その対岸の光
アッカの街はイスラエルというよりもアラブでありオスマン帝国を偲ばせるものが多い。
何を以ってイスラエルなのか?イスラエルっぽいというのも個人的な見解になってしまう。建国70年しか経っていないから。
イスラエルの町は上書きされた町でその下にはアラブ風だったりオスマン調が残っていたり、
上書きされたそれはヨーロッパを彷彿させるものがある。
それは長くヨーロッパに暮らしたユダヤ人が率先してイスラエル建国に尽力したからであろう。
テルアビブなんてまさにそれだと思う。
満腹になったわたしたちはアッカのオールドシティ周辺海沿いをモスクの明かりを頼りに歩いた。海沿いに向かい歩いて行くと対岸の光が見える。そのプロムナードは整備されていてイスラエルという感じがする。それは道路が整備、普通に歩いていて躓かない。同じような景色であっても足元が西岸地区であるのかイスラエルであるのかその違いを教えてくれる。
イスラエルはどう?好き?
そう聞かれて答えに困った。だってわたしはパレスチナが好きだから。ユダヤ系イスラエル人にイスラエル好き?と聞かれるのと、非ユダヤのイスラエル人にイスラエル好き?と聞かれるのではなんとなく違った。当の本人たち特に若い人たちはそんなこと考えていない場合が多いのだが。
そうねぇ。わたしは西岸の方によく行くからね。
と言葉を濁してしまった。
ジェニンには行ったことがあるよ。
ガザは?
ガザの人は気の毒だよね。
彼岸と此岸。その語り口調は我々同然に遠い違う国の話のようだった。
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