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【SDGs特集】〜不平等をなくそう〜働きがいと経済成長〜

みなさんこんばんは🌠まなはです🐱
今夜はSDGs特集最終回!今回も見応えたっぷりな記事が届いていますよ♪

今回もSDGsについてのことはこちらから

①私はあなたの二グロではない

本作品を通しては、SDGsの17の目標の10番目の項目「人や国の不平等をなくそう」について考えていきますよ💪

【目標10:人や国の不平等をなくそう】
国内および国間の不平等を是正する

国際社会は、人々の貧困脱出に向け、長足の進歩を遂げてきました。いくつかの国では所得の不平等は改善の兆候もありますが、不平等は依然として続いています。そして、高齢者、障がい者、子供、女性、移民・難民など最も脆弱な立場に置かれた人々がコロナ禍による打撃を最も受けています。世界的な景気後退によって途上国への開発援助が目減りするおそれもあります。
不平等を是正するためには、こうした人々のニーズに配慮しつつ、普遍的な政策を採用すべきです。国際通貨基金(IMF)で開発途上国が投じる票の割合を増やすことに加え、開発途上国からの輸出品に対する免税措置を広げ、優遇を続ける必要があります。
引用
https://miraimedia.asahi.com/sdgs-10/

終わらない黒人差別

この映画を観終えたとき、昔も今も黒人差別の問題は全く解決されない大きな問題として残り続けていることが分かりました。

黒人文学を代表する作家、ジェームズ・ボールドウィンの原作を元に映画化された今作は、ボールドウィンはもちろんのこと、1950年代半ばから1960年代半ばにアメリカで展開された、公民権運動の中心人物である、メドガー・エヴァース、マルコムX、キング牧師の3人にも焦点が当てられています。

彼らは、問題をどのように解決するのかという点で異なる考え方を持っていましたが、黒人が差別されることのない社会を望み、実現させようとしている点ではみんな同じ方向を向いていました。

そして、黒人差別に苦しむ人々の先頭に立ち、強い意志を持って、社会の激しい抵抗に屈することなく、公民権運動を命がけで主導しました。彼らを中心とした公民権運動は、一定の成果を上げることができ、黒人の地位は少なからず向上しました。

しかし、それは表面上の地位が向上しただけであり、白人の黒人に対する差別意識という根底の問題を解決することはできませんでした。

そのことは、映画の中で挿入される映像の数々、さらには昨年日本でも連日報道された、アフリカ系アメリカ人のジョージ・フロイド(George Floyd)が警察官の不適切な拘束方法によって殺害させられた事件、そしてそれに端を発して巻き起こったBLM運動を思い出せばよく分かります。

公民権運動から60,70年経った現在でも、黒人差別がアメリカ社会の大きな問題として残っているのです。


ジェームズ・ボールドウィンの問いかけ



映画のラストシーンで、ボールドウィンのインタビュー映像が流れます。そこで彼は重要な問いかけを残します。

「白人は自分自身に問わねばならない。なぜニガーが必要だったのか?」
「わたしはニガーではない。白人がニガーを生み出したのです。何のために?」

そして、続けてこのように述べます。

『それを問えれば未来はあります。』

黒人差別の根本の原因は、白人自身の内側にあり、それを自分自身で突き詰める必要があるとボールドウィンは考えています。そして、それができれば黒人に未来があると述べています。

ここで、この映画の題名を考えてみると、『わたしはあなたのニグロではない』(原題:『I Am Not Your Negro』)には、あなた(白人)が自分たちの都合から黒人を差別の対象とすることで、自己が持つ問題のはけ口にしているのだという意味が込められていることが分かります。

ボールドウィンの問いかけは、黒人、そして白人にとっても明るい未来へとつながるヒントであると思いました。なので、この問いかけが1人でも多くの人に伝わっていく必要があると思いました。

おわりに

日本にいると、黒人差別の問題を身近に感じることはなかなか難しいことだと思います。僕も、ニュースの映像や、このような映画などからしか情報を得ることができず、それを元に実際に起きていることを想像することしかできません。

しかし、だからと言って目を背けていい問題ではないと思います。なぜなら、この黒人差別の問題を考えることは、他の人種間の差別や、日本人同士の間にある差別などを解決することにも繋がることだと思うからです。

それは、ボールドウィンの問いかけが示すように、差別の原因は、差別される側にあるのではなく、差別する側にあるからです。

執筆者:たくみ

②ムヒカ 世界でいちばん貧しい大統領から日本人へ

本作では、SDGsの17の目標の8番目の項目「働きがいも経済成長も」について考えていきます💁‍♀️

【目標8:働きがいも経済成長も】
すべての人々のための持続的、包括的かつ持続可能な経済成長、生産的な完全雇用およびディーセント・ワークを推進する
持続可能な経済成長を遂げるためには、経済を刺激し、環境に害を及ぼさない質の高い仕事に人々が就けるよう整備することが必要です。また、所得を管理し、資産を蓄積し、生産的な投資を行うためには、金融サービスへの利用を拡大する必要があります。世界の最貧地域では、貿易や金融、農業インフラ整備を強化することも、生産性の向上と失業の減少に役立つでしょう。
現在は、新型コロナウイルス感染症により、世界は大恐慌以来、最悪の景気後退に直面しています。ディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)の機会の継続が難しいだけでなく、インフォーマル経済で働く16億人の労働者が生計を失うおそれがあります。

引用
https://miraimedia.asahi.com/sdgs-08/


本当の豊かさとは何なのだろうか。

大統領でありながら国民と同じ目線に立ち、清貧を貫いた、"ホセ・ムヒカ"氏の人生、思想に、彼のスピーチに感銘を受けた日本人監督の視点から迫ったドキュメンタリー。

ムヒカ氏が紡ぐ言葉の一つひとつに、これほどまで心が揺さぶられる理由は、単に消費社会を批判するだけでなく、社会を動かす私たちの中にある「幸せとは何か」、「何のために働くのか」という根源的な問いを投げかけている点にあると思います。
 
「人生には限りがある。しかし、だからこそ美しく貴重なものである」
これは、ムヒカ氏のスピーチのなかで語られた言葉です。

人生は長いようで短いもの。そのような限られた時間のなかで、私たちは一体何のために働くのでしょうか。

大切な人と幸せな時間を過ごすためでしょうか。物にあふれた豊かな暮らしを維持するためでしょうか。

モノやコト、トキをお金で買うことにすっかり慣れてしまった私たちは、少しばかり余分にお金を使うことが幸せであるという価値観に疑いをもたないでしょう。

しかし、ムヒカ氏はこの価値観の根底にある、行きすぎた市場主義経済に警鐘を鳴らしています。

何かを買う、浪費する、消費することは、本来大切な誰かと過ごすべき時間を費やしていると主張しているのです。

それはつまり、物質的な豊かさを望めば望むほど“心が貧しくなる”ことを意味しているのかもしれません。

自分のものさしで「働きがい」「幸せ」を測る。

現代社会に蔓延る多くの問題は、経済発展を加速させる新自由主義によってもたらされました。

こうした競争社会のなかで生き残るためには、働かなくてはなりません。そのことを放棄すれば、社会的な存在意義さえ疑われてしまうのです。

長時間労働の改善や、持続可能な経済成長という問題を考える際に、まず、私たちにとって「幸せな生活とは何か」という根本的な価値観を見つめ直す必要があります。

ムヒカ氏の豊かな人生観によって紡ぎ出される言葉の数々は、現代を生きる人々の「幸せ」の定義に疑問を呈し、社会に染まっていくなかで見失っていた、心の奥にある大事なものをひきだしてくれると思います。

このドキュメンタリーを通して、当たり前に過ごしていた時間を考え直すきっかけをもらい、社会や他人に流されず、「幸せ」を自分のものさしで測ることの大切さを学びました。

大学を卒業する前に、そして、社会に出る前に、この映画と出会えた私は幸せ者だと思います。

近い将来、「働くこと」と真剣に向き合わなくてはならない学生や、現状の働き方、社会のあり方に疑問を抱いている方に、是非観てほしい作品です。

執筆者:あみ

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ここまでお読みいただきありがとうございます🙇‍♀️今回で【SDGs特集】終わりになります!今回紹介した映画以外にもSDGsを学べる映画はたくさんあります😉ぜひ映画を通して社会問題について考えてみてください。今回紹介させていただいた映画は全て何らかの配信サービスで見れるものになっていますのでぜひ💁‍♀️


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