フリーライターを続けるための基本を学び直す
土曜日の昼下がり。午前中に納期の近い案件を無事終えて入稿し力尽きていた。
いや、…力尽きていたのは前からだった。今週頭に、母が卵巣がん疑いのため入院。そして翌日手術。立ち合いが家族から1人のみだったこと、父が「自分には弱ったお母さんに面会できないし話をまともに聞けない(父は本当に病院はもちろん治療に伴う会話や話をするだけで倒れる)」とのことで、私が立ち会った。
正直事前検査で悪性と出ていなかったらしいので、無事子宮を全摘出できれば大丈夫だろう、なんて安心していた。予定術時間は2時間。しかし実際はこの2倍以上だった。
私より先に、また後に来た手術される方のご家族の方がホッとした顔で帰っていくのをみて、震えが止まらなかった。手は勝手に祈りの姿勢。止まらない涙に、今思うと変人だったと思う。
結果として、手術は成功でした。ただ出血があまりにひどく、あと一歩で輸血の事態だったと告げられて足の力が抜けそうだった。安心からか、なんなのかもうよく覚えていない。
そこから2日経ち、母とは時々LINEのやりとりをしている。そこで聞くと、どうやら看護師さんの話からすると術後経過があまり良くないらしい。…どうよくないのかわからないのがまた怖い。病院からの連絡がないところを見れば、そこまでひどい状態ではないんだろうけど、何も情報がないところで経過が悪いと聞いて安堵して過ごせるわけもなかった。
情けなく、夜になると父と電話をする。「大丈夫かな?」「大丈夫、病院から連絡はないし退院日も変更なさそうだし」…なんもこのやりとりを繰り返したろう。
そんな今、私は仕事に没頭している。
病院から連絡がない以上できることなどない。けれど考え出すと心配と不安と分からない恐怖に襲われて動けなくなってしまう。だからひたすら依頼を受けている記事を書いた。書いて書いて頭が言葉で溢れるまで書いた。
専門性のある分野の記事は質が上がらなかった
自分の実力を高めることを決意して自ら提案し勝ち取った案件のお仕事だった。だけどこの案件、思う以上に専門性を求められているのを感じた。クラウドソーシングサイトで取引き後に頂く取引の感想が、「丁寧でコミュニケーションは充実していますが、専門性が低い」とはっきり言われてしまいました。
とにかく勉強をすることから始めて執筆する!
時間をかけてつど学び知識をためていく!
この2点を努めて計画的に執筆していた。ここが一歩踏み出すところ!と。
ですが前置きにも書いた母のことがひっかかり、書き慣れたジャンル以外に注ぐ労力も気力も枯渇してしまった私は、なくなく継続終了のお願いを申し出た。
納期のご相談などすればよかったと後悔するが、指摘が多かった私は落ちこぼれなのだろうと思っていた。丁寧に執筆する点だけは良いと言ってもらえたが、専門性がある丁寧なライターが現れたらお役ごめんだろうとさえ考えていた。もうすでに、母の件で仕事に対する考え方までマイナス思考になっていたのだ…。
正直悔しい。
でも、今専門性高い記事の執筆に挑む自分の状況が悪すぎてどうにもできないでいる。…いや、正直こう言い訳している気もしてすごく嫌になる。
そんな時、得意ジャンルの仕事が舞い込む
母の手術日当日だった。
noteにつなげているお問合せホームからとあるメディア様からSNSや記事を見て、ぜひご一緒にお仕事がしたいと言ってもらえたのだ。得意ジャンルの、それもやってみたいと思っていた取材に関することもするメディア様だった。
母の手術後、落ち着いてからお返事すると
私の状況に寄り添う優しい言葉を何よりも先に告げて労ってくれる親切なクライアント様だったことが、より一緒に働きたいと思ったきっかけだった。よくよくメディアにも目を通させてもらうと、これまた専門性が高い記事が並ぶ。でも、極めていきたいジャンルだからこそ、頑張りたいとも思った。
自分開拓をするのも必要だけど
時には、自分の立ち位置の見直しと心に余裕を持って状況を把握しどうしていくか、を考える時間も必要だと学んだ。
専門性があり高単価。学ぶには嬉しい案件だったけど、それは母の件がなかったら、続ければよかったのだと思う。
そして今は、母の件がある。不安定になっている父の食事と掃除の世話にたびたび実家を覗かないといけないことを思うと、これでよかったのかもしれない。だからこそ、新たなきっかけとなるお仕事の相談が舞い込んだのかもしれないとも。
フリーランスは自分で自分の舵を取る
フリーランスは全てを自分で選べる選択肢がある代わりに責任が伴う。その責任が果たせれば、とにかく自由に働けるのが魅力。
ただ難点は多くのライター方も言っているが、自分でステップアップすることを決めて動かないと、スキルアップは見込めないところ。
でもこのスキルアップのタイミングは自分で決めていいのだ。
周りのペースに合わせなくてもいい。自分の暮らしのペースでやっていけばいいのだと改めて実感した。
当たり前のことだけど、これこそ…
#私の学び直し
なのだと思う。本当に基本の「き」かも知れないが大事なことだと思う。
副業ライター、とくに子育てママのライターの方に伝えたいこと
無理しないで自分のペースでライターのスキルアップをして欲しい。
私の場合は育児もそうだが、もう小学生なので多少はゆとりができた。できたが、母に早くも介護が必要になるかも知れない。また、母が動けなくなる分、母の母と兄…私からしたらおおばあちゃんとおじさんのケアもする人がいないと、必然的に私に回ってくるだろう。うちの親族はちょっと変わっているから孫と姪っ子が動かないとどうにもならないこともある。
収益も大切ですが、仕事の内容はよくよく暮らしを送る上で支障をきたさないか、シュミレーションしてみて大丈夫だと思ったら挑戦してみて欲しい。特に、自分を追い込んでしまう頑張り屋な方には特に。
スキルアップのための挑戦するきっかけは必ず幾度かやってきます。できるときでいい。苦しいときは、手放す勇気も持って欲しい。すると新しいスペースが生まれて、動きやすくなって、新しいことができるかも知れないから。
そうしてやっていくと、収益が気が付いたら上がっていた、なんてことになると思うんです。
私がそうでした。
こんな泣き言のような記録を書いてる私も、未だに収益は右肩上がりです。大丈夫です。
頑張りすぎて結果に結びつかず心が疲弊して挫折していくライターさんの中には、絶対ライターが向いてる方がいると思うんです。あなたにしかない特色を持ったライターは1人だけ。あなたです。
だから、無理をしないで続けて欲しい。
そしていつか、こんな話をしたい。
「暮らしに仕事を合わせられるっていいよね」
そんな話を。
よかったらサポートお願いします🌿 取材ライターになること、Kindle書籍の出版、小説絵本作成…など、今後の活動の一部に回させていただきます🌸