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『場違い』

out of place
Charles Bukowski

オレはいつも自分に何か問題があるとわかっていた
中学では状況がより悪くなった
オレが教室に入ると
クラスの全員がすぐに話し始め
騒がしくなる
オレは立ったまま全員を眺める
教師が机を叩き出すまで
やつらはより大声で話し出す:
「静かにしろ!静かにしろ!もう十分だ!」

オレは何がやつらを騒がせたのかわからなかった
オレが席につくと
やつらは振り返り
オレの方を見る

これらの出来事はありふれたことで
オレは別に何か予想外のことをしたわけでもなく
奇妙なことをしたわけでもない
オレはただ自分には何か問題があるんだとわかっていた

教師でさえもオレに対して奇妙に振る舞った
「ミスター・チナスキー、君は何をしているんです?」
(オレは別に何もしていなかった)
「授業が終わった後もここに残っていなさい!」

だいたいいつもこういうふうに振る舞うのは
女の教師だ
オレは女の教師たちが好きだった
たとえオレが教師たちに謝ったとしても
その後やつらがオレがいったい何をしたのか説明することはなかったし
オレもやつらに聞かなかった

校庭でも奇妙なことばかりだった:
オレの知らない女や男たちがオレの方へやって来て聞く
「ヘンリー、元気?調子はどうだ?」
そして奇妙なことに、オレはいつもこう答える
「オレに近づくな!」

これらのことが何を意味しているか
オレにはけっしてわからない
オレには何の計画もなく
欲望も衝動さえなかった
オレは自分が何か本当に問題があり
狂ったやつなんだと感じた

だがそれを良いこととも悪いこととも感じなかった
オレはただその状況を受け入れ時が過ぎるのを待った





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