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【家を建てる方へ】家の安全性の計算をやってない建築士がいることを知っていますか?

この本を読むまで、
家の安全性の計算をしない建築士がいることを
想像すらしていませんでした。


『地震に耐えられる丈夫な家
をお作りします!!!』

と言われたら、
安全性の計算がきちんとなされた
地震に強い家を設計してくれる、
そう思いますよね。


・・それは大きな間違いでした。

より詳しく知りたいと思い、
木構造の入門書を読んで特に驚いた
以下の3点について書いていきます。

・家の安全性の計算をしない建築士がいる
・計算には3種類の方法がある
・べた基礎だからオールオッケーではない

これから家を建てることを検討中、
リフォームを考えている、
家を探しているというあなた。


意外な発見が見つかるかもしれません^^




家の安全性の計算をしない建築士がいる

住宅の設計のプロセスは、
ざっくりと以下の通りです。

『間取り作成・完成』

安全性の計算

『施工』

しかし、安全性の計算プロセスを
とばしてしまう建築士さんがいます。

それはなぜか?

経験と勘で、『大丈夫だろう』
と考える建築士さんが
意外と多いのだそうです。


2000年の法改正で、
木造建築物の構造の安全性に
関するルールが大きく変わりましたが、


小規模な木造建築は
構造計算書の提出が義務化されていない、
ということもあり、
対応しない場合もあるのだとか。


驚愕ですね・・・




安全性の計算には3種類の方法がある

安全性を計算する方法は3つあります。

・構造計算(許容応力度計算)
・性能表示(耐震等級計算)
・仕様規定

ここでの細かい説明は省きますが、
構造計算(許容応力度計算)が
もっとも細かく、計算方法が複雑で、
安全性が高いといえます。

構造計算以外の2つに関しては、
ある一定の定数を掛け計算します。

一方、構造計算では
家の重さなどをもとに算出します。


また、よく耳にする
安全性の尺度として
耐震等級があります。

耐震等級は、
構造計算、性能表示のそれぞれに
1〜3まであります。

しかし、構造計算での耐震等級3と、
性能表示での耐震等級3は異なり、
その差は1.2倍以上です。


ですので、
より安全性の高い家が良ければ、
構造計算をしてもらうのがベストです。



ベタ基礎だからオールオッケーではない

安全性の計算は、
以下の3つの項目を検討します。

・壁
・部材
・基礎

それぞれ説明を書くと、
1記事では書ききれないので、
今回は特に驚いた基礎に関してです。


家を建てる際、メーカーさんから
『うちはベタ基礎なので大丈夫です』
という話を聞いたことはありませんか?

ベタ基礎だから、
安全性が高い。というのは間違いです。


ベタ基礎にも
安全性を高めるための
基本的な構造があります。

その基本的な構造を逸脱して、
設計がなされていた場合、
安全とはいえません。


例えば、
べた基礎の基本的な構造では、

耐圧版(重さを支えるコンクリートの床部分)
の4隅に梁がある必要があります。
※以下のようなイメージです。

スクリーンショット 2021-05-11 14.01.25

それが、間取りの影響で
1つの角の梁がない場合や、

床下に人が通る部分(人通口)
を作ったために梁がない、

ということがあれば、
基本的な構造から変わってしまい、
安全性が落ちてしまいます。


基本構造のほかにも、
基礎の下の地盤の硬さなど
様々な要素の影響を受けるため、
基礎の部分も忘れずに確認してください。


私はこれを知るまで、
ベタ基礎=頑丈、安心
というイメージでした。

しかし、構造や地盤、
さらには厚さなどさまざまな要素が
きちんと整備されて初めて安全といえます。



まとめ

家を建てるにあたり、
構造に関することを
少しでも知りたいと思い本を読んだら、
驚きの連続でした。

特に、以下の3つ。


・家の安全性の計算をしない建築士がいる
・計算には3種類の方法がある
・べた基礎だからオールオッケーではない


もし、これから家作りをされる、
というあなたは、
安全性の計算がきちんとなされているか?

その安全性の計算は、
どのような計算方法なのか?

ということを確認した上で、
打ち合わせを進めてくださいね。


残念ながら、
聞かないと教えてくれない、
というパターンもあることが現実です。

そうならないためにも、
事前に色々と確認し、
あなたの納得のいく家づくりをしてくださいね^ ^



今回参考にした本はこちら


楽しく分かる! 木構造入門 改訂版
著者:佐藤実

構造計算に関する誤解、3つの計算方法、
構造計算の際の3つの計算項目の3点について、
わかりやすく、書かれています。

私のような一般でもわかるような、
優しい言葉使いで書かれてあり、
読みやすい一冊でした。

YouTubeもされているので、
動画の方が勉強しやすい方は
YouTubeもおすすめです!


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