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「納め屋」ってなに?!街の八百屋さんと何が違うの?その①

はい、こんにちは!
毎日野菜をレストランへ運んでおります!
八百屋のたくみちゃんです!

八百屋は八百屋でも、「納め屋」と呼ばれるジャンルがある事をご存知の方はどれくらいいるでしょうか?

「八百屋」 と言ったらおそらく小売店をイメージする方が大多数だと思います。
キテレツのブタゴリラ君の家ですねw
(ちなみにジャイアンの家は雑貨店ですので混同しないようにお願い致します。) 

裏方業種ですので一見目立たない納め屋ですが、あなたも必ず街のどこかで見かけてたことがある、もしくは外食した際に提供された食材を食べているはず!!
今回はそんな納め屋についてのお話。

飲食店の縁の下の力持ち

一言で言ってしまうと、
レストランなどへ食材を納品する業者です!

例えば、

大根1本
玉ねぎ1kg
レモン10個
アンディーブ1個
胡瓜3本
レタス5個
アボカド(硬め)1個

↑こんな感じのお店からのオーダーに対し、
市場で仕入れをしてお店ごとに荷造りをして配達します。

画像はイメージです

納品先には、

  • レストラン

  • 居酒屋

  • ウエディング含む宴会場

  • お弁当屋

  • 社員食堂

  • 食品加工工場

  • ホテル

などなど、和洋中など料理ジャンルを問わず、およそ野菜を使う飲食事業者さんのほぼ全ての業態にお届けしています。
中にはミシュランの星付きレストランやテレビで見かける著名な料理人さんのお店もあったりしますよ!!

配達自体は、運送会社に委託している会社もあれば、全て自社の社員で、という会社もあって種々様々です。
僕個人としては納品の際に色々とおすすめや打ち合わせができる方が料理人さん達も楽だと思うので、配達に行く人は野菜のプロである方が良いと思っています。

食品インフラの末端として重要なポジションを担っており、外食産業の縁の下の力持ちだと自負してます!


品揃えが小売の八百屋さんとはちょっと違う

色々な野菜セットを配達する感じです!

飲食店ではスーパーなどでは見かけない珍しい野菜もよくメニューに取り入れられます。
また、メニューなどの都合で旬ではない、むしろ真逆の時期の野菜を納品する事も多々ありまして、
大概そういう野菜は入荷が少ないことが多いです!!

1年中出回る野菜はもちろんの事、有る時期にしか出回らない季節ものの野菜もたくさん存在します。
しかし、入荷がない!と言われている野菜でも、生産している産地も実はあったり、しっかりと確保している市場内の仲卸さんもいたりするものです。
はたまた、他の市場に仲間がいれば転送してもらったり……。

マニアックな野菜の出どころや、出回り時期の入荷量などの情報発信は納め屋さんの腕の見せ所ともいえるでしょう。
そういった事情もあって、品揃えも納め屋さんならではのラインナップになってたりします。

あの手この手で納品先のニーズ(場合によっては無理難題とも言う)にいかに応えるか、市場に入荷が無いはずの野菜をどうやって探してくるか、なども1つの醍醐味だと思っています!

最大限努力して探したけれど見つからなかった…。
そんな時は代替野菜の相談をしたり、
そもそも無理のないメニュー構成を事前に打ち合わせするなど、飲食店の懐に入り込む営業スキルは必須だと思っています。

野菜が市場に余るほどたくさんある状態のことを
「なやみ」(野菜単価も下がる)
逆に入荷がとても少なくて品薄状態のことを
「もがき」(値段は高騰する)

と言いますが、通常メニューに入っている野菜や、予約入ってるよーと事前に連絡をもらっている野菜がもがいた時に「欠品です、ありません」
とは簡単に言いたくない!
そんな納め屋さんのちょっとしたプライドとシェフの熱い想いが合わさって消費者へ提供されている渾身の一皿が、世の中にはたくさんあると思います。


↓年始の記事で、欠品リスクを減らす発注のコツを書いてみましたので、良かったらそちらもご参照ください。
どちらかというと、業者に発注するお店の人へ向けた記事です。


はい、ということで今回はここまで!
ほんの1ミリでも「へー!そうなんだー」と思っていただけたならそれに勝る喜びはないです!

続きます!!

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