Step by Step　9月28日 ■□痛みを通して成長する□■

　それだけではなく、患難をも喜んでいる。なぜなら、患難は忍耐を生み出し、忍耐は錬達を生み出し、錬達は希望を生み出すことを、知っているからである。そして、希望は失望に終ることはない。なぜなら、わたしたちに賜わっている聖霊によって、神の愛がわたしたちの心に注がれているからである。ロマ5章3-5節


　真珠は痛みから生み出されます。先ずアコヤ貝の中に人の手によって小さな石のようなものを入れます。それはアコヤ貝にとって痛み苦しみをもたらす異物でしかありません。アコヤ貝は、その異物を吐き出そうとして涙のような体液を分泌します。何年もの間、アコヤ貝はその異物による痛みによって体液を分泌し続け、やがてその体液がその異物を幾重にもコーティングしていき、やがて美しい真珠が出来上がっていくのです。

　ポスト・トラウマティック・グロース（PTG）という言葉があります。心的外傷後の成長という意味です。心が深く傷つくような大きな苦しみを経験した人の中には、人生の質を大きく向上させるような成長を遂げる人がいるというのです。大体5つの領域で成長すると言われています。

1．他者との関係
2．人生に対する感謝
3．新たな可能性
4．人間としての強さ
5．精神的成熟

　では、どのようにすれば、大きな苦しみから上記のような成長を遂げることが出来るのでしょうか。

①辛く苦しかった出来事に対しては、否定的な振り返りばかりしないで、意図的に積極的な側面を繰り返し思い起こすようにすることです。辛く苦しかった出来事の中にも感謝すべきことが沢山散りばめられています。それを意識的に拾い上げ感謝することです。またその出来事から得られる人生の積極的な教訓を引き出すことです。

②今苦しみの只中にいる場合は、意識的にポジティブな解釈をすることです。

　どのような辛く苦しい出来事であっても、“事実は一つ、解釈は無数”という原則は変わりません。自分の人生を破壊に向かわせる振り返りや解釈は止め、自分の人生を肯定し、成長させる振り返りや解釈をしましょう。

　そうです。私達の人生に異物が混入してきて、痛みと苦しみを経験しますが、その異物による痛みと苦しみを成長のキッカケにしましょう。それはあなたの受け止め方にかかっています。

■祈り■
　神よ、私の心に平安と希望を与えてくださり、人生の痛み・苦しみを成長するキッカケとすることができますように。イエスの御名によってえ、アーメン。

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