見出し画像

中国通のジャーナリスト・尾崎秀実の父・尾崎秀真の経歴

 以前に以下の記事でゾルゲ事件で有罪判決を受け死刑となったジャーナリスト・尾崎秀美ほつみの父親である尾崎秀真が新聞記者で歴史研究も行っていたことを紹介したが、その際に経歴の典拠がよく分からなかったと述べた。しかしながら、今回まったくの別件で調べていた際に尾崎の経歴を紹介した本を発見したので紹介していきたい。

国会図書館デジコレで閲覧できる『日本新聞年鑑 大正十四年』(新聞研究所、1925年)には新聞関係者の名鑑が収録されているが、この名鑑によると尾崎の経歴は以下のようになっている。

尾崎秀真(古邨) 台湾日日新聞漢文編集長(明三四、入社)。台湾総督府歴史編纂委員、中学会長。岐阜県(明七、一一)生。故郷に両親都門に両児、依田学海翁に漢文学を学び濟生学舎に医学を修む、歴史地理研究。(新聞歴)報知新聞、雑誌新少年、新国民学生園等の主筆。(事業)台北中学会長として教育事業に従事す(思想)尚古敬神。(趣味)書画鑑識、古文書収蔵。(後略)

長期間様々な雑誌や新聞へ文章を投稿していたことが分かる。これにより尾崎が1874年生まれであるということが当時の資料から実証できたことになる。

よろしければサポートをよろしくお願いいたします。サポートは、研究や調査を進める際に必要な資料、書籍、論文の購入費用にさせていただきます。