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「母という病」を読んで(読書感想文#61)

結局、読むのに1ヶ月以上かかった・・・

愛着障害の本からこの本にたどり着いた訳ですが、なかなかに、読み進めるのがしんどい本でした。

▼母という病/岡田尊司著

<結論:なかなかしんどい本だった>

文章量じゃなくて、内容がしんどい。

母目線では、子にとってこういった母になっていないかと思うと恐ろしいし、子ども目線では、覚えていないだけで自分もこういった要素を持ち合わせているのではと思うときつい。

書かれたのが10年ちょっと前なので、今よりも女性が母親としてしっかり関わるべきだという論調は強めかもしれない。(父親ももうちょっと存在が大事だと思う)でも、なんだろう、人間関係の基本って親子関係なんだなということを知る基礎になるような本だった。

◆助けを求められないのは、愛着形成になにかあるかも?

付箋20箇所以上になって、正直どのあたりを述べたらいいか分からない。
とはいえ、感想文なので、印象的だった部分を書く。

愛されないことは、愛情飢餓を生むだけではない。困ったことやピンチに遭遇した時に、助けを求めて甘えるということを難しくする。

助けを求めることができない人が、一番つらいということを何度か考えたことがあったが。そもそもなぜ助けを求められないのか?

それが、愛着形成に起因するなら、その人自身がそれを解決しなければならないのかもしれない。それは冷たいとかじゃなくて。

前に読んだ本で、相手の心を勝手に推しはかって踏み込むのは、人の家の冷蔵庫をのぞき込むくらい失礼なことで、境界性を引くことが大事という教えもあった。

助けてと言っていない人に助けを勝手に差し出すのは、押しつけになってしまう。(された方は迷惑かもしれないし、やった方も、こんなに尽くしているのに、と勝手に思ってしまってこじれるかもしれない)

◆発達障害の一部や、パーソナリティ障害、精神疾患にも影響する

ADHD、境界性パーソナリティ障害、各種依存症との関連も一通り述べられていたことも、これまで学んできてよく分からなかった部分が繋がっていく感覚があった。

例えばADHDを遺伝子的に元々持っている場合に、環境要因で発症する。
それってどういうことなの?と思っていた。
やんちゃで天真爛漫な幼少期のADHD要素を持つ方が、共感されず、押さえつけられた育てられ方をすると、辛くなりやすいと。

「いい子」で頑張りすぎてある程度の年齢で挫折すると境界性パーソナリティ障害になりやすいなど。想像はしやすかった。
(でも、臨床経験から述べられていると思うので、脳科学的に正しいかどうかは分からない。現在でも、これらは発症原因不明とほとんどの本で述べられていたので・・・)

<おわりに:幼少期の親子関係と、精神状態の関係性>

今まで精神疾患について幅広に色々と読んできた訳なのですが、なんというか底で繋がっているのが、親との関係性によるものも多いということですね。もちろん全部の場合がそうではないけれど、幼少期の親子関係が不安定な場合は精神疾患に繋がりやすいというのは、そうだろうなぁ。

うーん、受け止めきれない。まだまだ地道に学ぶ旅は続きそうです。

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