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時代を映す鏡、バッグが語る平成・令和 「デザインコンテスト&コンペティションの受賞作で振り返る バッグ・クロニクル」<ジャパンレザーアワード>

「タイム&エフォート」公式サイトでは、国内の靴産業150周年を記念した2020年の「革靴特集」に続き、「革鞄・ハンドバッグ特集」を展開しています。


「日本の鞄・バッグ プレイバック」、「業界の有識者&博物館担当者に聞く 日本の鞄・バッグの 現在過去未来」のふたつのテーマを更新中。


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テーマ1「日本の鞄・バッグ プレイバック」の新シリーズ、「デザインコンテスト&コンペティションの受賞作で振り返る バッグ・クロニクル」がはじまりました。


日本最大規模を誇るレザープロダクトコンペティション「ジャパンレザーアワード」編を皮切りにスタート。受賞作品はそのときどきの時代を映す鏡。そんな歴代の作品を振り返り、鞄・バッグの潮流をたどります。


日本最大規模を誇るレザープロダクトコンペティション「ジャパンレザーアワード」。


2008年にスタートし、ファッション産業である皮革産業に、その時々の消費者ニーズなどに即応できる、新たな“発想・表現”を持つ人材を育成することが重要と考え、テーマやターゲットを設定し、そのテーマなどの意を汲んでつくられる国産のなめし革を使用した作品を募集。そして、優れた作品を顕彰することで、この新たな“発想・表現”を持つ人材を育成することを目的に、毎年実施しています。

2010 グランプリ 佐藤さん


2010年度のグランプリはモード感、アート性が高い作品が受賞。ファストファッションブームが社会現象となるなか、そのアンチテーゼとなる、メイドインジャパンの優れたクオリティを強く印象づけました。


女性の生き方を表現するアイコン的存在、IT(イット)バッグのニーズが底堅く、ジャパンレザーでも、海外ブランドと同等の洗練されたバッグブランドがデビューし、国内外で高く評価されています。


2011年3月11日、東日本大震災が発生。その晩、鉄道など公共交通機関が麻痺し、徒歩での帰宅を余儀なくされた会社員が多かったことから、その体験を踏まえ、機能性、軽量性を重視した製品が大ヒット。ヒールがなく歩きやすいフラットシューズ、両手がフリーになるリュックサックがロングセラーとなり、定番アイテムに。


同じく2011年、「ジャパンレザーアワード」がリニューアルしました。ファッション性はもちろん、消費者ニーズの重視も加味。震災後の社会をとりまく環境の変化が受賞作品にも反映されました。このあとは、ぜひ、本編で。



ファッションはトレンド以外のファクターも重要。社会的な課題やマーケットの変化とリンクするラインナップは、この10年の答え合わせ的な感じでもありますね。


アフターコロナ時代を見据え、次の10年に向けて、ご自身のクリエイティブの課題発見やヒントにしていただけますように。