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【ぼ・ざ・ろ!】映画後編みたよ、ネタバレと考察あるよ

 人見知り内向型陰キャ。そんな人間が友人と3時間カラオケで歌いまくり、トータル8時間くらい喋るなんて1日を過ごした翌日には、それはもう途轍もない疲労感を味わう。もとより、外へ放出するためのエネルギー総量が少ない個体なのだから。

 そんな弱っちい個体でも人と明るく喋れるようにはなる。
 環境と時間は必要だけれど、後藤ひとりさんも雑談が数カ月でできるようになった。総集編映画の前編終盤で、あのぼっちちゃんが「最近は夜も冷えますね」なんて言えるようになったんだよ!完熟マンゴーを脱ぎ捨ててリョウ先輩に「目覚ましい成長」と言われた気持ちのアレだよ!総集編だからこその分かりやすい成長!!

 そんなわけで、特に人見知り内向型陰キャから共感の嵐と絶大な人気を誇る(偏見)、アニメ『ぼっち・ざ・ろっく!』の総集編映画・後編を鑑賞してまいりました。言うまでもなく今回は感想的な記事になる予定です。





「『ぼっち・ざ・ろっく!』ってなんぞや?」という人はそもそもこの文章を読んでいないな! ヨシ、次!

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 作品そのものの感想は昨年の記事を置いておくとして、今回は総集編としての感想をば。ネタバレをいともたやすくしていくので、未鑑賞の人はUターンカモン。

 24時間以上経っているので覚えている限り。

総集編として


 前編『Re:』は始まりから時系列通りではなかったことに驚きましたが、その意図についてはパンフレットを読んだりすると腑に落ちるものでした。やっぱ作品作りってテーマが大事なんですね(小並感)

 始まりと終わりを見事に繋げた総集編として素晴らしい仕上がりとなった前編。続く後編はなんとビックリ、開幕からいきなり新規映像で既存の本編を補完する仕様に。短いながらも、一瞬で前編よりも前の時系列だと分かる画作りに脱帽。喜多ちゃん達の顔正面をあえて見せなかった所に、陰りのある要素を落とし込んだように感じられますね。

 TVシリーズ第1話では喜多ちゃんは一瞬しか登場しませんが、そのシーンと此度の新規映像を繋げてきたのは鳥肌モノ。しかも、シーンとしては同じながらも小道具が足されている良改変。ニクい、ニクいねえ、カァーッ!!(クソデカ声)

 続く場面は飛んで、STARRYでの初ライブ終盤シーン。1曲目『ギターと孤独と蒼い惑星』2曲目『あのバンド』を披露し終えて流れに乗った結束バンド、「ラスト3曲目!」……となったところで、TVシリーズでは場面が飛んで打ち上げシーン。初ライブでの3曲目の正体はこれまで不明。ところがどっこい。

 後編のOP曲が「3曲目」として流れ始め、映像もしっかりそこで演奏している所から始まりOP映像も流れ始める。前編同様に新規のOP映像。ドッペルゲンガー、早くフルを聴かせてください。そしてどうやらパンフレットを読む限り、長谷川育美さんのボーカルアプローチがフルサイズと劇場版サイズでは違うらしい。両方聴かせてください一刻も早く。ミニアルバムが待ち遠しいし、2回目も行かねばならない。前編は3回行けました、やったぜ。

 前編では、本編で未使用だったアルバム楽曲が劇中歌としてMV風に2曲流れました。『ひとりぼっち東京』と『ひみつ基地』。
 ファンからすればそれだけでサプライズなのですが、ここで当然のように予想が立ちます。前後編構成なら、残りの未使用楽曲が後編で流れるのではないか、と。
 やはりというかもう待ってましたと言うか。『青い春と西の空』『ラブソングが歌えない』『小さな海』が、前編と同じようにMV風に劇中歌として流れました。神はいた。ていうかシングルの曲まで来ちゃったよおいすげえ。

 どの曲だったかは忘れてしまったのですが、江の島回のサイバイマンにやられたヤムチャのようなぼっちちゃんが曲の終わりにオチとして使われているのは笑ってしまいましたね。あれはズルい。

 総集編でも未使用だった2曲については語述。


 あの有名な、学園祭編のメイド喫茶で喜多ちゃんが魔法少女の変身シーンよろしく冷凍オムライスに魔法をかける場面。いやあ、劇場の大画面で見られて大変満足でしたね、ええ。我らも魔法にかけられてしまった。あと数回は魔法かけられに行ってこよう。

 そして学園祭ライブ。1曲目『忘れてやらない』が終わったあたりでギターの不調を気にするぼっちちゃんのシーンで、よく見たら星歌さんは笑顔なのに対しきくり姉さんが少し不思議な表情をしているのです。
 自分はアニメ1周しかしていないので色々忘れていたのですが、どうやらあの飲んだくれ姉さんはこの時点で何かに気付いていたのでしょう。たまに目が据わっているだけある。

 そんな不調なギターのまま続く2曲目『星座になれたら』、言わずと知れた伝説。1弦2弦が切れて凍り付くぼっちちゃん、横目で気付いてアドリブでフォローする喜多ちゃん、きくり姉さんがぶちまけたカップ酒の空ボトル、それを土壇場で使ったボトルネック奏法……。伝説オブ伝説。配信サイトでシーン見返してもこみ上げてくるものがある。そしてぼっちちゃんの客席ダイブ。うん、レジェンド……。

 STARRY初ライブでは3曲目が不明だったのが今回登場。学園祭ライブでは3曲目がギター気絶により未披露、それは今回の総集編でも変わらず。しかし、新挿入歌やED新演出の登場で見出せる、3曲目の考察できる要素がありました。またまた後述。

 TVシリーズでは最終話に、作品のリスペクト大元であるASIAN KUNG-FU GENERATIONの名曲『転がる岩、君に朝が降る』をぼっちちゃんがカバーして幕を閉じるという大変素晴らしいサプライズがありました。
 今回の総集編・後編ではどうなったのかと言うと、やはりというかもう期待を裏切らないぼざろという作品。これまたアジカンの楽曲であり、今回の映画のタイトルでもある『Re:Re:』と同名の曲を、再びぼっちちゃんがカバー曲として歌って締めくくる
 恥ずかしながら私は原曲は聴いたことがなく、友人がカラオケで歌っているのを聴いたことがあるだけでした。しかし、曲名は知っていたのですぐに察しがつきました。やってくれたな、ベイベー。最高だぜ。

 イントロがめっちゃ長いんですねあの曲。そして間奏も長く、歌の部分が短め。近頃はそういった楽曲は少ないので、新鮮に感じられました。ありがとう、ありがとう。

 エンドロールと新規シーン。電車に乗るぼっちちゃん。そして妙に気になる演出。とても素晴らしかった。最高の映画でした。全てに、感謝。


あの2曲の考察


 さて、あらかた感想を書いてきましたが。
 先ほどから何度か後述と言って後回しにした件について。


 劇中歌として、TVシリーズでは本編未使用だった楽曲が使われていることに触れました。しかし、総集編の中でも結局使われなかった楽曲が2曲あります。『フラッシュバッカー』と『光の中へ』

 結論から申し上げますと、私はこの2曲は楽曲こそ流れていないものの、劇中に”あった”と思います。

 EDで電車に乗るぼっちちゃん。そのシーンで、本編の映像が超高速で巻き戻っていくという演出がありました。ぼっちちゃんが色々思い出していたのでしょう。まさしく「フラッシュバック」。これをフラッシュバッカーと結びつけない方が無理があるというもの。

 同曲の歌詞を見てみると、劇中シーンと重なる部分が多くあります。歌詞は各自調べてくれ。

 一緒に見終えた友人が劇場を出る際、「あの演出なんだったのかね、考察が捗りそう」と。自分は特に気にせず見ていたのですが、その疑問を聞いた瞬間に色々繋がりました。
 結束バンドの楽曲ほぼ全てが使われた中で、使われなかった楽曲がある。選ばれなかったのか、意図的に残したのか。

「あれ、フラッシュバッカー要素じゃね?」と。友人も否定はしませんでした。そしてもうひとつの『光の中へ』。

『光の中へ』は歌詞を見ればわかる通り、ライブやステージのことについても歌っている楽曲です。後編の中でステージと言えば、学園祭ライブ。そして披露されなかった3曲目の存在。

『光の中へ』は学園祭ライブでの3曲目だったかもしれない説。STARRY初ライブの頃の楽曲は決して明るくはない歌詞でしたが、学園祭の頃のぼっちちゃん作詞の楽曲はどうでしょう。
『忘れてやらない』も『星座になれたら』も、ぼっちちゃんらしい陰やコンプレックスは感じられつつ、でも以前より明らかに前向きになっていることが見受けられます。
 そんな少し変わったぼっちちゃんなら、『光の中へ』を書いていてもおかしくはない。それが”ある”と思った理由です。

 ただ、フラッシュバッカーは「楽曲の要素が感じられる演出」なので、光の中へも「学園祭ライブ要素」としてだけ、の解釈もできます。「学園祭ライブそのものが『光りの中へ』である」と。3曲目にもしかしたら……という説と同居しています。視聴者の想像に委ねられているんだからここは自由に、ね!

 そんなわけで、TVアニメ、劇場総集編前後編、これらを全て合わせて、「結束バンドの楽曲は全て映像内に収まった!!」と言えるでしょう。ご精読ありがとうございました。


※個人の感想です


終わりに



 ぼざろの映画は観に行くたびに「何度見ても神アニメだな……」と思わず口から出てしまうのが常なのですが、後編も然りでした。TVアニメ見返してもそうなるんだろうな。

 ぼざろのランダムアイテムで喜多ちゃんだけ出たことないんですよね。前編の時の色紙はリョウさんで、今回の色紙はぼっちちゃん&虹夏ちゃんだし。あ、そういえば……。

 前編3回目に行った時の入場特典で、画像右下の喜多ちゃんのギター缶バッジが当たっていました。現在行方不明、たぶん室内にはある。たぶん。


 当noteはここ1年くらいは『ぼっち・ざ・ろっく!』で持っている節が大いにありますが、まあ大変に素晴らしい歴史に名を刻む名作だから仕方ないですね。まだ数回は劇場に足を運びたいし、BDも買ってあるのでTVアニメもまた見返したい。ぼっち・ざ・ろっく!フォーエバー。


 あ、ゾンビランドサガ2期は見終わることはできなかったです。どうやら我がリベンジは続くようだ……(参照:前回の記事終盤)


 映画前編後編ともに物販で散財しておりますが、皆さまも散財には気を付けましょう。虹夏ちゃん仕様のワイヤレスヘッドホン届くの楽しみだな~~~!!!

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