『もし闘いに敗れていれば』
if I had a failed to make the struggle
Charles Bukowski
平和もなく、慰めもなく、知恵もない
夜が来てまた夜が来る
アリの群れがオレたちを連れ去りに来るようなものだ
偽りの著名人たちがのさばる世界に
逃げ道はどこにもない
トーストを噛みながら
あるいは歯磨きをしながら
写真撮影の結果を
あるいはガン検診の結果を待ちわびながら
オレたちは不可能とも思えるような厳しい状況に直面することになる
耳を傾ける声もなく
受け入れる神もいない
オレたちがかつて楽しく笑いあったことさえも
やつらはオレたちから奪い取るだろう
こぼれ落ちる水滴が岩をすり減らすように
最終的にはオレたちも消耗されてしまうだろう
初めてのうちは若さがやつらを打倒しようとし;
中年期になると闘いで負った傷を熟慮するようになる;
そして円熟期に入ると些細な勝利を記録するために生きるようになる
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