読んでもらえてる」という基準感を固定していた。スキをバロメータにできるのは「見せ場部分」だけ。骨組みと伏線部分は別の指標を自分で立てるべきだった。
・ほんとは八月いっぱいで次の作品着手の予定 → 二十万字を分割して貼ってリンクをつける、という作業ボリュームがわかっていなかった。「そのあと直す」等の作業がまっているので、「全投稿完了」まで一度の投稿数を多めに。
・昼間の仕事や親友との雑談で一週間や十日あける、というアバウトな進行をやらかした。
・「年内六作」が投稿数過剰すぎてムリ(!)
・「投稿作業」と「物語を作る作業」が互いを止めがち。シングルタスク?


◆ よかったこと、強みやパフォーマンス向上条件など

・note内で人間関係をいっぱい体験できた(←物語のメイン執筆者は、リアルに小学校六年間友達がいなかったのでビビっていました)。
・note内のコミュニケーションをほかのnoterさんたちから学べた。
・すてきな人、かっこいい人、やさしい人、お手本にする人がいっぱいいる。

・「ずーっと五時間ぐらい書いてることができる」というのが強み(なんの努力もせずに、ほぼ生まれつき、できること。徹底的に活かす要素)だとわかった。目や首にくるので作業を切り上げる。反対に、「白紙に向かってうなる」「手書きメモが思考散乱する」「論理的なアウトプットを効率よく出せない」という昼間の業務ぜんぶが「強みではない / 不得意・未訓練分野」だとわかった。
・物語を書くとき「集中がとぎれる」「手が止まる」ということがない。代わりに、ある程度書いて読んでみないと「没路線」「このキャラ関係このやりとりでは変な方に走っていく、やり直し」ということもわからない。書いて消して、という作業を織り込んですごーくもたもたやらないと起承転結がわからない。という今の時点での特徴がわかった。自分の物語とのつきあい方がわかれば変わる気がする。

・BGMがない方がいい。登場人物の声を脳内再生しながら書く方がいい。
・キャラ設定の多彩さが不安だったので採った「中の人制」はよかった。書いてみてすぐ「お前的にはこの言動はありか?」と聞いて直す作業がとても多かった、つまり致命的に脳内キャラ設定では狭い、貧しい状態だった。

・ちょうどかっぴーさんの『左ききのエレン』が旬でトップランナーしててくれて、リアルなスターの先輩みたいに刺激をもらえてよかった。かっぴーさんからもらった宝物は次のとおり。かっぴーさんほんとにほんとに感謝です。

 ー神谷さんの言う「彼女と別れても二日寝てなくても」前提のプロを真に受けてはいけない職種もある。特に校正は睡眠時間の量と質と体調管理が命。
 -神谷さんがかっこいいので「我に返る」のに時間がかかる。「トラック運転手だったら二日寝ないのはないから」的に三秒で冷静になることができない。自分は、原稿を徹夜で読んでくれるファンがすでにいる以上、「読者のメンタルも健康も守り盾になる」ことを自分に課そうと気づかせてもらった。
 -作り手側が構造的に「挫折を知らない人」「成功を知らない人」「挑戦を知らない人」とキャラ立てしてエッジを立てていても、読み手側は「誰かひとりへの感情移入」をしてしまってズドーンと感情同調する、という現象があることを教わった。

 ー「伏線」「回収」(大小 / 遠近)というのを、はじめて作る側の人にしかけとして教えてもらった。藤田和日郎が「広げた風呂敷を畳んでいく」絵を描いてたのはこれか!とつながった。
 -まだ遠い遠ーーーいところにいるけど、いつか間近で技術を盗む先輩としてチラ見できるかも、というワクワクした感覚を生まれてはじめて知った。

 -じれっと焦げる感じの「嫉妬」という感情を生まれてはじめて感じれた。嫉妬する他人を観察して得た「嫉妬の定義」は「ギリで手の届く圏内にある同種のスキル」かどうかのバロメータ。なので、かっぴーさんの作品の中の特定の部分について、「ああー、この表現や見せ方にいつか手を届かす」というマーカーとして使うことができた。
ノート屋をやっている先輩が「このデザイナーは嫉妬して見れないんだよ」と語ってくれてから、自分が感じれるまで三年かかった。けど人間らしい感情を感じれた。うれしい。


現時点でのふりかえりは以上です。
ふりかえりをもっともっと積み重ねて、心を鍛えて、「作品そのものにメタメタに批評をもらう、商業ベースに乗る品質に手が届くようにする」ところまで進もうと思います。見守ってくださって、ありがとうございます!


※ この記事は、下記の投稿における「だいたいこうしよう」という方針に対する「ふりかえり」作業です。
熟達 あるいは、「めあての星とカヌー」。ーー高橋照美の「小人閑居」(4)


「最大値の2割」ぐらいで構わないから、ご機嫌でいたい。いろいろあって、いろいろ重なって、とてもご機嫌でいられない時の「逃げ場」であってほしい。そういう書き物を書けたら幸せです。ありがとう!