ほにゃらら

哲学院生。ショーペンハウアー「意志の否定」で修論書きました。ショーペンハウアーと和辻哲…

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哲学院生。ショーペンハウアー「意志の否定」で修論書きました。ショーペンハウアーと和辻哲郎、弁証論と時間論と宗教的回心など。

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    私は哲学をやってる大学院生ですから、たまには専門のことでも。

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自己紹介代わりに好きな本を羅列する

けっこう本読んできたけど、中でも生涯読み続けたい本だけ厳選して紹介します。 ・ショーペンハウアー『意志と表象としての世界』 →哲学書。私の専門。バイブル。冒頭一行で世界の画素が上がる。色彩が豊かになる。世界中の痛みをじかに感じる。最後の無についての話を読み終わった時、不思議と爽やかな気持ちになっている。 ・ショーペンハウアー『読書について』 →哲学者のエッセイ集。結論だけ言うと「悪書をできるだけ少なく読み、良書をできるだけ深く読め」「言葉を正しく使え」。今読んでも尚新しい

    • オッペンハイマーみた。物事の道理がわからん学者という生き物。

      オッペンハイマー見ました。 ダークナイト以来クリストファー・ノーラン好きなので。 ほぼフィルマークスで書いたレビューの転記になりますが、感想つらつら。 ネタバレとかあんまり気にしなくていいと思います。 むしろ知ってたほうが見易いはず。 何せ難しすぎて上映中2回寝ました。 会話のシーンばかりだから、前の方の座席に座って首が痛かったことも相まって、字幕追うのにとても疲れてしまった。 まぁでも、この映画は名作なんでしょう。 アカデミー賞取るのもわかる気がします。 アメリカ

      • 本屋で時間を止める

        前々から何度か言っていたことですけれど、 昨今の文芸への失望が私には抑えられません。 しかし本屋にはよく行きます。 色々落ち着いたので、この間久しぶりに本屋に行ってきました。 売れてまっせと言わんばかりの平積みのものから、本に挟まれて擦り潰れそうなものまで。 題名の文字列をひたすら目で追って、今私が読むべき本はないかと探して回る。 目が留まると、手に取って目次だけパラっと見ます。 と、いうつもりでいたのだけど、たぶんそうではないと思い直した。 むしろ反対で、あらゆる本

        • 浅野いにお『おやすみプンプン』再読。読むたびに救いがなくなる漫画。

          お久しぶりです。 久しぶりの投稿一発目、何を書こうかなぁと思って悩んでいたのですが。 色々やらなきゃいけないことが山積していて手につかない中で、『おやすみプンプン』を手にとってしまった。 そしてちょっと思うところがあって溢れていて。 それを書こうと思います。 目次代わり ■プンプンパパとの関係 ■さっちゃんのエゴ ■ 翠ちゃん、蟹江妹、矢口先輩のオナニー ■ 宍戸社長、みすず、蟹江姉が人間として出来すぎていて泣ける ■コスモさん健康センターとペガサス合奏団と宗教。  和田

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          言葉かどうか微妙なものと言葉

          高校生のとき、遅く来た中二病をこじらせてよくよく考えていたことですけど。 「言葉って伝わらんなぁ」と。 「私」と「あなた」がいて、 「私」が葉っぱの舟に乗せて水に浮かべた荷物が、 「あなた」に届くまでにほとんど全部水没して、 結局届くのは葉っぱの舟だけ。 みたいな不毛感。 もちろん「あなた」から「私」も同様。 院まで来て、本読んでレポート書いてレジュメ書いて、それを繰り返して最近やっと実感していることですが、 むしろ逆で。 「形におさめてこそ言葉」なんですよね。 水没す

          言葉かどうか微妙なものと言葉

          暑い。「自然にしとく」って何ですかね。

          この間アルバイトで店先の雑草を抜いていて。蚊やありんこが活発になり始めて。 水道の水たまりにタガメが死んでしまって浮いていて。 店先を掃いていたらコガネムシが死んでしまっていて宝石みたいに落ちていて。 エアコンの排気が熱くて。 室内に戻ったらエアコン入れてるのにショーケースが結露するくらい暑くて。 「自然って何だろうなぁ。」 「何が自然なんだろうなぁ。」 と考えていました。 字義的な意味ではおそらく、 「人の手を加えないありのままの状態」とか言われるのでしょうけど。 ふ

          暑い。「自然にしとく」って何ですかね。

          基礎化粧品沼の波

          先輩から 「目的がまだ全然ふわっとしてる」 「ズブの素人はBTO品にしてまずはパーツ交換からにしときなさい」 とお説教を受け、一旦自作PCを断念。 自作PCへの憧れを断念してからというもの、 今度は定期的に来る"基礎化粧品沼の波"にさらわれている。 (沼なのに波) 女子あるあると思うんですけど、 流行り廃りのあるメイク用品よりも、スキンケア(基礎化粧品選び)がなんだかんだ一番気使う。難しい。 値段はピンキリだし。 これが定番!ってなっても肌の調子とかで簡単に揺らぐし。 シ

          基礎化粧品沼の波

          文系おばさん、PCを組んでみたい

          私、実はPCを持っていないんですよ。 キングジムさんのpomeraという、ワープロの進化系みたいなものにテキスト形式で文章を書き、 図書館や研究室のPCにSDカードぶっさして、レジュメやレポートや論文を作っています。 (オンライン授業なんかはiPhoneでなんとかしてた) PC買おうと思うと学生の月給なんて吹っ飛ぶわけでして… なんとかなっているもんだからずーっと渋っていた。 しかしなんとかなってるけど、さすがにヤバイと思うんですよね。 というわけで情弱なりに色々調べてみ

          文系おばさん、PCを組んでみたい

          「許されない」ことってしたもん勝ちなところあるじゃないですか

          けっこう昔のことですけど、バ先のおねえさんが「浮気されたらもう無理、別れる。当然。」と言っていたのですよ。 「へ〜そういうもんか」と思った記憶。 正直、当時はよくわからなかった。 好きだから付き合っていて、 好きだから許せないのに、 許せないから別れる。 本末転倒感がすごい。 と思っていたんですけどね。 「そんな面倒くさいことしてまでおまえを傷つける理由がないわ」 と元彼が言っていたことがあって。 は〜〜〜なるほど、と、合点がいった。 そりゃあ別れる十分な理由になるわ、

          「許されない」ことってしたもん勝ちなところあるじゃないですか

          体が勝手に踊りだす、ってなんの歌詞だっけ

          実は上京してくる以前、地元でモダンバレエを習っていました。 好きで、踊るのが楽しくて、習い続けていたんですけど、教室の壁一面の鏡で自分の姿を見るのはいつもけっこう嫌でした。 全然上手じゃないし、美しくないし、楽しくなさそうなんだこれが。カチコチ動いてるだけで、「踊ってる」という感じがない。 実際は楽しいのに。 バレエを辞めて上京してからというもの、相変わらずバレエやダンスは好きで、習っていた先生のところの作品も全部好きで。 チケット取って東京で全然知らん人の作品観たり、Yo

          体が勝手に踊りだす、ってなんの歌詞だっけ

          連続投稿が滞っている…授業レジュメのことしか…カントと西田と「場所」のことしか考えられません。

          連続投稿が滞っている…授業レジュメのことしか…カントと西田と「場所」のことしか考えられません。

          25歳一日目。「哲学は自覚の学である」。

          今日ってかもう昨日になるところですが、誕生日だったんですよ。25歳になりました。 色々な人が祝ってくださった。文字通りとても有り難いことです。 しかしもうすっかり大人なので、誕生日といっても普通の日常があって、学校があって、哲学しておりました。 今日は学校で彼氏が発表担当だったので、昨日の晩から付き合って議論して、半ばピリピリしながらごはん食べてささやかに祝ってもらって。 朝ふつうに起きて、日中から研究室で提出書類のために割とちゃんと研究をがんばって。 そしていよいよ本番

          25歳一日目。「哲学は自覚の学である」。

          哲学やるきっかけ

          先日ちょっと書きましたが、私は元々「地理」が好きです。今でも好きです。 地理はすごいよ。 本当に、世界を外側から見て、事実を確認していって繋げる作業。 学問の集大成感がすごい。 岩石と海の原型しかなかった生まれたての星の状態から、地形ができて、天候ができて、その土地の環境ができて、人類の各々独自の文化形成に至るまでの歴史を説明する。その意味で歴史でもある。 もう一つ。たとえば、内陸部が寒い理由はプールサイドがあちちってなる理由と同じ。水の近く、つまり島国や沿岸部は気温が

          哲学やるきっかけ

          就活することになったら言ってやろうと思っていること

          「うちの大学、私のいた専攻、すごいんです」 と言いたい。 (他の学科の内実は正直わかりようがないのだけど) 大学名は正直パッとしない。Fラン認定する人もたくさんいると思う大学なんだと思うんですけどね。 (たぶん宣伝が苦手でそれが悪循環してる) Fランじゃん、と思う面接官、人事の方にこそ、言ってやろうと思っています。 そもそもですが、日本の大学の供給と日本の企業の需要はちょっとおかしいというか、すれ違っている気がする。 日本の大学は受験(入口)が厳しく、卒業(出口)が容易

          就活することになったら言ってやろうと思っていること

          アイリスオーヤマのエアリーマットレスが届いたぞ!

          叔母のおさがりで使ってたマットレスがぜーんぜん体に合ってなくて腰が痛いなぁと思いながら早6年、 ついにエアリーマットレスをポチりました。 すごい消費者に優しい価格帯なのにね。 学校バイト学校バイトバイト学校学校みたいな日々だし、 既存のマットレスを撤去する場所を空けるためにもおうちの片付けに追われていて、 買う機会をすっかり逃していた。 一番ベーシックなタイプのやつで、シングル厚さ5cm。 予想つかなかった点は、中綿のエアロキューブ?エアロチューブ?の部分が割とパリパリ言う

          アイリスオーヤマのエアリーマットレスが届いたぞ!

          距離が近い人と距離が遠い私

          たまにいませんか。「距離が近い」人。 本当に物理的な距離。男も女も関係なく。 私は割と距離が遠いタイプだと思う。 満員電車とかそういう例外は除くとして、自分の半径1mくらいには他人を入れたくない。 自分のエリアに他人を入れたくないのよりも、他人のエリアに自分が入るのが嫌で、申し訳なくて。 なんか、自分のにおいとか熱とかが、相手に感じ取れる距離だと不快だろうなと思ってしまう。 あと飛んだツバが届く距離ですねこれは。 それら諸々込みで、自分が干渉しない距離感を取ってしまう。

          距離が近い人と距離が遠い私