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マーケティングや顧客調査がすべて「正解」というわけではない


「言うこと聞きなさい!」

僕が小さいころ、
よく母親に言われていた言葉。

これは母親の言うことを聞かず、
好き勝手やっている自分を

母親が注意している場面
で使われる言葉です。

「母親」は
先生」や「監督」や「お医者さん

なんかに置き換わって、
いろんな場面で、

誰かの言うこと聞く

という言葉にずっとさらされて
生きてきたように思います。

そう。僕は小さいころから、

(権威ある)誰かのことを
(盲目的に)聞いていれば問題ない、

という考えを
刷り込まれてきたのです。


■そして今、

「誰か」は
常識」とか「前例」に置き換えられ、

こうあるべき

という常識にからめとられて、
知らず知らずのうちに

常識にしたがって行動すれば安心

というOSはアップデートされず、

あたらしいことにチャレンジするオプション
が日の目を見ることがありません。

「出る杭は打たれる」

という古語が象徴するように、
とっぴなことをせず、前例にならって

粛々と行動することを美徳として、

それが正しいとして
疑うことはありませんでした。


■ところがこれからの世の中では、

前例や常識にとらわれた思考が
逆にリスクをもたらす可能性

が指摘されている。

リーマンショックやコロナなど、
誰もが予測できなかった事態が

一瞬にして世界を、
そして人々の価値観を180度転換してしまう。

過去の経験や、
経験をもとにたてた予測、
環境にたいして最適化してしまった思考
は、

次の瞬間に「時代遅れ」に。

不安定で不確実な社会では、
安心安全の道しるべだった常識や前例が

むしろリスクとなり、

固定概念にとらわれない、
しなやかな柔軟性

が求められるようになりました。


■そして

揺れ動く世界に対して、
右往左往することなく、

理想の姿」を構想し、

自らの感性と創造性をもって
未来を創る姿勢も求められています。

環境変化をチャンスに変えて
いままでにない豊かさを生み出していく。

なんのためにやるのか

という問いに対して、
明確な「意味」を持つことが重要なんだと思います。


■マーケティング

や消費者調査、
統計的な分析結果も、

上述した

親、先生、監督、医者、
そして常識や前例と同じく、

盲目的に従うのは危険

だとして、
批判的な視点を持つと同時に、

なんのためにやるのか

という人生や仕事の「意味」を持って、
主体的に考えるべき。

脳は可塑性がたかくて、
いくつになっても能力を向上させることが可能です。

マーケティングや消費者調査、
統計的な分析結果に

むやみに、盲目的にしたがって
考えることを放棄すれば、

考える力はあっという間に
退化していくでしょう。

あくまでも

マーケティングは「家来」

自分が「主人」である

という意識を失わずにいたい。


■企業や組織も同様に、

明確なビジョンなく、
顧客アンケートにすべてをおもねる経営は、

思考する必要がありませんので
ラクですが、

顧客の価値観が変化するスピード
に対応できるかどうか。

過去の経験に基づいた方法論
に依存してしまえば、

あらたな別の方策を考える必要性
に迫られません。

でも一か月前の正解が、
今は不正解
であることは

異常なことでもなんでもなく、
世界は「そういうもの」になりつつあり、

対策が1日遅れれば
もう手遅れ、

なんてことも
普通に起こり得ます。


■サッカークラブは今、

コロナの襲来によって
大打撃を被っています。

今に始まったことではありませんが、

過去の経験やサッカー界の常識に、
盲目的にしたがって経営する弊害

いたるところに発生しています。


リーグ戦を戦って順位をあらそい、
順位によって賞金が変わる。

それがJリーグですが、

上位に入ることで
賞金をたくさん得られる反面、
上位に入る確率はとても低い。

であるならば、

画一的に「優勝」や「昇格」を
旗印(ビジョン)にした経営は

リスク高であることは
論を待たないこと。


経営は本質的には
差別化を追求する営み。

いくら経験上正しくても、
論理的に正解であっても、
顧客調査によると間違いなくても、

それが他クラブと大同小異であれば、
そんな凡百な正解に価値はありません

19クラブが赤字という
昨年の経営数値は何を物語っているのか。

コロナという危機を「災い転じて」、
今までの常識や正解にとらわれることなく、

クラブ独自の「未来像」を描き、
価値を創造し、

ファンとともに力強く経営してほしいと
再開を前にしてあらてめて願っているところです。


27日(土)は
いよいよリーグ戦再開!

楽しみしかない!!

今日も最後まで読んでくれて
ありがとうございます!

それではまた明日。
おつかれっした!




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