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第一回インタビュー企画「たいあっぷって実際どうなの?」(来 根来さん&ハレのちハレタさん)2/2

前回からの引き続きで、来 根来さんとハレのちハレタさんへのインタビューの模様をお送りします!

▼前回のインタビュー記事(1/2)はこちら!▼

作品制作までの大まかな流れ

二井:
じゃあマッチングをしまして、実際作品制作に入るに当たって。

前回のコンテストだったら原作小説に挿絵などイラストをつける作業が中心になったと思うんですけど、今回お二人は特に表紙絵から作品を作っていくっていうパターンだったと思うんです。

これは来さんにお聞きしますが、作品制作する上で一番最初にやった事ってなんでした?

来:
とにかく表紙を細かく見ることですね。

一枚絵をパッと見た印象だけじゃなくて、イラストレーターさんが「こういうことを思って描いたんだろうな」とか、意図というか世界観を知りたいなと思いまして。

イラストを見る側の立場になって「ここはこう感じるな」っていうのを細かく掘り下げて小説に反映したい、と強く思ったんですね。

私の本業が建築設計なんですけど、仕事柄与えられた課題にどう答えを出すのかを大事にする仕事でもあるんです。

だから「キャラクターコンテストとは何ぞや」と考えた時に、それは「イラストからどれだけ物語の世界を広げられるか」が求められてる回答だな、と私は思ったんです。

イラストの要素ひとつひとつに赤ペン入れたりとかして。
そうして掘り下げた要素から、物語を広げていったんですよね。

来さん提供。イラストへの書き込み画像

二井:
いや、本当にあの表紙からあの物語を作ったんですね。

来:
そうですね。

二井:
凄いですね。それであのクオリティ出せるんですね。
やっぱり、それは凄いなと思いますね。

来:
私は三題噺とか、お題に対して答えを出すみたいなのが作家スタイルとしても割と得意な方なので。

二井:
なるほど。
得意な分野だったし、加えて今回はイラストの力もあったからっていうことなんですね。

苦労したこと

二井:
お二人を見てると凄く関係性も良好そうで。
そういう意味で言うと苦労した事とかっていうのも、あんまり無かったんですかね?

来:
いや、私はめちゃくちゃ苦労をかけさせかけた方じゃないかな? と思ってるんですけども……。

ハレ:
一番頻繁にやりとりをしているものの、できあがったのが一番最後だったって言う(笑)

二井:
だいぶ後ろでしたよね。

ハレ:
コンテスト出たのが初めてだったから分かんなかったんですけど、コンテスト初期に作品公開した人って投票数、やっぱり強いですね。

二井:
そうですね。
ちなみに、具体的に来さんはどの様に苦労されましたか?

来:
私自身の苦労って言うと、もう単純に執筆時間の確保自体が一番ネックだったので。

単純に自分が作品を作るところで苦労して、結果的にハレタさんの方へ苦労をかけたっていう感じなんじゃないかなって。
だから、そういう部分では申し訳ないなとか、頑張んなきゃみたいな。

そういう思いが、普段一人で作っているのは別でありましたね。

今後の制作について

二井:
今後の制作活動とかについてもお伺いしたいなと思います。

お互いそれぞれお仕事がある中で、イラストレーターと小説家をやっていくと思うんですけれど。
制作を行っていく上で、今後気をつけていこうと思っている箇所とかってあります?

あるいは今から新しく「たいあっぷやろう」って思ってる人に対して、これは気をつけた方が良いよみたいなこと、なにかありますか?

来さんから是非。

来:
そうですね。
作家とイラストレーターだと「大事にしている部分」とか「できる、できないの感じ方」とか、かなり違うと思うんです。

その、あまり無遠慮にそういうのはやらないようにしないといけないな、って言うところはあって。

私も、今でもハレタさんに「負担をかけすぎちゃったな」とか、「ちょっとあれは言わない方が良かったな」って思ったりとかはするんですけども――

ハレ:
マジで?(笑)

来:
思います、思います! あれでも思ってるんです!(笑)

ただ自分の好きに書くんじゃなくて、ちゃんと尊重している意識を忘れないようにしながら関係続けていきたいなって。

この部分はハレタさんに限らず、どんな相手だろうと共通して必要な部分だと思っているので、大事にしてやっていかないといけないなっていうのと。

――あと、やっぱりコミュニケーションはもの凄く大事ですね。

気軽に話してやり取りができる間柄の方が、結果的に「仕事」の部分でも良いコミュニケーションが出来るんじゃないかなっていう気はしているので、密にコミュニケーション取った方が良いかもなって言う所は、他の人にも伝えたい所ではありますね。

二井:
ああ、いいですね、いい締めですね。素晴らしいです。

コミュニケーションをとることも大事だし、同時に相手を尊重しながら関係性を持続していったら良い作品作りができる、ということですね。

じゃあ、ハレのちさんから最後。
今後たいあっぷやって行く上でに気をつけた方が良い事。
あと、新しく入ってくる人がもし「たいあっぷってどうです?」ってハレのちさんに聞いた時に、どういう風に答えるかっていうその二点お願いしたいなと。

まず今後、たいあっぷで気をつけた方が良いなって自分で思う所を。

ハレ:
焦るな! って所ですね。
運営さんが今後目指そうとしている所とか含めて、焦らず行こうよって。

たいあっぷ申請が来たら、まずきっとみんな焦るんですよ。

少し話が変わりますけど、今回のキャラコンで上がってきたイラストがラノベっぽくないのも多かった気がするんですが、多分イラストレーターさん達自身があまりラノベを意識していなかったと思うんですね。

でも、小説を書きやすいような絵がイラストレーターの書きたい絵かっていうと、必ずしもそうじゃなくて。
例えばPBWとかやってるイラストレーターさんって、ファンタジーに寄っている事が多いですし。

そうすると、普通の学園モノのキャラクターとかは描きたい人が少なくなっていたり。もしかしたら小説は書きにくいような絵が多くなってたのかなって、その……何が言いたかったんだっけ (笑)

二井:
とにかく焦るなって事ですよね。

ハレ:
そうそう、焦る!
たいあっぷ申請が来たとしても、二週間・三週間待ってもらうつもりで。

今回のコンテストに限らず、相手をしっかり自分と作品を一緒に作っていける人なのかとか。

自分がどういうスタンスでやりたいかっていうのに合わせてくれる人なのかを見た方がいいんじゃないかなと、思います。

二井:
なるほど、やっぱり自分のスタンスに応じてってことですよね。
自分が合わせに行きたいなって思ってるんだったら、グイグイ引っ張ってくれる人の方が有難いだろうし。

ハレ:
有難いですね。

二井:
逆に私、今回のキャラクターコンテストが特徴的だと思うんですけど。
例えば「このキャラクターで描きたい」と思っているのに、全然違うの上げられてきたらちょっと大変ですよね?
そういうの見極める時間っていうので、二週間、三週間ぐらい待ってみてもいいんじゃないかっていう。

ハレ:
そう。
ただ相手が本当に待ってくれるような人だったらいいんですけどね(笑)
色々、難しいですね。

二井:
ですね(笑)
はい、ありがとうございます。

最後にもし、「ちょっとたいあっぷ始めてみたいんですけど、気をつけたほうがいいことありますか?」って聞かれた時には――

ハレ:
さっき言ったこと、ですね。

二井:
とにかく焦るな、と。

ありがとうございます。
……ごめんなさい。50分ぐらいやってしまいました。

今回の内容もぜひぜひ、今後たいあっぷに活かして行きますので、ありがとうございます!

来 & ハレ:
ありがとうございます。

本当にお二人の仲の良さ垣間見えた、終始和やかに進んだインタビュー。
ご協力、本当にありがとうございました!!

出来上がった作品について

二井:
まあ、やっぱ「雪と猫のエトランジェ」ね! 私も読みました。

というか今回選考した人間の一人が私なんですけど、実は評価をめっちゃ高くしたんですよ。
その上で雪猫に関しては、挿絵と物語のバランス感がすごくちょうどよかったんですよね。

その世界を描く上で「ちょっとここ描写欲しいなあ」って思っている所を丁度挿絵で補足してくれるので。

来:
それは本当に有難かったです。

二井:
そのバランス感覚が素晴らしいなと。
これこそたいあっぷだなと思ったので、

なので、今回インタビューの第一弾に選ばせていただいたと。

来:
あ、ありがとうございます。

ひとつ具体的に言うと、オシドリの挿絵が一枚あるじゃないですか。
あれもハレタさんの方から、「オシドリってパッと言われると浮かばない読者さんも居るんじゃないか?」っていうようなコメント頂いたんです。
そして、自ら一枚絵を入れていただいたんですよ。

私、オシドリが結構脳内で浮かんでいたので、伝わらないんじゃないかっていう意識自体がなかったんですよ。

それをハレタさんの方から言っていただけて。
読者からしたら確かにそうかもしれないって、そこで初めて気がついたんです。
そういうところも本当に助けられてますね。

二井:
確かにそこの部分とかも象徴的なところだし、やっぱ女の子が――
可愛いですよね、シンプルに。

来:
可愛いですね!

二井:
はい。
そこもやっぱり惹かれるポイントかなと。

あの童話チックなイラストに対して優しい文体がすごくマッチしていたので、多分すごい緻密な打ち合わせをしたのかな? って勝手に思ってたんですけど、そういうわけじゃなくて。
二人でコミュニケーションが盛り上がっていたら、出来上がったという!(笑)

なるほど、ありがとうございます!

▼そんなお二人の作品「雪と猫のエトランジェ」はこちらからどうぞ!▼

https://tieupnovels.com/series/4049/volumes

インタビュー後記

今回はキャラクタ―コンテストの受賞者であるお二人にお時間を頂き、貴重なお話を聞くことができました。
終始和やかに進んだインタビューでは二人独特の仲の良さが垣間見え、さぞ楽しい時間を過ごしてきたのだろうと想像できました。

フタリが今後どんな作品を作っていくのか、一人の読者として心から楽しみにさせていただきます。

次回は別の方にインタビューを行う予定です。
ぜひ楽しみにお待ちいただければと思います!


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