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HSPが自分を競技者として成長させてくれた話

突然ですが皆さんHSP  (Highly  Sensitive Person)という言葉を知っていますか?  意訳すると「人一倍繊細で、敏感な気質を持つ人」という意味です。必要以上に外部の情報を取り込んで処理しようとしたり、外部からの刺激にとても敏感になるような気質のことを指します。

高校生の頃に初めてHSPという言葉を知り、その特徴が自分にもよく当てはまっていたことから、自分の性格や気質について考える機会が増えました。

寮生活不適合者

僕は高校の頃、親元を離れて寮生活を送っていました。一部屋3~4人で7畳ほどの空間で3年間生活していました。全員分の荷物やベッドも置かれていたので、すし詰め状態でした。

入寮前から入寮後数か月までは修学旅行に行っているような気分でルンルンでしたが、やがて四六時中誰かと同じ空間に居ることが苦痛になり、一人の時間を求めるようになりました。

そもそも寮に入った時点で不可能に近いのですが、「誰にも邪魔されずゆっくり過ごす時間も欲しい」と思っていました。しかし、部屋の中で友達と電話する声や、会話の声など、とにかく周囲の音が煩わしいと感じてしまい、日に日にストレスが溜まっていきました。

そんなこんなでルームメイトたちとの関わりも避けるようになっていき、段々と不仲になっていきました。

HSPという言葉に出会う

高校2年のある日、僕が「寮生活  ストレス つらい」「一人の時間が欲しい」など病みワードでネットサーフィンをしていた時、HSPについて書かれている記事が目に留まりました。興味がありそのサイトを開いてみると、HSPについての症状や特徴などが詳しく書かれていました。

その中には自分にも該当する事が多く、その時初めて自分がHSPであることを自覚しました。それを知る以前は、「自分はコミュニケーション能力が乏しい、内向的な人間」と自分のことを卑下していて、自己肯定感なんて欠片もありませんでした。

しかし、自分はHSPであると自覚してからは少しずつ自分を認められるようになっていき、ちょっとずつですが自分に自信を持つことができるようになっていきました。HSPは短所ばかりではなく、長所もたくさんあるのですから。具体的には、繊細な性格から人の気持ちを汲み、人に寄り添えること物事を深く考えることができ思考能力が高いことなど、良い所もたくさんあるということを知ってほしいです。

HSPだったから成し遂げられた「成功体験」

それからというもの、一層一人の時間を大切を大切にしたいと思うようになり、自分と向き合うための時間を作ろうと工夫し、少しではありますが、なんとか一人で過ごせる時間を作っていきました。

自分と向き合っていくうちに、「何かを本気で頑張って達成感を得たい」と思うようになり、「勉強は苦手だ。じゃあ陸上競技に本気で打ち込んでみよう!」と決心しました。部活の練習に加えて、一人の時間を利用して自主練習や技術の研究を行い、とにかく考えて、考え抜き、行動しました。

そして高校3年の夏、遂に目標に掲げていた100mを10秒台で走ることができ、県内でもトップレベルのランナーにまでなることができました。

HSPが自分自身と向き合うきっかけや自分を肯定できるような自信を与えてくれたからこそ、折れずに努力することができたと思っています。

これからも、自分の性格とは一生をかけて付き合っていかなければなりません。しかし、ちょっとしたきっかけから自分の性格が嫌いではなくなり、ちょっぴり自信を持つことができるようになりました。


最後まで読んで下さりありがとうございました。

HSPは決して恥じることではなく、素敵な長所もたくさん持っているということを知って頂けたら嬉しい限りです。

ひろすえ



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