7月26日 第76号 盛んなる時

「凡夫盛んに神祟りなし、人盛んなるときは天に勝つ、人定まって天人に勝つ」とは、古人の金言、うべなるかな。

高校生の時は、古文漢文が好きでした。パズルみたいな感覚がよかったのでしょうか。ルールを知れば知るほど、もっとその先を知ることができる。それを知った者のみが、書かれていることを理解することができる。言葉にするとやや陳腐でしょうか。こんな物言いは、何にでも当てはまってしまいそうですね。

言葉の持つリズムがとても心地よかった。今思えば、落語を好きになってしまってもおかしくない、初期症状がこのころにはすでにあったように思います。

さて、上記。うべなるかな。なんだこれは。そんなことはどうでもいい。

才能なんて言葉に逃げて、自分が何もしていないことを肯定してはいけないです。人盛んなる時は天に勝つのですから、なめちゃいけません。人定まって天人に勝つ?定まった人は天人ではないですよ。姿勢を決めて静かに立ち続けるの美しく見えるかもしれないですが、定まるってのは、そういう意味とは思えない。これでもか、これでもか、と倒れながらも立ち上がり続けるのです。小さく定まるくらいなら、ジタバタして見苦しいくらいに悪戦苦闘してやるぞ、という人が、天人に勝てる気がします。天人、逃げちゃったりして。


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