ネガティブ思考を解雇する

こんばんは!毎日投稿155日目になりました。今日も頑張っていきましょう!

したいけど難しいポジティブシンキング

   皆さんは、「ポジティブ思考は身につけた方が良い」と分かっていながら実際にそうするのは難しいという経験をしたことはないでしょうか?悲しい出来事に遭ったときや、不安やプレッシャーに押しつぶされそうになるとき、ネガティブ思考が頭の中にこびりつき、ポジティブに物事を考えようとしても至らない、というような経験です。
 
   ハーバード・ビジネス・スクールの教授クレイトン・クリステンセンは、ネガティブな感情を減らすためのある考え方を提唱しています。

「雇用」の定義

   クリステンセン教授は、人が商品やサービスを購入する理由を「特定のジョブ(役割)を達成するため」だと考えます。言い換えれば、人の購買行動はある目的があってその目的を達成するために”雇用”しているのだ、ということです。
 
   そして、この考え方は感情についても同様に適用できます。人の感情もまず目的があってそれを達成するために引き起こされるというのです。
 
   例えば、怒りという感情は「手っ取り早く相手を従わせるため」「力関係を強調するため」「恥ずかしさを紛らわせるため」などの目的・理由があり、そのために自分が怒りを”雇用”しているということです。
 
   皆さんも、最近腹が立ってしまったことを思い返し、「なぜ腹が立ってしまったのか」「怒りという感情を利用してどうしたかったのか」を考えてみると意外とすぐ答えが見つかるのではないでしょうか。
 
   似たような概念は世界的ベストセラーとなった名著「嫌われる勇気」で有名なアドラー心理学にも存在します。「嫌われる勇気」ではこんな説明がなされています。ある母と娘の親子が大変な口げんかの真っ最中、娘の学校の教師から電話がかかってくると母親は電話を手に取り、すぐ声色を変え、何事もなかったかのように用事を済ませ、電話を切ったと思えば再度娘の方を向き、すかさず声色を変えて口げんかを再開します。つまり、本質的にはネガティブな感情もある程度コントロールすることができ、それは目の前の目的によって使い分けられているということです。

   しかし、先ほどの「最近腹を立てたこと」の記憶をさらに掘り返してもらえれば、おそらくネガティブな感情がその目的に寄与した訳ではないと言うことがお分かり頂けるのではないでしょうか。「相手を従わせるため」に”雇用”した怒りという感情が、相手を従わせるどころか逆に尚更ヒートアップさせてしまった、などです。怒りだけでなく、不安、緊張などもそうです。ではどうするべきでしょうか。

「雇用」は「解雇」出来る

   僕は先ほどから”雇用”という言葉を繰り返し使っていますが、感情といえど雇用している限り、”解雇”することが出来ます。もしある目的のために雇用していたとしても、その感情が目的を達成するのに寄与していないのであればさっさと解雇してしまえば良いのです。

   肝要なことは、現実を否定も肯定もすることなく、ただひたすらありのままに受け入れ、「今何をすべきか」「これから何をするか」にフォーカスし続けることです。
 
   そうすれば、ネガティブな感情はいずれ姿を消し、心身ともに開放的な生活を手にできることでしょう。

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