『つかの間の恋のはじまり』
The beginning of a brief love affair
Charles Bukowski
アヒルの頭のような詩
ラクダの脚
クジラの腹
ヘビの目
ヘソに刺さった矢
クモの指
ウサギの皮
氷山のように凍った醜い笑顔
きらめく白い歯がタイプライターの前に座る
タイプライターはオレにニヤリと笑みを向ける
若い男が外にあるゴミ箱の蓋をバタンと閉める
オレはこの詩が気に入っている
詩がオレを見上げている
オレはいつも詩が好きなわけではない
タイプライターに置かれた詩がオレを見つめる
じゃあな、若い男よ、
ゴミを捨て
通りを上り
タコスを売る屋台にたむろし
アダルト書店に入り
自由をつかむ
世界はたぶんオマエのものだ
だがオレだってまだ終わっちゃいない
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