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Un petit roman

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2018年3月の記事一覧

置かれていたパン

置かれていたパン

忘れられた部屋には、忘れられたように机の上にパンが置かれていた。そこには卵やバターがあるわけではなく、───もちろんジャムなんてものもなく、埃をかぶってお皿の上にパンが盛られていた。マンションの6階にある部屋だったので、あいにく、そこを通っていく人はほとんどいなく、いたとしても、5階の住人がまちがえて登ってしまったときぐらいだった。そもそもエレベーターというものがその建物にはなかったし、階段には階

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雨しか降っていなかったから

雨しか降っていなかったから

ここのとこ、しばらく雨が降りつづいていてね、僕だって少しくらいは、まいってしまっていたんだ。あんまりそんなことなんて、気にしてない風にみられるけど、たまにそういったこともあるんだ。

それで、部屋にいても仕方なく思えてきて、だって、窓のそとをみても雨がふっているだけで、たまに覗きにくるはずの猫のフィガロもまったく遊びにこないしね。だから、仕方なく外にでることにしたんだ。まあ、仕方なくなんだけどね。

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整えられた髪

整えられた髪

彼は子どものころに祖父につれられて初めて理容室にいった。

部屋の中央に一つだけおかれた、子どもにはあまりにも大きすぎる革の椅子に座り、髪をきってもらった。きってもらっているあいだじゅう、祖父と理容師のおじさんは話をしていた。何を話ていたのかはまったく覚えていない。

切り終わったあとに、肌に泡のクリームをぬられた。肌の表面があたためられ、カミソリがすっと空気をはらんだ泡をすくっていく。終わった後

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パン・オ・ショコラを食べて

パン・オ・ショコラを食べて

少し寝坊をしてしまったので、紅茶をのんで身支度をする。近くのパン屋でパン・オ・ショコラをかって、メトロに乗って学校にむかう。授業がはじまるまえに廊下にある椅子にすわってパン・オ・ショコラを食べ、エスプレッソを自動販売機で買ってのむ。午前の授業がおわり、近くのパン屋でパン・オ・ショコラをかって教室でたべる。エスプレッソも買ってのむ。

朝、起きてオレンジジュースをのんでバゲットを食べる。身支度をして

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半分のバゲット

半分のバゲット

帰り道にあるパン屋でバゲットを買って、家でラタトゥイユと一緒にバゲットを半分たべる。のこり半分のバゲットは明日の朝食にと紙袋にいれて棚においておく。

すこし寝坊をして目をさましたので、紅茶をのんで学校にいく。授業がおわり、帰りにバゲットを買って、パスタをつくってバゲットを半分たべる。昨日と今日のバゲットが半分づつ棚におかれている。

朝おきて、昨日の半分のバゲットをスープと一緒にたべて学校にむか

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目が覚めて、眠りにつくまでに。

目が覚めて、眠りにつくまでに。

朝になるには、まだ早すぎる時間に目が覚めめてしまった。いやな夢をみていた所だった。もうどうしようもないなという所になって、引きづり戻されたようにベットの上で目を覚ますことができた。

夢の中で、僕は瑠衣さんと一緒に実家の前にいた。二車線の道路を挟んだ向かいに広い駐車場がありそこに一匹の大きな虎が座っていた。しばらくその虎をみていると、こちらに気がついて走って向かってくる。慌てて玄関の扉をあけて中に

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