ヘブロンに向かう
早朝、朝日は靄で薄いピンクのような色をしている。今日はヘブロンに向かう。ベツレヘムから40kmほど南に進む。宿から坂を登って下ってバスターミナルに向かう。男たちが大声で行き先を叫んでいる。これでバスに乗り間違えることはない。
ヘブロン!!ヘブローン!!!
イエス!ヘブロン!!
アラブ語は読めなくともこんな簡単なやりとりでバスに乗り込む。一応聞いてみる。
何時に出発?
席が埋まったらね。
OK!(いつも通りだね)
薄く小麦の味わい深いアラブパンを頬張りながら気長に出発を待つ。アラブ人、ドイツ人、フランス人とバスに乗り込み、少しの空席はあるが出発した。窓から見える光景は同じように見えるが道行く人々の表情はそれぞれで、子供達はどこでも無邪気に笑っている。ヘブロンのバス降車場に着く。街の大きさ、活気はエルサレム以上かもしれない。ところ狭しと道路に並ぶ屋台や路上店。野菜あり、スイーツあり、ケバブあり、ファラフェルあり。この地のメインであるイブラヒムモスクに向かうことにしよう。オールドスークを目指すと一人の青年に声をかけられた。
案内するよ。僕は大学生でボランティアでここに来る外国人に案内をしているんだ。もちろん無料だよ。現実のヘブロンの状況を見て欲しいんだ。
ヘブロンはどんな感じなの?危ないの?
外国人の君には誰も危害は加えないと思うよ。ここにはイスラエルのチェックポイントが20箇所もあるんだ。繁盛していた市場は攻撃を受けて廃棄となったり。とにかく見て欲しい。いいかい?
青年というよりも少年に見える彼に案内してもらうことにした。目が純粋だったから。
OK!!行きましょう。
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