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①クリニックの後ろ向き研究に特化した倫理委員会(IRB)設立の可能性(意識調査アンケートも回答いただけると嬉しいです)①

結論をいうと

患者さんの特定のできないクリニックデータの後ろ向き研究に特化した倫理委員会設立についてです
意識調査アンケートを作ったので医師・歯科医師の皆様に答えていただけると嬉しいです(アンケートリンク

2022年9月6日 今日はおされっぱなしの井手でした


10月に学会のインストラクションコースでの発表用にデータを整理していました
井手「おっ、結構面白いデータだな データも見る方向によって解釈わかるな。 K先生にデータ見てもらう。 K先生こんな統計データ出たんです」
K先生「井手先生 これは是非論文にしてください。その方がサイトしやすいので。」
井手「倫理委員会ですね問題は」
K先生「後ろ向き研究で良いんじゃないですか?ABCクリニックの倫理委員会は30万だし、DEF先生と共同研究という形にして そこの倫理委員会に通してもらうのは?このデータは出さないのはもったいないです」
井手「論文書くのは別に苦痛ではないですが そのあたり(交渉事や政治)が嫌いです」
K先生「出さないともったいないし、世の中のためになるので」
井手「そうですよね」

今日はおされっぱなしの井手でした


論文作成自体よりも大きなため息


論文作成自体もため息でしょう。しかし、私はそこはハードルではあまりないのですが、データ集自体をためらわせることがあります。 それは研究時の運用と論文作成時の乖離です。 研究時には倫理委員会の承認が必要ない研究もあります。

例えば以下は慶応大学のFAQサイトですが

Q:症例報告を学会で発表する場合、倫理審査は必要ですか?
A:症例報告については、人を対象とする医学系研究に関する倫理指針の適用外であり、倫理審査は不要ですが、症例報告対象者には同意を得ておく必要があります。また、発表先・投稿先が倫理審査を必須とする場合は審査を受け付けています。

この乖離が問題なのです。

ジャーナル側はリスクを避けたいのと 倫理委員会の承認の有無の可否について調査するコストの問題もあるのかもしれません。 一律に倫理委員会の承認を求めてきます。

研究現場は倫理委員会を厳しくしすぎることで研究が滞ることを怖がります。そしてそういった規制をゆるくすることで 知見が溜まっていき患者さんのためになります。
 しかし、こういった研究は世界に発信してこそ世界中の患者さんのためになるわけです。 その発表の場は別に個人のブログでもTWITTERでも良いわけです。(個人情報や倫理は守りながら)
しかし、データの発表は 有名人の先生なら個人のブログでも影響を持つでしょう。しかし、小さな研究の場合にはそれが他の論文に引用されることによって少しずつ認知されるということもあるのです。その場合に個人のブログなどは引用されることは無いのです。論文作成時には論文を引用するのですが、その論文というのはPEER REVIEW(査読)された論文にしなくてはならないのです。そのジャーナルが画一的に倫理委員会を求めているという現実があります。

乖離をどうやって突破?


#1  症例報告などでは倫理委員会の承認を不要とする現場運用
#2  画一的に倫理委員会の承認を必要とするジャーナル投稿規定

この乖離に対する対応方法は
A-倫理委員会の承認を受ける
B-ジャーナルに「倫理委員会の承認を不要にしろー!」とお願いする

Bだと「じゃあ 他のジャーナルにお願いして下さい」で一発REJECTになる可能性」や、あるジャーナルでは「OK じゃあIRBの承認いらないよ」となっても そこで内容的にREJECTになった際に他のジャーナルにまた交渉しなくてはならないのです

そうなると倫理委員会の承認を受けるという選択肢がのこります。しかし多くの開業医の先生方は大学と共同研究というより 日々のデータの解析というものが多くなってくるのですが そういったものを審査する倫理委員会へのアクセスが無いのです。

NARROW ESCAPEは継続性の問題がある

K先生からは「DEF先生と共同研究という形にして」のような提案を受けました。これは人間関係を伝ったありがたい提案です。
しかし、みなさんがこのような伝があるわけでないので 伝がない先生の知見が外に出てこないことになります。 ため息を解決して全体最適に持っていきたいのです。
こうやって開業医も倫理委員会のハードルを気楽に適価に解決できるという期待値があれば 日常臨床も研究マインドが続きます。 ハードルがあるせいで 実力のある先生方の研究マインドが消えてしまっていることを解決できればな~と
このリンクのNEWSの下の方のアニメーション動画を見て思いました。



ちょっと真面目な話でしたが そんな倫理委員会成り立たないと思うかもしれませんが やはり日常のROUTINE症例の中に真実が隠れていると思うのでそういったデータの後ろ向き研究に特化した全国レベルの倫理委員会の設立の可能性を自分がするかどうかは別にして提案したいと思います。一緒にやりませんか?
難しいのは重々承知ですが 

なぜ開業医に限定?

理由1)大学や大病院にはすでに倫理委員会が存在します。開業医には委員会にアプローチできる先生が多くありません。そのアプローチをもっと容易にしたい

理由2)最先端の研究が注目を浴びますが、設備や人員の制限もありクリニックでは治験など大規模なものはできません。 しかし、クリニックは院長の隠れた専門性もあり 実はその疾患のデータが蓄積されているのです。しかし、その発表の可能性が低いためデータ集めさえ諦め 先生の専門性が生かされないという悪循環があります。(論文書くのは苦痛ではなくても 倫理委員会のハードルのために諦めている先生が多い?)その悪循環を断ちたい。

理由3)皆さん、総医療機関数に占めるクリニックの比率をご存知ですか?その比率を知るとそのクリニックの隠れた知見を活かす大切さがおわかりになるかと思います。医療機関の95%は診療所

現時点はありえない夢物語かもしれませんが これが変わらないと日本の医療発信レベルが沈んでいくのでは?と危機感を覚えます。 まずは ハードルの低い研究の倫理委員会から簡便に承認できるシステムを構築できればなーと 本日思いました

間違い教えてください

すみません このあたりは自分で調べた範囲や妄想で書いており、専門家では無いので間違っていた場合には訂正しますので教えていただけると幸いです。

メッセンジャーかメール tokyoeyeasagaya@hotmail.comで)



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