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経験代謝から見る自分の価値観【キャリコンシリーズ②】

さて、本日は先日のブログで書いたとおり、キャリアコンサルタントの基礎中の基礎「経験代謝」について触れながら、私の考える「経験」について少しお話ししたいと思います。
(経験については1番最初のブログでも私の考えを書いてますのでよかったらそちらもぜひご覧ください。)


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■ 経験代謝とは

経験代謝とは、キャリアカウンセリングを行う上で相談者自身が過去の経験を語り自分自身を客観的に捉えることで、自分自身のありたい姿を浮かび上がらせていく手法です。


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この経験の再現と意味の出現を何度も何度も繰り返し、「意味の実現」=「自分はこうありたいからこうしよう」という具体的な方向性を見出していくのです。


ここで重要なのは、ただ出来事として経験を語ってもらうだけではなく、その中に含まれる気持ちや感情、考え方などを拾っていくこと大事です。

人間はたくさんの経験から自分の自己概念を形成していきます。
同じ経験をしていたとしても、感じ方や考えなどは人によって様々。
相談者の自己概念を少しずつ少しずつ拾っていき紐解いていくと相談者さえ到達気付かなかった深い気持ちに気付くことができるというわけです。



■ 経験が人に与える影響

さて、経験代謝の説明についてはこのへんまでにして(もう少し詳しく知りたい方は経験代謝でググってもらえるとわかりやすい解説がたくさん出てきます)、経験が人に与える影響はとても大きく、その人の人間性、人生、全てに影響してきます。


この場合の経験とは、実際に自分が体験するだけではなく、見たり・聞いたりする経験も含まれています。

少しややこしいですが、例えば、「介護施設の仕事」というとあなたはどういうイメージを持つでしょうか?

「大変だな」「しんどそうだな」

そう思ったあなたは、もしかしたらこれまでの人生のどこかで、「介護=大変な仕事」ということを聞いた経験があるのでしょう。実際に働いている人の愚痴を聞いたり、メディアで介護施設の人手不足のニュースを見たり、大変らしいという人伝の噂を聞いたり。そういう経験をしたのだと思います。

「やりがいがありそう」「かっこいい」「人のためになっている」

そう思った人はほとんど実際の介護現場に何らかの形で関わった人がほとんどです。例えば自分の家族が入所していた、自分が働いていた、など体験した経験で語る人が多いですね。(もちろん体験した上でしんどいなどの感想が出てくることもあります)


実際私も今まで介護とは全く縁遠い世界にいた時は「大変そうな仕事」とぼんやりしたイメージを持っていましたが、社会福祉法人の人事に携わるようになってからは「やりがいをもって働けるかっこいい仕事」とイメージが変わりました。そして実際に自分が介護士として働いてみると、また違った価値観になると思います。


このように、どのような形でその出来事の経験をするかで、持つ印象とは大きく変わってきますし、見聞きした印象より、実際自分が手に触れて体験した経験の方がよりいっそう大きな価値観を産むことになります。


現代では良くも悪くも情報が溢れています。

実際に自分が経験しなくとも得れる情報というのは、「誰かの自己概念が詰め込まれた情報」であり、自分の自己概念ではないということを忘れないでください。

先ほどの介護の例はメディアが大変なところばかり切り取って報道するせいで、介護という業界に触れる前に「介護=大変」という概念が世間一般に広まってしまった悲しい例です。


■ 経験できる場所を作りたい!


さてさて、経験が大事というものの実際に経験というのはしたいと思ってもなかなかできるものではありませんよね。

特にコロナが流行りだしてからは人と人のつながりや体験できる機会が減少してしまったように感じます。

現在進行中のプロジェクトは、こうした経験を基盤としたプラットフォームのような形になればいいなと思っています。
「知は力なり」という考え方が少しでも今の若い世代に広まって、自分で見た、体験した、経験が就職活動の要になるような、そんなお手伝いができればいいなぁと思っています。

またプロジェクトについてはいきさつや、進捗などまとめてレポートにしていきたいなと思います。


2021.2.8
アサイハルカ


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