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荒木優太さん『サークル有害論』についてのメモー日高六郎、鶴見俊輔論として

 荒木優太さん『サークル有害論ーなぜ小集団は毒されるのか』(集英社新書、2023年)の読書会を以下のように開催させていただので再読している。この本はサークルが抱え込む同化/異化、開放/閉鎖という難題を戦後日本のサークルについての思想を再検討するこち乗り越えようとする試みであると私は理解したが、一部は戦後の思想家論にも読める。

そのため、日高六郎、鶴見俊輔論としても私は読んだ。特に日高は上述したサークルの開放/閉鎖の問題と乗り越えるヒントを提供しており、この本では鍵となる人物である。数年前から私も日高に関心を持っていたので勉強になった。日高はあまり研究されていない印象がある。また、鶴見の取り組みがパースを結び付けられて論じられているが、荒木さんも本の中で言及しているようにあまりなかったと思われる。確かに私が読んだ範囲では、ジェームズ、ミード、デューイと関連させて論じた論考が多い。この本の中で鶴見のサークルの思想はパースの影響を受けたのではないかと考察されているが、興味深い。

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