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内製化チームで、メンバーの協力を引き出すには?

はじめまして!杉崎と申します。

私は2021年11月に東京ガスにJoinし、内製開発チームのスクラムマスターを担当しており、myTOKYOGASのサイト運営に携わっています。

以前のエントリでもお伝えしていますが、私たち、内製開発チームはスタートしてからまだ1年ちょっとの若い組織です。メンバーも少なく、各々の経験も浅いため、チームで協力しあって全体の成果を高めていくことが大切だと考えています。そのため、問題を素早く発見し、共同で解決できるように「見える化」に力を入れています。

この記事では、私たちが取り組んだ「見える化」の事例を、実施した理由や結果などにも触れながら、ご紹介したいと思います!

「感謝の見える化」で相互理解が深まった

なにをやったのか

私たちのチームは、2週間に1度、ふりかえりのイベントを開催しています。このイベントでは、KPTというフレームワークを使って、チームのふりかえりを行っていますが、私たちはふりかえりの冒頭に「ありがとう!」のコーナーを設け、他のメンバーに対する感謝の気持ちを付箋に書いて発表しています。また「実はこういうことをやってました。ほめて!」といった自己称賛(ドヤ)も歓迎しています。

ふりかえりのための「KPT」フレームワーク
K:Keep = よかったところ
P:Problem= いまいちだったところ
T:Try = これからやってみたいこと

なぜやったのか

現在のチームはリモートワークが多いため「他のメンバーへのサポートやフォロー」や「人知れずチームのために頑張ってくれていること」が埋もれがちで、メンバーからのフィードバックが少ない状況に感じていました。

そういった「チームを支える頑張り」をもっと肯定し、チームの相互理解を促進したいと考え、取り組むことにしました。

この手法は以前、内製開発のナレッジトランスファーを受けた際に教えていただいた方法を、私たちのチームでもそのまま取り入れました。

どうなったのか

実際に試してみると、誰かへの感謝の付箋を通じて「この人こんなことやってたの!?」とメンバーが行った「細かなファインプレー」に気づけるようになり、チームの相互理解が深まりました

また、自分の貢献が他のメンバーに感謝され、認められることで、自信や前向きな気持ちが生まれ、「協力することが良いこと」という意識がチーム全体で強まりました。

この取り組みは、小さな労力で大きな効果が得られるため、チームのモチベーションを高めたいときに、ぜひおすすめしたいです。

いつもたくさんの「ありがとう!」が集まります

「進捗の見える化」で協力して解決に取り組めた

なにをやったのか

私たちのチームでは、前日までの作業進捗をグラフで可視化しています。具体的にはバーンダウンチャートを使って、進捗状況を日々グラフ化し、「理想と実績の差」を朝会で確認しています。

これにより、チーム全員がわかりやすい指標を共有できるようになり、問題点の発見や解決のスピードが向上しました。

バーンダウンチャートを朝会で確認しています

なぜやったのか

チームでプロジェクトを進める上で、進捗の把握や問題の早期発見が重要だと受け止めています。しかし、以前の朝会では「順調です」や「粛々と進めています」といった曖昧な報告が多く、具体的な進捗状況や問題点が把握できませんでした。

また、問題を発見してもお互いの状況が見えておらず、柔軟な協力がしにくかったため、状況を視覚化してチームで共有したいと考えました。

どうなったのか

チーム全員が同じグラフを見ながら、進捗状況を確認するようになったことで、お互いに声をかけ合えるようになり、担当者は迅速に問題を共有をするようになりました。

問題が早めに共有され、お互いの動きが見えることで、チーム全体で協力して解決に取り組むことができ、以前よりもコミュニケーションが円滑になったように感じています。

また、内製化以前は、外部のパートナーに開発を依頼していたため「システムは作ってもらうもの」という意識がありましたが、一つのチームで進捗や問題を共有し、共同で作業することで「チームで協力してものづくりする」マインドを少しずつ養っていくことができました。

「効果の見える化」で客観的な評価ができるようになった

なにをやったのか

私たちのチームではGoogleAnalytics等のツールを使って、アクセスデータを確認していましたが、データを確認するハードルを下げるため、myTOKYOGASの各カテゴリのPVやユーザー数の推移など、基本的なデータをまとめたダッシュボードを作成し、内容をメールで自動送信するようにしました。

また、施策の担当者には、リリース前後のアクセス効果を朝会で報告してもらい、データをより頻繁に確認するよう促しました。

この取り組みにより、傾向を誰でも簡単に確認できるようになり「この数字を見てね!」「ダッシュボードを開くだけでOK!」といった具合に、データをみることを手軽にできたと感じています。

アクセスデータをダッシュボードで確認しています

なぜやったのか

内製化を始めたばかりの頃は、アクセス分析ツールを使った効果測定の習慣が定着しておらず、タイムリーな計測ができていませんでした。原因として「ツールの操作方法やデータの計測方法がわからない」といった問題や「効果計測する時間がとれない」といった課題がありました。

その結果、客観的なデータよりも主観的な意見が優先されるため、メンバーの課題認識が揃わず、施策の精度が上がらない状況に陥っていました。この問題を解決するため、手軽に効果測定できる仕組みを導入することにしました。

どうなったのか

ダッシュボードで効果を確認することが習慣化されるとデータに裏付けされた客観的な評価ができるようになりました。

例えば、「○○という仮説のもと、リリースしたけれど、離脱率に変化がなく効果が薄かったので、次はこの観点で改善しよう」といった感じです。

これにより、課題や目標に対する共通の認識が得られ、チームの協力を引き出しやすくなったと感じています。

まとめ

この記事では、チームの協力を促進するために取り組んでいる「見える化」について、実際に私たちが行った事例を紹介しました。

「感謝の見える化」でチームの相互理解が深まり「協力することが良いこと」という意識が強まりました。

「進捗の見える化」で問題が早めに共有され、協力して解決に取り組むことができ「チームで協力してものづくりする」マインドを養えました。

「効果の見える化」で客観的な評価ができるようになり、課題や目標に対する共通の認識が得られ、チームの協力を引き出しやすくなりました。

スクラムのベストプラクティスを実施できているとは、まだまだ言えない状態で、チームとして改善すべき点はまだまだたくさんありますが、私はスクラムマスターとして、今後もチームの成長を支援し、チームと共に努力を続けます!

最後までご覧いただき、ありがとうございました!

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