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高速道路の平面交差ができるまでを、写真で見てみた(熊野町JCT-板橋JCT)

首都高の時系列観察をする記事の反応が良いので、別バージョン。

首都高にはJCTがたくさんあるという記事で、路線が平面交差する場所を紹介しました。前回は小菅JCT-堀切JCTでした。

今回は、東京都豊島区池袋付近にある熊野町JCTと板橋JCT間のお話。

ここも、5号池袋線が先に開通、C2が後に完成し、平面交差となった場所です。

早速地図を見てみましょう。

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熊野町JCTは、山手トンネルの出口に位置しています。大井JCTから山手通りの地下をトンネルで潜り抜けた先にあります。日本一長いトンネルとして有名です。

ただし大きな事故が発生すると、大井JCT-熊野町JCT間で全線通行止めになることもあり、利用する時は事前の確認が重要になります。

予備知識はこのくらいにして、本題の時系列写真をみていきましょう。

まず首都高5号線は、一ツ橋JCTより1969年に北池袋まで延伸されます。

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写真は国土地理院のホームページから引用しています。1961年から1969年のもので、5号線が開通していることから1969年前後のものと思われます。

首都高はビルの合間を縫うように作られ、大きな通りである山手通り、中山道の上を通るように5号線が作られていきます。

その後1977年に、東京の大型ベットタウン高島平まで5号線は延伸されます。

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写真は、1974年から1978年のものということですが、写真中央の山手通りに沿うように工事が進んでいることから、1977年以前に撮影されたものと思われます。

その後2000年代になるまで、埼玉県浦和方面まで5号線の延伸が続きます。

熊野町JCTや板橋JCTが完成したのは、つい最近の出来事で、2002年に5号線からC2へ分岐し湾岸線方面と接続する、板橋JCTが完成します。

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写真は2007年のもので、山手通り沿いに入口が設置され、乗り口から湾岸線方面に向かう導線と、5号線を利用する導線の平面交差になっている事が分かります。

2007年12月には、熊野町JCTから4号新宿線方面までのC2区間が完成し、熊野町JCTが形成されました。

写真では工事中なので、2007年の初めころの写真であることが伺えます。

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写真は、2009年になりますが、現在もこの形状となっています。首都高は上り線下り線が2層構造になっており、かなり高い位置に通されているのが特徴です。

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板橋JCTを熊野町JCT向きに、道路から望むとこのような雰囲気。

首都高速も、この区間の走行には注意ポイントとして挙げています。首都高を上手に走行するための攻略ポイントのひとつです。

もし不安があるようであれば、この区間を避け、中山道沿いのランプを利用したり、山手通り沿いのランプから利用するのもアリなのではないでしょうか。

首都高に限らず、身の回りの道具を上手に利用するためには、それなりの工夫が必要であることが分かります。

単純な構造であれば、簡単に使いこなしたり、応用を利かせることに苦労はありませんが、十徳のような複数の道具を使いこなすためにはそれなりの経験値が必要になることと一緒に感じます。

車の運転においても、ハンドルやアクセルだけでなく、ミラーや道路の形状を十分に考慮し、利用し、しっかりした認知と判断、正確な操作が重要であることが分かります。

本当の意味で上手な運転とは、しっかりとした観察力から生まれるものなのかもしれません。

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