黒いスペインと陰影礼賛#2

1.19世紀末スペインのエスパーニャ・ネグラ
2.大陸の西と東の外れで衰退し続ける2つの国の表現の近似
3.ガウディの中の黒
4.とにかく明るいサクラダファミリア



2.大陸の西と東の外れで衰退し続ける2つの国の表現の近似                           ・スペインがその国民国家としてのアイデンティティの模索の中から「エスパーニャ・ネグラ」を生み出した少し後、1933年の日本で、谷崎潤一郎は、近代が闇を取り払い照明により明るさを求めたことに対して陰翳を評価しそれが日本的だとした。
・近代に置き去りにされ衰退するスペインと近代に乗り遅れ何とか体裁をとりつくろって雲の中に入っていった日本は、ともに自国のアイデンティティの表明として、光の対となる黒、闇を持ち出した。


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