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食具の握り方を見てみよう!~手の機能と握りの発達~

こんばんは!今週もあと少しで休みですね!

今日からは前回の記事で添付した☑シートに沿って、各領域を細かく見れるように書いていきたいと思います。ちなみに前回の食事場面で使う☑シートを載せていますので、忘れてしまった方はご確認ください!(前回のシートに水分の取り方を加えています)

今回から、この☑シートの項目の”巧緻動作”について書いていきたいと思います!食事場面☑シートで”巧緻運動”が気になるお子さんがいたらぜひチェックして見てください。

~導入~

いきなりですが、この記事の目標は

”対象となるお子さんの握りの発達の段階を評価できる”です!

お子さんの握りの発達段階を理解することは、適切な食具(お子さんの手の機能に合った使いやすいスプーンやフォーク)の提供や食事場面の設定に繋がります!やっぱりご飯は楽しく食べたいですよね?支援する方も楽しく食べたいですよね?少しずつ一緒に学んでいきましょうー♪

~理論編~

突然ですが、皆さんは食具の握り方に順序があることをご存知でしょうか?何となく持ち方が違うこと、年齢や発達によって持ち方が変わってくることはイメージしやすいかと思います。お子さんの握りの発達を見てみましょう

無題1

握り方には大きく5つの段階があります。最初はスプーン・フォークを持たない手づかみ食べから、手指を使ってスプーン・フォークを操作できるようになる動的3指握りまで順番に発達していきます。この順番を意識しながら発達段階にあった関わりが重要になります。(段階に合わないと食事が楽しくありません!!ご飯のモットーは楽しく食べること!)

各段階の持ち方を詳しく見ていきましょう
(各段階の関わり方、介助方法は次回の記事から書いていきますので「あ~こんな持ち方の順番があるんだ~」くらいの感じで見て下さい)

無題2

手づかみ食べは支援する側にとってはとても大変!でも、お子さんにとっては手全体を使って色んな食材の感触を感じるとても大切な時期です。だいたい生後6ヶ月~1歳くらいまで続きます。

無題3

次に手掌回内握り(いわゆるぐー握り)に進みます。(左上の写真は手掌回外握りです)この時期は腕全体を動かしてスプーン・フォークを操作するので食べこぼしはまだまだ多い時期です。1歳~1歳半くらいまで続きます。

無題4

次に手指回内握りへと進みます。手掌回内握りから徐々に親指と人差し指が伸びてくるような持ち方になります。各指で役割分担が見られ始めてきます。まだまだ食べこぼしは見られる時期です。2歳~3歳程度まで続きます

無題5

次に静的3指握りへ進みます。大分私たちが普段している持ち方に近づいてきましたね!この段階の持ち方が出来るようになったらお箸の練習が始められます。今お箸を早く早く持たせたい支援者・保護者さんが多い気がします。気持ちは分かるけれども、、、この段階に行くまで待ってあげましょう!(しつけ箸についてもおいおい書いていきたいですね)3歳半~4歳まで続きます。

無題6

最後に動的3指握りへと進みます。私たちの握り方とほとんど同じですね。スプーン・フォーク、お箸の操作も上達し食べこぼしも見られなくなってきます。だいたい4歳半~6歳まで続きます。

以上の5つの握りの段階があり、順番に沿って発達していきます。いきなり発達の順番を飛び越えることは殆どないので、今目の前にいるお子さんがどの段階にいて、次にどの段階を目指すことが重要なのかを把握することが大切です!

~アセスメント・評価編~

では、実際にお子さんの評価を行ってみましょう!することは簡単です。

お子さんに好きな絵を描いてもらいましょう。内容を指定する必要はありません。好きに描いてもらってください。(鉛筆またはクレヨンはお子さんの真ん中に置いておきましょう。利き手や非利き手がどちらなのかを見ることが出来ます。)

絵を描くことが難しいお子さんの場合には、自然に食べている様子を見ながらどの段階なのかを評価しましょう。(本人の好きな側でスプーン・フォークは持ってもらいます)

↑道具も少なく出来ますよね!明日一人でもいいので関わるお子さんがどの段階なのか評価してみましょう!

~介助・遊び編~

今回は握り方の発達の順番を見ていきました。各段階の細かい見方や次の段階への関わり方を次の記事から書いていきます。握りの☑シートを作ったので、ぜひ職場でご活用ください!

今日も長文を読んで頂き、ありがとうございました!次からは遊びもどんどん紹介していきたいと思います~!

#児童発達支援 #放課後等デイサービス #作業療法士 #発達障害

#子育て #保育  

発達障害のあるなしに関わらず、お子さんに関わる方皆さんと一緒にお子さんの成長に向け楽しくサポートが出来るように頑張りましょう!