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〈スペシャルティーコーヒー入門 10〉焙煎の深さによるコーヒー豆とコーヒーの変化
THE COFFEESHOP では、いろいろな風味特性を持つスペシャルティコーヒーを扱っています。
その時々で入荷される生豆を"自家焙煎"にてご提供しているわけですが、「その焙煎度合いはどのように決めているか」ご存知でしょうか。
![画像1](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/66115980/picture_pc_e58e7e06c20ee7a2b4f6ceffa53f1be5.png?width=800)
■コーヒー生豆 入荷までの流れ
スペシャルティコーヒーの入荷までの流れは、仕入れルートによって様々ですが、ざっくりと要約すると以下のようになります。
[1] 原産国にてバイヤーが買い付け
[2] 少量サンプルを日本に送る
[3] 日本の商社やロースターにて評価
[4] 船便で日本へ輸入
[5] 税関検疫を経て倉庫から出荷
[6] 卸売りやコーヒー店へ
THE COFFEESHOP では、生豆の入荷前チェックを輸入業者の方と行なうこともあります。
少量サンプルとして空輸された生豆を焙煎&カッピング評価し、商品としてふさわしいものになるかどうかをチェックするわけですね。
■同じ豆でも焙煎次第でここまで変わる!
-写真で見てみよう-
サンプルローストにて商品になり得ると判断した場合、本格的に生豆を入荷するのですが、商品として販売する場合の焙煎度はどう決めているのでしょうか。
それは、ロースターが生豆の特性をもっとも引き出せるであろう焙煎度合いを決めて、商品にしています。
ここからは、同じ生豆を焙煎度合いを変えて焼いた場合の違いを見てみましょう。
使用する生豆:ボリビア・ウィルフレッド・カストロ
抽出方法:フレンチプレス
※同条件にて撮影
豆も抽出したコーヒーも、焙煎が深くなるほど、色が濃くなっていきます。
■浅めの中煎り(浅めのミディアムロースト)
![画像2](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/66352390/picture_pc_4b2499bf931e4bd0380b36b8878c92d5.png?width=800)
![画像3](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/66352397/picture_pc_62e8446d23b6c76a13d0b50825d24e94.png?width=800)
挽き豆の香り:爽やかなレモンの酸味を感じる香り
フレーバー:ライム、レモン
■中煎り(ミディアムロースト)
![画像4](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/66352521/picture_pc_5a8a942ea59fbdf3d1d08ee7de07b231.png?width=800)
![画像5](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/66352527/picture_pc_7b85d8bf9bf1585484411f6bde9a224d.png?width=800)
挽き豆の香り:レモンの酸味、キャラメルの甘さを感じる香り
フレーバー:オレンジ、キャラメル
■中深煎り(シティロースト)
![画像6](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/66352635/picture_pc_ad87520f563051054c3c06ade89da307.png?width=800)
![画像7](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/66352643/picture_pc_b28b58eb63be6296dd2cedd039d8f659.png?width=800)
挽き豆の香り:キャラメルの甘さ、ナッツの芳ばしさを感じる香り
フレーバー:オレンジピール、ビターキャラメル、チョコレート
深煎り(フルシティロースト)
![画像8](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/66352980/picture_pc_0177d047cfa3a918f96e9ca028165ba0.png?width=800)
![画像9](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/66352989/picture_pc_fa90c7c13bcd31a48f64f82b046d9dee.png?width=800)
挽き豆の香り:煎ったナッツのような芳ばしい香り
フレーバー:カカオ、ダークチョコレート
■まとめ:商品としてのスペシャルティコーヒー
上記、ご紹介した『ボリビア/ウィルフレッド・カストロ』の場合、"中深煎り"を商品として採用しました。
この豆の場合、浅めの焙煎でももちろん美味しくはいただけますが、そこからさらに焼き進めることで、柑橘感を残したままで甘さと質感がより感じられるようになりました。
逆に深煎りにし過ぎてしまうと、柑橘感が薄くなり単調な味わいになってしまいました。
このように、生豆ごとに特性を見分け、THE COFFEESHOP が考えるスペシャルティコーヒーとしての魅力をもっとも感じられる焙煎度合いを探り、商品として販売しているのです。
![画像10](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/66353254/picture_pc_cdebd3445397e4b7736e492ef864af23.jpeg?width=800)
■備考:焙煎度について
THE COFFEESHOPでは、焙煎度を主に"5段階"で分類していますが、コーヒー用語上では、しばしば"8段階"で評価します。
対照表は以下の通り、参考にしてみてください。
■THE COFFEESHOP の焙煎度5分類
浅煎り / 中煎り前半 / 中煎り / 中煎り後半 / 深煎り
■コーヒー用語上 の焙煎度8分類
ライト / シナモン / ミディアム / ハイ / シティ / フルシティ / フレンチ / イタリアン
■THE COFFEESHOPにおける対照表
浅煎り → シナモン
中煎り前半 → シナモン〜ミディアム
中煎り → ミディアム〜ハイ
中煎り後半 → ハイ〜シティ
深煎り → シティ〜フルシティ
THE COFFEESHOP が求めるスペシャルティコーヒーの味を表現するためには、焙煎度合い・焙煎アプローチの細かい調整が必要になります。
そのため、対照表ではだいたいで結びつけてみましたが、厳密には分類の完全なる照合は困難で、豆ごとに微妙な違いがあります。
ちなみに8分類の両端、特にフレンチ以上の深煎りは、商品としては現在使用しておりません。
今回も最後までお読み頂きありがとうございます!
次回のnoteもお楽しみに!
◼︎THE COFFEESHOP
- ROAST WORKS -
住所: 〒151-0063 東京都渋谷区富ヶ谷2-22-12 1F
営業時間:9:00-17:00 [※店内席あり 3席]
電話番号: TEL.03-6407-1344
最寄駅: 駒場東大前駅:徒歩約13分 / 代々木上原駅:徒歩約15分
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