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あと28日(36週0日)

はち切れそうなお腹を抱え、お子がとうとう臨月を迎えた。

「臨む月」と書いて臨月と読むその通り、私の体はどんどん出産への準備のために変化し始めたんだけど、これがまたもうとんでもなく辛い。

まず、妊娠初期に経験していた悪阻の再発。
ホルモンバランスによって襲ってきた吐き気にプラス、今度は物理的にも圧迫されてるもんだから、どんな体勢をとってもなんだか気持ち悪い。吐きこそしない(できない)けど、この吐き気の波が1日に5~6回襲ってきてもう動けたもんじゃない。
あとから調べたら、この悪阻も前駆陣痛のうちの一つで、これに痛みが伴ってきたら本陣痛が近い証拠なんだと。えぇ?陣痛って痛みだけじゃないの?吐き気もくるの?一瞬絶望を感じた瞬間なのでした。

そして、止まらない食欲。
いや悪阻辛いって言ったばっかりやん、って思うけど、吐き気の波が収まったら食欲の波がくるのよ。女の人の体ってよくできてるよね。食べても食べてもお腹がいっぱいになる感覚がしない。こりゃ病気だ、って思うくらいにずっと何か食べていたんだけど、体重もそれに比例して増えまくった結果、出産前の助産師さんとの面談でしっかり体重を怒られることになりまして。そりゃそうだよねぇ、って笑いながらまたコストコのテーブルパンをかじっているような妊婦でして。ごめんよ、こんな母なの、あなたもきっとデブ街道を一緒に突き進む運命にあるよ、頑張ろうね、おちびさん。


はち切れそうなお腹は本当に愛おしくって、隙あらば撫でていたもんだから、おちびさんもそれに応えるようにぼこすか動いてて胎動もすごくなった。ぽこぽこ、なんて愛らしいもんじゃなくて、ぼっこすかぼこすか、恨みでもあるかのような蹴りをお見舞いされる毎日で。出先や寝る前にこれが始まるともう、ね。ごめんってぇぇぇぇ・・・(白目)となるのでした。
こんな毎日すら懐かしく愛おしく思う日がくるんだろうな、と信じて恨みのキックを受け止める毎日を過ごしたのでした。


あなた、本当にここにいるのね。生きているのね。

もう少ししたら、そのプカプカ浮いた柔らかくて安全な場所から重力のかかる広い世界に出てこないといけなくなるんだよ、知ってた?
人生で1番ストレスのかかると言われる、産道を通る経験が待っているよ。

その時まで、私もあなたが産道を通りやすいように運動するからね、太りすぎないように(できるだけ)注意するからね、生まれてきてすぐ栄養を摂れるようにおっぱいマッサージなんてしちゃうんだからね。ちゃんと準備するからね。

待ってるよ。元気に出ておいで。


約1ヶ月先の幸せな未来を信じて。
今日はとてもあったかい、よく晴れた春の日。