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親による学歴ハラスメントの実態:偏差値システムは故・中曽根首相の黒魔術だった

親による子どもへのハラスメントの実態は、かなり見逃せないものがあります。

最近、ある「毒親サバイバー」の人と議論をしていて意見が一致したことがあります。それは「親は尊敬しなければいけない、という固定観念が、親によるハラスメントの被害に遭っている子どもを殺している」ということです。これにはお互いに膝を打つしかありませんでした。

これはまごうことなき真実ですが、父・母の性別に限らず、いわゆる「ハラッサー親」は実態として存在しています。ネット空間ではしばしば「毒親」などと表現されているかれらは、恐ろしいほどに、無意識のうちに子どもを「感情の吐き出し口」として利用しています。

そしてかれらはそうした自らの行為を客観視することなどはありません。なぜなら、かれらは子どもへのハラスメント行為を通じて、サディスト的な精神的快楽を享受しているためです。この快楽はなかなかの気持ちよさのようで、もはや麻薬中毒患者のようになっています。手放すことは期待できません。

そのようなサディスト的な精神的快楽に耽溺する理由は、かれらハラスメント行為を行う人物(ハラッサー)は、深層心理下に劣等感や存在不安(「自分はそのままでいてはいけない」という不安感のこと)を、かなりの強度で持ち続けているためです。

本人が自覚し得ない劣等感や存在不安はかなりやっかいなもので、自分が支配下に置くことができる人物(実の子どもは典型例です)を見つけると、無意識のうちに、そしてほぼ自動的に、ハラスメントを実行します。

家族カウンセラーの方々も述べていることですが、ハラッサーはまるで特殊能力者であるかのように、支配下に置けそうな人物(言い換えればハラスメントをしても逃げない・文句を言わない・他者にその行為を訴えることでハラッサーを社会的に不利な状況に追い込むことはしない人物)を、独特の嗅覚で特定し、そして支配下に置き続けます。これは潜在意識下に埋め込まれた本能的な衝動のようなもので、おそらく本人たちもあらがうことができないのでしょう。

それゆえ、父親・母親が毒親ハラッサーだと、子どもにとってかなり悲惨な事態が発生します。何度か私もこのnoteで書いていますが、子どもは相当な生きづらさを抱えながら人生を歩むことになってしまいます。過去に、子どもが突然親を殺したという事件が何度も発生していますが、私個人的な体験からすると、一定以上の事件は、毒親ハラッサーによる支配に耐えきれず、突発的に殺害に至った子どもによるものではないかと思っています。

しかし、不思議なもので、時代という流れがいろいろな課題をあぶり出し、いよいよハラッサーと言われる人々が生きられるスペースが減ってきているような感覚があります。

ひとつ重要な変化を述べてみたいと思います。それは偏差値システムの問題と、その裏にある意図が明るみになってきたことです。このシステムがなぜ作られたのかが分かれば、毒親とハラスメントの実態も明らかになってきます。

■学歴を使って子どもをハラスメントし、精神的に有利な立場を確保し続けた父親

学校偏差値システムは日本に独特のシステムだと言われていますが、これは元首相の中曽根康弘氏(故人)が、「若者を政府に逆らわせないために導入した」とされています。

経営コンサルタント・教育事業家として知られる大前研一氏が少し前に、自身のブログで中曽根氏から明かされたというそのエピソードを明かしています。大前氏はそれを本人から直接耳にし、かつこのシステムの問題をよく見抜いていたからでしょう、2人の息子を受験システムの中に駆り立てることはしませんでした。「学力偏差値」導入の狙いは、国民の”洗脳支配”だった!?|オンラインMBAなら『ビジネス・ブレークスルー大学大学院』 (ohmae.ac.jp)

学歴システムへの批判は海外でも持ち上がっています。すでに政治哲学者のマイケル・サンデル氏ほか多くの人が指摘していますが、受験による選抜システムは、かなり前から「金持ちに有利な不平等システム」に成り下がっています。そして「機会平等に見せかけ」つつも、「根本的な格差の拡大と階級の再生産」を行っています。権力を持つ人物たちは、自分たちに有利な支配システムを維持しがちに動くため、システムが根本から是正されることはなかなか期待できません。

日本の学校偏差値システムは、全国の高等教育機関を無個性化し、トップ大学を頂点とした数値的な序列のなかに整列させ、出題者側が求める模範解答を徹底的に覚え高速にマッチングさせる能力に長けた子どもを「優秀な子」と定義して選抜し、名誉を与えるシステムです。

相対評価である偏差値という仕組みにおいては、必ず、「上」と「下」が生まれます。そして「上の子」には優越感を与え、「下の子」には劣等感を与える。これにより徹底的に子どもたちを序列化することで、優越感と劣等感による精神コントロールを可能にしています。これはかつて子どもだった大人から、今の子どもに至るまで、ものすごい調教力が及んでいます。このシステムを仕掛けた故・中曽根氏は、人の本質をよく知っていたのだなと思います。

もう一つ大きなポイントがあります。それは、「失敗したら劣等感を徹底的に与えられる、緊張感のある試験空間という環境において、いかに素早く模範解答を出させるか」というシステムに若者たちを順応させることで、創造的かつ本質的な発想を促す抽象思考力※を削いでいるところです。

創造的な思考には「リラックスした適度な緊張感」が必要です。テストとその準備環境である学校はおしなべて、それとは逆の環境を若者たちに与えていることは、言うまでもないでしょう。

なぜ、わざわざ抽象思考力を削ぐシステムにすべての大学入学試験をアラインさせているのか、分かりますでしょうか。創造的かつ本質的な発想をする人物は、支配者にとって邪魔であることこの上ないからです。そこで、いわゆる「はみ出た思考」をするような人物に劣等感を与えるよう、このシステムは仕掛けています。異能な人々を早々に外側へと追い出すことにより、支配者による体制をますます確固たるものにしているわけです。

これに対して、「上」が準備した設問と模範解答のセットを覚えるように徹底的に誘導された子どもには、優越感が与えられ、それで肉体的な快楽が得られるよう脳がセッティングされています。すなわち、彼らは支配者にますます操作されやすい状況が生まれます。結果、優秀とされる上位成績者はますます、支配者が出した設問と模範解答のセットをひたすらインプットし続けます。しかも、それらインプット・アウトプット行為が最高の「知」だと信じているため、もはや疑う余地は脳内には存在していません。このようにして優越感を感じる人々を国家運営の中枢に関わるシステムの内側に取り入れ、既存システムをますます強固にしていきます。

※ 抽象思考を含めて、創造性や洗脳のシステムについて理解を深めたい方は、ぜひ脳機能科学者・苫米地英人氏の一連の書籍もご参照ください。洗脳システムの仕組み、受験勉強システムが思考力に与える問題について、わかりやすく説いています。

私が見る限り、本当に自由な発想をし、繊細な感性を持っている人物は、偏差値システムを本質的に嫌い、ゆえに順応しにくい傾向があります。そのため学歴がいまいち(便宜上こう表現します)に見えますが、このように見えてしまうという感覚こそが、故・中曽根首相が支配システムを通じて我々に仕掛けた罠です。なぜなら、これからの社会にとって有用な価値を備えた多様な人物が支持されにくい、あるいは表に出にくいようになっているためです。

以上のように、この日本の偏差値システムの特徴を抽出していくと、実にうまくできた洗脳システムであり、既存の格差拡大型支配システムをうまく維持するものになっていることが、よく分かります。

■支配システムを崇める父親・母親の姿に直面したとき

私の父親は、いわゆる「いい大学」を卒業した人物でした。ちなみに、私が卒業した大学は、上記の入学偏差値システムにおいては、父親が卒業した「いい大学」よりランクが下に置かれています。

私は小さい頃から、父親による学歴自慢にさらされていました。学歴のことを気にするようなこともない幼少期から、父親が学歴自慢の話をするときに、父親からなんとも言えない嫌なエネルギーが放たれているのを実感していました。

また、私が40代になって母親から受けていたハラスメントを分析し始めてから発見して驚いたことがあります。それは、私の父親と母親は二人でうまく連携しながら、私が、父親が出ている大学よりも「微妙に下なランクの大学」で、かつ「それほど下ではない(要するにステータスとして恥ずかしくない)ランクの大学」に入学させるという不思議な心理誘導をはかっていたようなのです。

もちろん私は受験勉強は嫌いで避けたいと思っていたクチなので「いい大学」に入るのは御免被りたいところですが、少なくとも「私という子どもに対して、人生で本当の意味での成功や幸せを勝ち取らせないための劣等感を擦り付けつつ、世間体として(親が)恥ずかしくないレベルの大学に入ってほしい」と狙って、様々なことを仕掛けていたのは、私がお世話になった家族カウンセラーの分析も踏まえると、ほぼ間違いない事実のようです。

一方で、私は幼少期から続けられていた母親からの性的なハラスメントで、猛烈な自己嫌悪感や無力感を据え付けられていました。それが私を長年悩ませてきた「脳内で常に自分を批判する声」として現象化していました。

私はこの「脳内の別人」をどうにかしたくて、長年、必死になって努力を続けてきました。そしてついに40代後半(つい最近のことです)、「かつて母親から仕掛け続けられていた嫌なことが、実は性的ハラスメントだった」という真実に明確に気がついた瞬間、ぱったりとその「脳内の別人による嫌な声」が消えました。これには本当に驚きました。

このようにして、私の両親は、子どもである私に対して様々なハラスメント行為を繰り返すことによって、私が「脳内で強く自分を批判するような思考パターン」を埋め込むことの成功していたのでした。つまり、子どもパフォーマンスが上がらないような心理操作をわざわざ行ったうえで勉強に駆り立てることにより、【もし「下」に行ったらおまえは名誉を失う(実際には親のプライドの問題)のでダメだ。でも「上」に行くと父親としては劣等感を刺激されてしまうので、パフォーマンスの出し過ぎは許さない】という不思議なバインド(拘束)を施されていたようなのです。

翻って、私自身は、私が卒業した大学は総じていい教育をしてくれたと思っていますし、先輩も同輩も後輩も優れた人たちばかりで、私がどうかはさておき、そこについては誇りに思っています。しかし父親も母親も、大学に受かったことを表面上は褒めつつも「おまえはお父さんが出た○○大学よりも下だ」という故・中曽根首相が仕掛けた「偏差値洗脳」に基づくニュアンスを出し続けていることには、正直、違和感以外のものはありませんでした。

これを「おまえの考えすぎだ」、と批判する向きもあるかもしれません。しかし、以上のような構図は、以前から複数のベテラン家族カウンセラーにより指摘されていた内容です。少し前までの私は、「そこまで自分の親はひどい人物ではないだろう」という甘い思いを持っており、話半分どころかほとんど受け入れていませんでした。

しかし、ハラッサーというのは大変に頭が良く、無意識のうちに下の立場の人間を使います。自分で改めて過去を探り、自分を縛っているものは何なのかをたぐり寄せていったときに、ほぼ、カウンセラーの皆さんが言うとおりの実態を自覚しました。

その時私は、自分の内側に大きな変化を実感しました。なぜか体が軽くなったり、聴覚が鋭くなったり、目の前の景色が明るくなったり、また理由なく心のどこかで感じがちな絶望感や憂鬱感が薄まっていったりと、非常にわかりやすい内的変化があったのです。つまりは、父親と母親のハラッサーぶりは、子どもである私の人生に相当な悪影響を及ぼしていた、ということです。

そこまで、彼らがしつこくしつこく「おまえは下だ」という概念を子どもに押しつける理由は、弱い立場の人間を使わざるを得ないほどに、心の内側に劣等感や存在不安を抱えているためです。先にも触れましたが、ハラッサーは自分がコントロールしやすい人物を見つけると、脊髄反応としてハラスメントを行います。

「こいつは成績を出さない状態が望ましい」「でも良い成績を収めてほしい(親自身の名誉のため)」「でも成績を出し過ぎるのは許さない」――。こんな論理性のない、わかりにくい、時と場合で言っていることがコロコロ変わる、不思議な指示にあふれた親の下で育った少年はどうでしょうか?

一般的に言っても、ハラッサーの下にいると統合失調症に罹患しやすくなるとされています。私は40代後半まで統合失調症的な状態に悩まされていましたが、振り返れば当然であろうと思います。

私は長年、自分の行動様式がなぜか「なんとも言えない領域の下側にすっぽりはめられていて、そこから不思議と出られない」というパターンを持っていることを疑問に思っており、その原因について、かなりの労力をかけて探っていました。そして50歳の声が聞こえる年齢になって、ようやくわかりました。どうやら私のその不自由な「枠にはまったまま抜けられない思考・行動パターン」は、劣等感や存在不安にまみれた父親と母親により作られた、「子どもを枠にはめて自由にさせない教育行為」が原因だったようです。そしてその裏には、国家的な洗脳システムが隠れていました。

ハラスメント行為を繰り返す人物は、それ以前の時点において、誰かまた権威者からハラスメントを受けていたと言われます。そのハラスメント行為によってなみなみと「心のコップ」に注がれたネガティブ感情を解消するべく、サディスト的な快楽が得られるハラスメント行為に至らせる、というわけです。ここから考えると、私の父親・母親はおそらく祖父母にハラスメントを受けていたと考えられます。そう考えると先祖というのは敬うべきなのでしょうか? 私は、ここについては冷静に見るべきと考えます。

翻って、この世の中にある壮大なハラスメント連鎖のシステムを変えるにはどうしたらいいでしょうか。私は一人ひとりが自らの本当の姿と可能性を知ることしかないと思っています。私は期せずして形而上学・秘教と呼ばれる分野の学びを進めることになりましたが、まさにここには「人とは一体何者なのか」、その深い叡智が隠されています。

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