見出し画像

【就活】プラントエンジニアリング業界の文系就活



はじめに

今回は私が就職活動で志望していたプラントエンジニアリング業界について書いていこうと思う。就職活動中、理系の会社ということもあって文系向けの情報が非常に少なかったため、情報収集が大変だったので参考にしてもらえると嬉しいです!

プラントエンジニアリング業界とは?

そもそもプラントエンジニアリングとは?という話だが、この業界が扱うのはプラントと呼ばれる大きな生産設備である。イメージとしては工業地帯にある配管が何本もつながっているでっかい工場みたいな設備のこと。
プラント建設に携わる企業はたくさんあるけれど、プラントエンジニアリング業界に属する企業はその中でも設計、調達、建設を主に担当する。

業界の魅力

特に専業3社は海外売上比率が高いため、海外で働きたい、関わりたい、という人にはピッタリ!人々の生活の根幹を支えるプラント設備を作り上げる事が出来るスケールの大きさも魅力的。でっかいものづくりにロマンを感じる人は是非!
生活、待遇面としては勤務地が基本的には関東(東京、横浜)か海外しかないということ。一部工場がある会社もあるけれどメーカーと異なり工場がないため国内転勤がほとんどない。待遇もよく、年収は四季報を見てもかなりよく、製鉄系2社は福利厚生が特に良い。

EPCって何?

プラントエンジ業界を目指す上でのキーワードがEPCという言葉。
これはEngineering(設計)Procurement(調達)Construction(建設)を指すもので、エンジ業界の業界研究をしていると絶対に出てくる言葉です。企業によってはEPCの後に保守や運営に強みを持っている企業なんかもありますが、基本となるのはEPC!

メーカーとは違うの?

大きなものづくりというと三菱重工や川崎重工、日立、東芝などの重工、重電メーカーを思いつく人も多いかもしれないけれど、エンジ会社とこれらの企業の大きな違いは自社製品がないこと。メーカーと異なり工場を持たず(一部持っている企業もあるけど)、顧客のニーズに応えてEPCを遂行していく。重工、重電メーカーも一事業としてプラントもやってるけどね。


企業

エンジ業界には多くの企業がありますが、業界研究をしていくとおそらく最初に出てくるのは専業3社と製鉄系の2社。これに加えて何社か解説していきます!

日揮ホールディングス

専業3社の一つで業界のリーディングカンパニー。売り上げと利益は頭ひとつ抜けている。本社は横浜みなとみらい。天然ガス液化プラントを作ることができる世界で4社しかない企業の一つ。近年では新事業でも収入の軸を作ろうと奮闘中。SAFなどに力を入れている。
体育会の人が多いと言われるが、OBOG訪問をした印象ではそんなこともなく、いろんな人がいる印象。でもみんな共通して明るくコミュニケーション能力の高い人が多かった。業界のリーディングカンパニーであると同時に独立系である。他社のOBOGから聞いた印象では明るく元気な社員が多く、会社としては稼ぐ力が強いとのことだった。事務系採用人数は20人程度。

千代田化工建設

こちらも専業3社の一つで、日揮と同様にみなとみらいに本社がある。この企業も天然ガス液化プラントを建設することができる4社のうちの一つ。最近では水素事業に力をいれる。
社風は自由闊達。というのがまず最初に出てくる。風通しがよく、真面目でクールな印象の社員さんが多かった。三菱系であり、経営が傾いた際には三菱商事からの支援を受け、子会社でもある。三菱商事の組織文化を取り入れようとしている、とおっしゃる方もいた。事業は日揮と重なる部分が多いが社風は全然違う印象。

東洋エンジニアリング

専業3社の一つで化学系プラントに強みを持つ。本社は2025年に千葉県習志野市から幕張新都心へ移転。ここだけ横浜じゃない。
アンモニアプラントに強みを持つ。三井化学のプラント部門からできた会社であるため三井グループの一角。上の2社と比べると事業にちょっと違いがあるかも。社員さんは千代田化工と似ている印象であったが、もう少しおっとりしているかも。文系向けにも冬にインターンがあるようで参加しておけばよかったと後悔している。。。

日鉄エンジニアリング

日本製鉄の子会社でゴミ処理発電プラントや海洋プラットフォームのEPCに強みがある。海外よりは国内メインだが海外事業もある。本社は東京の大崎で北九州での勤務の可能性もある。めちゃめちゃ待遇が良い!文理合同のインターンがあり、選考は割と厳しいが、参加後、早期選考に呼ばれメンターがつく場合があり、通常5.6回(人による)あるリクルーター面談の回数が減る。リク面は一回につき1時間半から2時間くらいカフェや会議室で行われ、めちゃくちゃ体力奪われる。。。社風は超体育会系でアッツアツの社員さんが多い。採用人数が少ないためマッチングを重視しているようで採用に力を入れている印象。個人的には熱血すぎてちょっときつかった・・・
文系の採用人数がかなり少ないが選考がゆっくりであるため途中で辞退。

JFEエンジニアリング

JFEホールディングスに所属するエンジニアリング企業。日鉄エンジと事業は似ているが、橋梁やEPCの後の運営にも力を入れており、事業内容が多いことが特徴。本社は横浜鶴見の弁天橋。こちらも国内が中心だがこれからの海外進出をアピールしている。社風は誠実で真面目な印象だが、いろんな人を受け入れる度量のある会社だと感じた。社風で言ったらここが一番好き(個人的感想)。選考辞退の連絡をした時も今後の選考過程改善のために理由を教えてほしいとの連絡をもらったし、誠実でいい会社だと感じた。ここもインターンがあったらしく参加しておけばよかった。。。一次面接の後にリク面(選考要素なし)があり、社員さんの話を聞けるのがよかった。

日立造船

日立でも造船でもないことで知られる重工メーカー
廃棄物発電プラントでシェアが高く、海外でのシェアもある。JFEエンジやタクマが競合になる。大阪が本社だが東京本社もあり、海外事業部の場合は東京本社らしい。OB訪問はできなかったが、面接を通しての印象はとてもよく、穏やかな社風である印象を受けた。選考を受けた友人たちも同じような感想を持っていた。カナデビア株式会社に社名が変更するらしい。なんで。

東芝プラントシステム

東芝の子会社のエンジ会社。東芝関連のプロジェクトが多いものの、それ以外も増えてきているらしい。本社は川崎。海外事業もあり、海外では東芝ブランドがいかせるというようなことを聞いた。社員の方は落ち着いた人が多く、人事の方も優しかったのでとてもいい印象。

タクマ

こちらも廃棄物処理発電を得意とするエンジ会社。上記の会社と比べると規模が小さいが、優良企業。兵庫県尼崎市に本社があり、関西での知名度は高そう。国内の地方自治体が顧客となる。面接の印象は良かったものの、地元の企業という色合いを強く感じた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ここまでが自分が受けた企業。これ以外にも海洋プラントを扱う三井海洋開発や三井E &S、古河E &C、小規模であれば月島機械なども調べてみるといいかもしれない。

重工メーカープラント部門

上記の他にも重工メーカーのプラント部門を志望する人もいるかもしれない。三菱重工や川崎重工もプラント事業に取り組んでいる。一方で配属リスクがあり、必ずプラントの事業部に配属されるとは限らないので注意。プラントに絶対に関わりたいなら上記の企業がおすすめ!

プラントエンジ文系就活の注意点

就活を通して感じたのは学生にとってこの業界は非常に業界、企業研究が難しいということ。ネット上にも文系の就活口コミはあるにはあるが少ないし、文系社員が少ないことから出身大学によってはOB訪問が難しい。そもそも受ける学生のレベルが高く、インターンや内々定者を見てもMARCH以上の大学の学生が多かった。エネルギー事業会社や商社のエネルギー部門を目指す就活強者も受ける企業群なのでしっかりと対策して臨もう!
対策としては説明会やインターンはもちろん、OB訪問を積極的にして企業理解に努めることが一番。企業の採用担当にメールすればOB紹介をしてくれる可能性もあるため、積極的に参加しよう!




この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?