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ファンについて考えてみる

毎日自分のために鮨を握りながら、銀座、日比谷、有楽町あたりを散歩している銀座の鮨屋で修業している黒木です。
コロナショックにより、これまでのように良いもの作って、いい空間作って、お客様に喜んでもらってまた来てもらう!ってだけではな、店を維持することはかなり厳しいなーと将来を見据えて妄想する日々です。
料理や空間のクオリティは重要だし、そこは担保していかなければならないけど、今回みたいな危機的な状況が起きたときに、手を差し伸べてくれるファンがいるのか、手を差し伸べてもらいやすい仕組みがあるのかが生死を分けるなーと感じます。船に救命胴衣が必須なのと同じですね。何か起きてからだと遅い、いい感じのファンを作る前提でビジネス、店づくりをデザインする必要があると。

そもそもファンとは

シンプルに応援してくれる人
 ・日常的にお店の紹介をして、ファンを増やしてくれたり。
 ・困ったことがあったら手を貸してくれたり、
  人を紹介してくれたり、お金を貸してくれたり。

こんなお店からすると最高に素敵なファンの状態ってどんな感じかというと
 ・見てられないから助けたい
 ・お店が成長、前進するには俺の力が必要だ
 ・ないと困るんだよね、この店
っといった感じで、お店にかわいげを感じていたり、理想と現状の差を埋めたがったり、生活の一部になっていたりと、こんな状態にあるのかなーと思います。AKB応援している人とかまさにこれかなーと。

お店としてあるべき姿とは?

お店側もこのような素敵なファンを獲得し、応援してもらえる状態になる必要があります。そのためには4つ必要だと思います。
①圧倒的な熱量、モチベーション
なんでこの店やってるのよ!なんのために店やってるの?この店で何がしたいの?こういう根源的な部分がはっきりしていて、そこにものすごい熱量を投下しているのが大前提だと思います。
ここがだらしなかったら、そもそも応援しようとかの前に、関わりを持とうと思ってもらえないと。さらに、むっちゃ稼ぎたいとか、モテたいとか、オラオラしたいとか、極めて私的なモチベーションでも賛同する人は集まりにくいと思っていて、他者にも、社会にも意味のあることにものすごく熱い熱量があることがいいのかと。そう、利他的な感じ。

②セルフブランディング、賢さ
それなりに美味しいもの、いい空間を提供しているお店が山ほどあるなか、①を前提にしつつも、見つけてもらって、店独自の価値を伝える必要があります。埋もれないために、ほかの店と違うことしていかないとねぇーという話ですが、なかなか難しく、まだ具体的な何かは見えてないですね。

③ストーリー
①と②を含めたようなものですが、実際にお店と出会ったお客様が、
 なるほどーだったら応援しようっと思えたり、
 なんか惹かれるものがあったなーあの店と思えたり、
人の共感を呼ぶお店のビジョンやこれからのチャレンジに紐づく価値がストーリーです。なので、お店は目指したいものとそれに向けたチャレンジをむっちゃしていくことが大事で、それを伝えていくことが必要になるかと。

④接点
上の概念的な話に比べて、テクニカルな内容になりますが、とにかく伝えるためにはお客様との接点を増やすことに尽きると思います。
オンライン上ではSNSと通じて、オフライン上でもお店の中、外、営業以外のイベントなどと、積極的にお客様との接点を持つことを仕組み化して、このコミュニケーションを作業的ではなく、楽しんでやっていくことが大事かなーと。作業的になると続かなくなるし、企画倒れするから。

ぼんやりとwithコロナ時代に生きていく料理人として、ファンの重要性を考えてみました。

読んでいただきありがとうございます。