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タンパク質は万能だと思っていませんか?実は糖質と同じくらいリスクがあります。


健康やトレーニングブームにより、
タンパク質が万能食品のように
讃えられていますが、本当にそうでしょうか?

実は、タンパク質には、
糖質と同じくらい
摂りすぎによるリスクが含まれています。
(*ここでは動物性タンパク質を指します)

一方で糖質は、
糖質制限ダイエットがあるくらい
悪者にされています。

確かに、精製された糖質や穀物の摂りすぎは
肥満を始めとする生活習慣病のリスクを高めます。

農業革命が"過去最悪の詐欺だ"と
言われるゆえんですね。

しかし、糖質を無くして
タンパク質を取りすぎの状態で
安心してはいませんか?




1.動物性タンパク質の消化容量には限界がある


①タンパク質より脂質の方が、
 1グラムあたりのカロリーが高い

②火を通していない赤身肉は、
 噛んで消化することが難しい

これらの2つの理由から、
狩猟採集時代では、
タンパク質より脂質が
栄養源として好まれました。

マンモスやヘラジカが食べられていた頃も、
脂肪の多い部分を好んで食べ、
赤身は犬に食べさせていたほどです。


さらに時代が進むと、
肉を消化しやすくする方法として
火を使う調理法が普及しました。

しかし、火を使うようになった後でさえ、
ある一定の時間内に消化できる
タンパク質量に限界がある

という問題が残りました。


そして、人間の身体と遺伝子は
その時代からほとんど変わっていません。


つまり、タンパク質の摂取が勧められ、
多くの食料品会社が、
タンパク質をアピールしたマーケティングを
実施している現代。


需要以上に供給がある、
つまりタンパク質を取りすぎている
という状況にあるのです。



2.動物性タンパク質には糖質と同じくらい、インスリンを分泌させる働きがある

動物性タンパク質には糖質と同じくらい、
インスリンを分泌させる働きがある
ということを知っていますか?

糖質だけが、インスリンの分泌を促し、
悪者のように扱われていますが、
実は動物性のタンパク質にも同様の働きがあります。

乳製品や肉の動物性タンパク質に多く含まれる
ロイシンやイソロイシンなどのアミノ酸は、
インスリンをの分泌を強く促す働きがあります。


ただ、これらのアミノ酸は
必須アミノ酸に含まれており、
体の中で作ることができないため
食事から取ることが推奨されています。

ですが、
現代の食事では、
それらの食材が手に入らないことは
ほとんどなく、不足することもないのです。



3.タンパク質の過剰摂取による体へのダメージ

タンパク質を過剰に摂取することで、
以下のような体への悪影響があります。

・腎臓、肝臓へのダメージ
・心臓病の発症リスク拡大
・がん発症リスクの拡大
・代謝障害のリスク拡大

糖の摂りすぎでも上記のようなリスクが
挙げられることが多いですが、
それに負けず劣らず、
タンパク質の摂りすぎにもリスクがあります。

具体的には、タンパク質を摂りすぎることで、
必要以上に余った分を身体の外に出すため
肝臓や腎臓へ大きな負担をかけてしまうこと、

高タンパク質の食事に多く含まれる
飽和脂肪酸によるコレステロールによる新血管疾患、

IGF-1という成長ホルモンの増加による、
がん発症リスクの拡大などが挙げられます。



ただし、
ここでいう動物性タンパク質摂取のリスクは、
成長期かつ妊娠中や授乳中でない人に
向けられたものです。

若年の成長期や妊娠中など、
成長ホルモンの分泌が多い方が良い時期には、
必ずしもタンパク質の取りすぎが悪い、
とは言われていません。



4.プロテインサイクリングで摂りすぎから解放されよう


では、タンパク質摂りすぎ状態から
抜け出すにはどうすれば良いか?

以下の方法をを
生活に取り入れることで、
摂りすぎを回避することができます。

1週間のうち、
タンパク質摂取を抑える日を3日作る。
(3日は連続させない)

摂取を抑える日は、
前日の夕食以降16時間食べない。

断食後の食事は
タンパク質摂取を25g以下にする。


さらに上記の方法を行えば、
16時間の飢餓状態が続く為、
オートファジーの効果も発揮されます。

(オートファジー=細胞のリサイクルのこと。
オートファジーが活性化されることで長寿、
生活習慣病の予防、がん予防などに役立つ)




まとめ

狩猟採取自体から、
私たちの身体は大きく進化していません。

しかし、食生活は大きく変わりました。
農業革命により、
飢えのリスクから逃れられましたが、
摂りすぎのリスクに苛まれているのです。

その例の1つが動物性のタンパク質。
人間の身体では一定時間での
タンパク質の分解量には限界があります。

また、動物性タンパク質に含まれる
ロイシンやイソロイシンは、
インスリンの分泌を強く促す作用もあります。

そして、日常的にタンパク質を摂りすぎると
肝臓や心臓病リスク、がん発症、代謝異常
などのリスクも上がってしまいます。

そうならない為にも、
日常的に動物性タンパク質を
摂取する量に気を配り、
適宜、断食を行うなどの調整を行いましょう。


ここまで色々と小難しいことを書きましたが…
要するに、
食べ過ぎは身体に毒です。

野菜をたくさん食べ、お肉は控えめに、
オメガ3が含まれた良質な脂や
お魚や豆類でタンパク質補給をしましょう!



参考

SWITCH(スイッチ)オートファジーで手に入れる究極の健康長寿

オートファジーが健康や長寿に効果的だ!
といわれ数々の研究がなされてきました。

この本では、数十本のオートファジーに関する論文を元に、オートファジーや健康・長寿における著者の見解が書かれており、

オートファジーでは、mTOR(エムトア)と呼ばれるタンパク質の1つがオンオフのスイッチとなっていることを明らかにされています。

そのスイッチのオンオフを切り替える方法、
オンオフを生活に取り入れられる方法などが凝縮されている一冊で、読み応え抜群です!


糖質だけを制限するのではなく、
動物性のタンパク質や、
脂質も選んで摂取するのが好ましい、

という事実は目から鱗でした。



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