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【エッセイ】もう二度と受けたくない【CCNA合格体験記】

 ネットワークエンジニアの登竜門、CCNAに合格しました!!!!

スコアレポートより
Credlyのバッジも獲得

 CCNA試験の所為で恐らく白髪が百本程増えたであろう高倉です。皆様如何お過ごしでしょうか。寒い日が続いております、どうぞご自愛ください。
 今回は合格体験記です。これからCCNAを受験される方、受験しようかなぁと思っている方、この一ヶ月間3行日記しか書けなかった高倉が一体何をしていたのか気になる奇特な方はどうぞ最後まで読んでみてください。


CCNAとは

CCNAの正式名称は「Cisco Certified Network Associate」です。CCNAは、コンピュータネットワーク機器の大手、 シスコシステムズ合同会社 による認定資格であり、ネットワークエンジニアの入門資格にあたります。

udemyメディアより引用

 CCNAは、ネットワークの基礎知識が求められるベンダー資格です。Ciscoはコンピューターネットワーク業界の老舗で、日本で使われているネットワーク機器の半数がCisco製という超大企業です。ネットワーク界において、Cisco社のお墨付きほど心強いものはありません。
 CCNAはCiscoが用意している資格の中でも入門資格で、それ故に出題範囲が鬼広いという厄介な試験です。やれケーブルの種類がどうという話から、ルーティングプロトコルがどうとか、この権限を得るにはこの設定のこのパスワードが要るだとか、無線LANはどうだとか。全部さわりだけとはいえ覚えることが多い。裏を返せば、CCNAに合格していれば、例え実務経験が無くてもネットワークの基礎知識を持っていることの証明になります。
 インターネットによると合格率は20%~30%程度、とのことですが、どこでどう取った統計なのかよく分からないので、真偽のほどは定かではありません。確率がどうあれ、所定の点数を取れたら受かります。

高倉のスタート地点

 前提として、受験前の高倉がどんな状態だったのかをお話しします。
 高倉は移動無線基地局の運用保守業務に二年ほど従事したことがあります。移動無線基地局とは、要は携帯電話の無線基地局です。無線機にデータを入れて、電波を発することができる状態にする、必要に応じて止める、といった作業です。なので、ネットワーク機器に触った経験はあります。
 しかし、なにぶん大規模な無線ネットワークであること、高倉は所詮末端の歯車でしかないことから、ネットワークの知識が無くても運用できる範囲しか触らせてもらえませんでした。JSONファイルを読んだり、XMLファイルを投入したりといったことはしましたが、設定内容について言及する仕事ではありません。
 故に受験前の高倉は、ネットワーク機器に触れたことがあるものの知識はほぼゼロでした。IPアドレスが何なのかをうまく説明できないレベルです。

勉強期間

 実はCCNAを受験しようと思ったのは、移動無線基地局の運用保守業務に就いた頃でした。二年以上前です。しかし業務に忙殺されて勉強なんて全然できないまま、勢いのままに買った参考書はホコリを被っていました。半年程前に定時退社確定の業務に配置換えされたお陰で、勉強を再開できた次第です。
 なので、本腰を入れてCCNAの勉強に取り組んだ期間は半年程度です。平日は業務終了後に毎日一時間、週末は二~三時間程度。最後の二ヶ月間は通勤バスの中で三十分ほど問題集とにらめっこして過ごしたり、昼休憩中にまとめノートを眺めたり、隙間時間の有効利用も頑張りました。

教材

 高倉が使った教材は大きく三つです。

白本/黒本

 CCNA試験対策の決定版的な二冊です。教科書な白本と、問題集な黒本。二冊を一項目にまとめたのは、これらをセットで使うことが多かったからです。
 まずは教科書を一度流し読みして、理解が足りないところを重点的にもう一周……、してみたのですが、IPアドレスを説明できないレベルでは何が分からないのかすら分からない状態で、これはあまりにも不毛でした。
 教科書だけで理解するのは早々に諦めて、問題集を解きつつ不明点を解説ページと教科書で補強する路線に切り替え。これでだいぶ学習ペースが早くなりました。黒本一周に二ヶ月、二週目は一ヶ月で終わったと記憶しています。
 本番試験に出てくる問題のいくつかが黒本のそれと大変酷似していたので、あくまで高倉の受験体験によるところですが、黒本はやっておいた方が良いと思います。黒はすべてを含む色です。

ウズウズカレッジ

 udemyで提供されている、ウズウズカレッジ「未経験から合格!Cisco CCNA試験対策講座」を受講し、問題集を解きまくりました。動画講座のいいところは、ご飯を食べながらでも縫物をしながらでもスクワットをしながらでも受講できるところです。
 あとは「ウズカレテスト」という一問一答問題集が効きました。高倉にはこういう問題演習サイトを黙々と解く試験対策が向いているようです。ただ、表記ゆれや問題の誤りが放置されたままになっているようで、メンテナンスが行き届いていないのかな……という一抹の不安がありました。

Ping-t

 問題演習サイトの方が効率がいいが、ウズカレテストに全幅の信用を置けない気持ちになったので、Ping-tへの課金を決意しました。これが試験一ヵ月前のことです。
 Ping-tは、幅広いIT系資格に対応した試験教材サイトです。CCNA合格体験記のほぼ全てに名前が挙がっていて、安心感と信頼感が凄まじいです。CCNA教材については、一部が無料開放、一部が有料コンテンツです。
 先述の通り、高倉がCCNA受験をしようと思い始めたのは二年以上前で、この時期にも一度Ping-tに出会っていました。無料コンテンツをちまちまとこなした残骸がありましたが、そのころの記憶なんてこれっぽっちもありません。残骸をすべて削除してからスタートしました。
 Ping-t問題集が用意している問題数は1400 問強、そのうち主要問題である「ピックアップ」フラグが付いた問題が800問 程度です。まずはピックアップ問題だけを一周し、二回連続正解できるようにしました。その後ピックアップでない問題もちまちまこなしながら、本番試験と同じ問題数(102問)を同じ制限時間(2時間)で解く模試モードで演習を重ねました。試験一週間前には9 割正解を叩き出せるようになっていました。この時点で結構安心してよかったのだと思います。
 高倉は不安症なので、「選択問題が解けてもコマンド打ち込みなんてできない」「指差し確認を癖付けないと絶対阿呆みたいなうっかりミスをする」「10進数と2進数の変換をある程度暗算でできるようにならないと怖い」「Ciscoは頓珍漢な日本語訳(所謂シスコ語)をするらしいから対策しないとまずい」とどんどんやることを増やして、試験当日まで焦燥に駆られ倒していました……。結果論ではありますが、そこまで心配する必要もなかったんだと思います。白髪増やし損です。

試験受験日時点のPing-tレベル

試験当日

 受験に当たって必要なのは身分証明書二種、ということだったので、免許証とマイナンバーカード(初めて日の目を見ました……!)が入った財布だけは絶対忘れないようにしました。スリ対策もしました。
 試験センターで持ち物のすべてをロッカーに入れさせられ(喉が痛かったので、のど飴の持ち込みだけ許してもらいました。公式サイトにも「のど飴は良いよ」って書いてあります。)、結果証明に使う写真を撮影され、簡単な説明を聞いたら、あとはパソコンに向かってやることをやるだけです。因みにですが、試験会場でメモ用のホワイトボード(高倉の試験会場ではラミネート加工された紙でしたが)とペンが提供されるので、計算を全部暗算でこなす必要は全然なかったです。だいぶ助かりました。
 あとは心配していたシスコ語ですが、ちょっと変な部分はあったものの読み解けない程ではありませんでした。Giantを「巨人」って訳してくるぐらいです。ちょっと笑えた分、精神が助かったまであります。
 インターネットでは、CCNA試験は1000点万点中8割強獲得で合格、と一見ボーダーラインが高く見えるものの、試験前に受けるアンケートで300点加点されるから意外と簡単なんだよ、という情報を頻繁に見かけます。高倉は正直半信半疑で、しかしそんなアンケートがあるなら幾分安心だな、と思っていました。結論を言うと、高倉の場合アンケートは試験後に出てきました。300点加点されたかどうかは知りません。
 試験の合否は最後の問題を解いた直後、アンケート回答前に表示されました。「合格です」の文字にどれだけ救われたことか……!!思わず画面を拝みました。

 試験後に、自分の顔面がでかでかと印刷された仮のスコアレポートを受け取ったら全行程終了です。レポートにもちゃんと「Pass」って書いてあります。うれしい。
 正式な合格通知は試験受験から72時間後に届くそうです。今日受験した高倉は合格通知未受領ですが、仮レポートに「Pass」って書いてあるからには「Pass」です。間違いありません。

 そんなわけで、高倉のCCNA受験は完了です。お疲れさまでした。
 この一ヶ月間は試験勉強でnoteどころじゃなかったというのが正直なところですが、今日このタイミングから文字をちゃんと書く眞木高倉復活です。書きたいことがたくさんあります。この度めでたくネットワークの基礎知識があることが客観的に証明されてしまったので、ネットワーク関連の記事なんかも書いたり書かなかったりするかもしれません。乞うご期待でございます。

 取り敢えず今日は、試験期間中に禁止していたゲームに没頭しながら、白髪を染めてくれる美容室に予約を入れます。


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